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June 15, 2025

Daily Oregraph: 5月23日 弘前市~青森市

5月23日

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 チェックアウトをすませて、弘前のちょっと煤けた通りをしばらく散歩しているうちに、

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こんな場所を通りかかったのだが、うっかり「太宰治まなびの家」の表示を見落としていた。彼の下宿先だったのだろうが、どんな建物なのか見ておけばよかった。

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 ぶらつきながら駅に向かい、青森までの切符を買った。背景に見えるのは「なんとかにゃん」というご当地キャラらしい。

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 11時39分発の奥羽本線青森行き普通列車。

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 車窓から見る岩木山はやはり美しい。津軽の人々が自慢するのはもっともである。座席からではうまく撮れないので、立ち上がってドアの窓から撮影した。

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 12時27分定刻に青森駅着。駅を出るとすぐ見えるのはかつての国鉄青函連絡船八甲田丸。当時はいちいち船名まで記憶していなかったけれど、ぼくも一度は乗ったことがあるはずだ。

 この船を見学するのが青森まで来た目的のひとつであった。ホテルのチェックインまでにはまだ大分間があるので、昼食も取らずにこのあとすぐ八甲田丸へ向かった。なかなか見どころの多い船なので、次回は内部を少し詳しくご紹介したい。

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June 12, 2025

Daily Oregraph: 5月22日 弘前公園

5月22日

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 弘前城外濠。

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 堂々たる構えの追手門から公園に入る。

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 門をくぐってすぐのところに弘前城植物園があったので、窓口で3施設共通券(弘前城・弘前城植物園・藤田記念庭園 520円也)を買って入園した。

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 園内には薬用植物園や湿性植物園などテーマ別の植物園があるほか、このように市民が自由に使える広場もあって、特別植物に興味はなくともゆっくり散歩を楽しめる。

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 中濠の向うは辰巳櫓。辰巳櫓をこのアングルから眺めるには植物園に入らねばならない。

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 園内に喫煙所があるのは意外であった。ぼくが入ったときには職員の方お一人と、二人のおばさまが一服していた。「ここで煙草を吸えるとは思っていませんでしたよ」とぼくがいうと、一同破顔一笑。別に法を犯してもいないのに人間扱いされぬ虐げられた人々のみが知る笑いである。

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 さて弘前城天守閣である。いかにも……といった写真だけれど、近距離からこのように歪曲を抑えて撮るのは、実はなかなかむずかしいのである。この公園には絶妙の高さから天守を撮影できるように特別のステージが組まれており、おおいに感心した。

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 せっかく共通入場券を買ったのだから天守閣の中へ入ってみた。各階をむすぶ階段はおそろしく傾斜が急で踏み段の幅も狭い。いざ戦になったときには、あわただしく上り下りするのが大変だろうと思った。

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 こちらが最上階。実用一点張りで余計な装飾はない。西向きの窓からは、頂上を雲におおわれた岩木山が見えた。

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 天守閣を出て西の方岩木山を望む。実に姿の美しい山である。

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 その後しばらく園内を歩き回り、休憩所でソフトクリームを食った。なあんだ、なんていってはいけない。ぼくがソフトクリームを食べるのは、せいぜい年に一二度、ちょっとした事件(笑)といってもいいからだ。

 すでに1万6千歩近く歩いて疲れたし、ソフトクリームも食べたし、このあと藤田記念庭園は遠慮してホテルに戻り休養。一人で酒を飲むつもりなどなかったから歓楽街には繰り出さず、結局模範旅行者として一日を終えることになった。

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June 09, 2025

Daily Oregraph: 5月22日 矢巾~盛岡~弘前

5月22日

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 矢幅駅からはわずか十数分、08:38に盛岡駅に到着。これから弘前へ向かう。

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 盛岡駅西口23番乗り場に到着した盛岡~弘前間の高速バス「ヨーデル号」。どうして「ヨーデル」なのかはわからないが、この区間は高速バスを利用するのがもっとも合理的だと思う。

 鉄道を利用するとしたら、新青森までは新幹線、そこから普通列車に乗り換えて弘前まで所用時間2時間13分(新青森での待ち時間を含む)、運賃合計は6,910円となる(「乗換案内」による)。一方ヨーデル号は所用時間2時間13分(途中一度のトイレ休憩を含む)、運賃3,400円だから勝負あったである。

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 ヨーデル号の車内。三列シートではないけれど、ごらんのとおり車内はガラガラだったので、ゆったりと坐ることができた。

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 バスの車窓からやっと岩手山を拝むことができた。

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 そして水田風景。

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 11時半ころ弘前駅到着。この町もずいぶん昔に一度訪れたことはあるのだが、町の景色は断片的にしか記憶に残っていないから、はじめて歩くのとほとんど変わらない。

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 駅のすぐ前に無人販売所があったのには少々驚いた。当然のごとくリンゴも並んでいたが、産地にもかかわらず5個で千円とは結構なお値段である。リンゴはいつの間にか高級品になってしまったらしい。

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 駅前通りを西へホテルに向かう。少し青空が見えてきた。

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 途中寄り道をしながら歩いていると、こういう西洋風建築が目についた。弘前にはしゃれた建物が多いらしいけれど、徒歩ではあちこち回れないから、残念ながらほんのいくつかを見かけただけに終わってしまった。

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 おいおいほんとかよ、今どきこんな建物が残っているのかと驚いたのが中央弘前駅である。ぼくは格調高い西洋建築よりもこういうのが好みだから(笑)、おおいに感心したのである。今となっては、駅舎の中を見物しなかったことが悔やまれる。

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 うろうろしていると、やっと今夜のホテルが見えてきた。このあたりの商店街はもちろん昔のままではないにちがいないけれど、全体にちょっと煤けた感じがする。「煤けた」というのはけなしているのではなく、ぼく好みだとほめているのである(笑)。半世紀前の京都の町並みは、駅前から河原町をまっすぐ北上すると、しばらくの間はこの数倍も煤けていたと記憶している。

 この日のホテルは駅から少し離れているが、弘前公園はすぐ近くだったし、さいわい天気も回復しつつあったから、午後は公園内を散歩することにした。

 観光客らしくお城見物をしたご報告は次回にて。

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June 07, 2025

Daily Oregraph: 5月20~21日 大曲~盛岡~矢巾

5月20日

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 新幹線の車窓から、たっぷり水をたたえた水田風景をながめているうちに、

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盛岡駅に到着。この町には半世紀以上以前に一度訪れたことがあるけれど、記憶はもうすっかり薄れてしまった。これほど立派な都会だったとは……

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 駅前で循環バス「でんでんむし」を発見し、バス停の時刻表を撮影しておいた。翌日は豪雨にたたられたから、今思えばこの日盛岡の町を歩いておくべきであった。

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 まずはホテルに落ち着くつもりで、盛岡駅から東北本線の三駅目である矢幅駅に向かった。駅舎は地方駅としては堂々たるものである。駅名は「矢幅」だが、この町の正式な表記は矢巾町。

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 これが駅前通り。勝手にさびれた田舎町を想像しているとビックリすることうけあいで、むしろ地方のからっとした新興都市といった印象を受けるだろう。

 なんとこの町は昭和50年以降人口が増えつづけて、令和2年には約28,000人に達し、令和3年以降微減したとはいえ、令和6年で27,133人だという。地方の人口がどんどん減少しつつあるのにこの勢いを保っているのは、盛岡市に近いことと、岩手医大のキャンパスと付属病院があるせいだろうか。

 特に理由もなくふらりとやってきた旅行者のいうことだから的外れかもしれないが、たいへん文化度の高い町という印象を受けた。

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 たとえば駅舎内にあるこの町設(と思われる)インフォメーションセンター。たまたま女子高校生に占領されていたので中に入いるのは遠慮しておいたが、いかにも余裕の感じられるしゃれた施設である。(写真は掲載しないが)駅前ではギターの弾き語りをしている男性もいた。

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 ちょっと買い物があったので駅から遠からぬショッピングセンターに行ってみたら、またビックリ。相当の規模の書店、すばらしい品ぞろえの酒類専門店をはじめとして、大型スーパーなどが完備している。釧路でいえば、釧路町にちょっと似た感じである。

5月21日

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 21日朝の矢幅駅前。雨の激しさがおわかりいただけるだろうか。

 実はこの日午前中いっぱいかけて盛岡市内を見物し、午後は矢巾に戻って岩手医大のあたりまで散歩するつもりだったのだが、恐ろしい土砂降りのため計画が狂ったことは、すでに記事にしたとおりである。

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June 04, 2025

Daily Oregraph: 5月20日 秋田市から大曲へ

5月20日

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 奥羽本線10時16分発院内行き普通列車。

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 車内はごらんのとおり。ぼくは根っからの「鈍行」ファンだが、この手の座席で不便なのは、車窓からの景色を撮影しにくいことだ。

 さてこのたびとまどったのは運転室のとなりにある運賃箱である。どうやら無人駅対策らしく、ワンマンバス同様、無人駅では乗車の際整理券を取って、下車の際に運賃を支払うようだ。なんだ、そんなこと……というなかれ、昔はこんなシステムはなかったのだ。ながらくローカル鉄道のお世話になっていなかったから、ちょっとビックリ。

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 どこで下車したのかというと、大曲駅11時11分着。初めて訪れる町である。秋田県警のパトカーがわざわざ出迎えてくれたのには恐縮した。

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 「花火通り商店街」という派手な看板には少々驚いた。ぼくは不勉強のため知らなかったのだが、ここは花火で有名らしい。

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 ぼくの地理的知識はほとんど半世紀前に固定されたままだから「大曲市」といいたくなるのだが、現在は大仙市大曲地区、人口は約3万5千人。花火商店街はその名称に反して、地方都市にふさわしい、ごく地味で落ち着いた通りであった。

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 ろくに下調べもせずにうろうろ歩いていたら川があった。丸子川という。写真は大盛橋。

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 こちらは大盛橋から見た丸子橋。

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 丸子橋上にはブルーノ・タウトの文章を記した案内板があった。今どきの若者はタウトという建築家の名前をご存じないかも知れないが、ぼくの怪しげな記憶によれば、けばけばしい建築を「いかもの」として嫌い、桂離宮を大いにほめたのがタウトである。

 そのタウトがこの橋から見た月夜の冬景色をほめたたえているのは、大曲にとってまことに名誉なことにちがいない。

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 丸子川河畔の散歩道は品よく整備されており、その落ち着いた雰囲気は実に心地よかった。高層ビルひしめく大都会にはうんざりしているという方にとっては、こういう地方都市はまさに別世界で、一種の精神的解毒剤として有効かもしれない。

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 町はどこも人通りが少なく、出会った通行人のほとんどは高校生諸君であった。これといった目的もなく、ほんの数時間立ち寄った大曲だが、ゆったりとした気分になれて愉快であった。別に花火がドンと鳴らなくてもいいと思った。

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 時刻は13時20分。表示板を見ればわかるとおり、ここから普通列車で盛岡へ向かうのは田沢湖線14時55分発である。新幹線が出来て便利になった分だけ普通列車の便数は減ったにちがいない。

 さすがにそれまで待ってはいられないから、ちょっと味気ないけれど、13時39分発こまち24号を利用することにした。

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June 01, 2025

Daily Oregraph: 5月19日 秋田市

5月19日

 今回の旅の目的である重要な用件を午前中に無事すませたので、千秋公園をゆっくり散歩することにした。

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 このたび利用したホテルの前にはお堀があり、

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そのすぐ向うが千秋公園(久保田城跡)である。

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 これが久保田城表門。この城にはもともと天守閣がないのだという。

 地理不案内ゆえ園内をデタラメに歩いていたら、

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なんと東海林太郎先生の銅像があるのには少々驚いた。先生、秋田市のご出身なのであった。あとで調べてみたら、銅像に十分近づくとスピーカーから歌が聞こえるそうだ。しかしぼくは先生のファンだから、三尺以上下がっていたことは申し上げるまでもない。

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 公園内にはこのような風情ある庭園や、さまざまな文化施設が備わっていたけれど、

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残念ながら佐竹史料館は改装中で、今年の10月にリニューアルオープン予定とのこと。史料館の存在を知ってちょっと期待していたのだが、まさか10月に再訪するわけにもいかないしなあ。

 駅のすぐ近くにこれほどの規模の公園があるのはすばらしい。半日は十分つぶせると思う。ぶらぶらと歩いてそれなりに写真を撮ったけれど、みなさまの興味を引くほどのものは少ないので割愛する。

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 その後駅に併設されている商業施設で買い物をして本日はおしまい。もちろん夜の街になんて出かけやしなかった。ケガをした指をかばいながらホテルの天然温泉につかっただけというお粗末。

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