Daily Oregraph: 六百万画素の駅前散歩
本日の最高気温は-0.6度。晴れ。
取込み事はまだすっかりかたづいていないけれど、やっと一段落したので、日曜日あたりからぼちぼち散歩を再開した。
二十年を経過した Nikon D70 がたまにヘソを曲げるようになったので、いまのうちに使っておきたく、TAMRON のズームレンズ(17-50mm, F2.8)を装着して駅前にやって来た。古いマニュアルのレンズでもいいのだが、やや高級機である D200 とはちがって、D70 では露出計が動作しない(ただし合焦表示は利用できる)。
露出計が使えないと大変に不便である。それでも二十年前には不便を忍んでマニュアルレンズを使っていたのだが、おかげで絞り・シャッタースピードと露出の基本的関係だけはなんとか理解することができたと思う(思うだけかも(笑))。
二千万画素などあたりまえで六千万画素がどうのという時代に、六百万画素のカメラをぶら下げて散歩するのもオツなものだ。しかもちゃんと写るから痛快である。ブログに掲載するには十分すぎるクオリティだろう。
もちろん画質が十分だからといって、写真の質も十分だという話にはならない。写真のセンスと才能は天性のものなので、カメラやレンズの性能では補えないのである。悲しいかな、六百万画素でダメな写真は、六千万画素でもダメ(勘違いしている人が少なくないから、あえていわせていただく)。どうせダメなら、いさぎよく六百万画素だ。
前口上はそこまでとして……まずは和商市場近くでバスを降りて通りを渡り、いつできたのかパチスロのベガスベガス(派手な紅白の建物)へ向かおう。
まず目についたのが青い壁面。こういう色の建物はちょっとめずらしいと思う。北海道伝統のカッコいい煙突にもご注目いただきたい。
青い建物の向かい側には荒廃の気が漂っている。駅前がさびれてきたのは釧路だけではないと思うけれど、まことに気の滅入る光景である。
ふたたび通りを渡って……ほう、郵便局も味なことを。十二月に撮ったことがわかるのは実にありがたい(笑)。
駅前の一等地に売り物件。買うべし。そういえば昔東宝映画に駅前シリーズというのがあった。森繁、伴淳、フランキー堺……今こそシリーズを復活して喜劇「駅前物件」てのはどうだろうか? このままではさびしすぎるではないか。
それにしても……天下の大道で一眼レフを構えるのはヤボである。われながらバカじゃないかと思うのだが、もうしばらく D70 をぶら下げて歩いてみたい。
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