Daily Oregraph: オリンパスの名機 TG-820
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これぞオリンパスの傑作 TG-820 である。スナップ用カメラとしてはほとんど注目されなかったようだが、とにかくよく写った。シャープネスややきつめという印象はあるが、得られる画像はすばらしく、ぼくは勝手に「名機」と認定した(笑)。
しかし実際に使用したのは2013年から2016年までのわずか三年間であった。センサーに大きなゴミが付着してしまったのである(一眼レフとちがって、素人には清掃困難)。やむなく後継機の TG-850 を買ったけれど、期待に反してこれはダメだった。TG-820 は約1,200万画素だったのに、TG-850 では同じサイズのセンサーに約1,600万画素も詰め込んだせいで、一見してわかるほど画像が劣化したのである。TG-850 は現在でも動作するけれど、めったに使わないのはそのためだ。
たぶん技術者もそのことは最初から百も承知していたはずだが、多画素のほうが売れるだろうという販売戦略に屈したのだと思う。さすがに良心が痛んだのか(?)、その後はふたたび 1,200万画素に戻し、現在の TG シリーズに至る。素人考えだけれど、このセンサーサイズだと800万~1,000万画素程度にとどめておけば、もっときれいな画像が得られるのではないか。
TG-820 は仕事でもよく使った。粉塵の舞う荷役作業現場では防塵防滴カメラが必須で、ふつうのカメラだと一日でオシャカになってしまうからだ(経験ずみ)。防塵防滴なのにどうしてセンサーにゴミが付着したかというと、電池室の開閉時にゴミ・ホコリが内部に入りこんだせいだろう。要注意である。
これは飼料の船内荷役現場だが、コントラストをやや強めに調整しても、全体にモヤがかかったように見える。作業員のみなさんもマスクをしているが、この環境下ではたいへんな作業だ。粉塵さえなければ、ずっとハッキリクッキリ写っているはずだ。
大型船のホールド(船艙)内部。このカメラのシャープな写りは、これでよくわかると思う。それにしても……仕事とはいえ、よくもまあこんな恐ろしい場所を上り下りしていたものだ。
さてせっかく名機 TG-820 をご紹介したのだから、そのついでに次回はこのカメラで撮った2014年の京都をお目にかけよう。このとき京都には一か月以上滞在したのだが、カメラは TG-820 一台のみ。まさに相棒、使いこむほどに良さのわかるすぐれたカメラであった。
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