薄氷堂 Smoking Room

　本日の最高気温は0.6度。晴れ。

　メイゲツソウ（ベニイタドリ）のなれの果て。裏庭に残る被写体はすでにドライフラワーのみである。

　なにしろ買物か通院以外はほとんど出歩かないのだから、ブログのネタなどあるわけがない。

　それというのもやはりコロナ禍の影響にちがいない。直接人と会って話をする機会が激減したし、外食したのもここ数年でたった一度きり。しかしいつの間にかそれにもすっかり慣れてしまい、ますます外出がおっくうになってしまった。

　それでもたまには旅をして気分転換したいという気持は残っているのだが、あいにく家庭の事情によって当面それもむずかしい。けっして旅行資金がないわけではないから（もちろんあり余ってはいないけれど(笑)）、いずれ可能になり次第実行したいとは思っている。

　旅が無理なら「おまえ、おとなしく本を読めよ」ということになるけれど、最近は読書が昔ほどはかどらない。特にここ数年は目に見えてスピードが低下してきた。あの馬力はどこに消えたのだろうか？

　チェーンの錆びついた自転車、冷えなくなったエアコン、刃のなまったナイフ、アルコールの抜けたジン、枯れ果てたメイゲツソウ……それは今のおれのことだ。というわけで、めでたく（強引に？）本日の写真と関連づけることができた。

　本日の最高気温は－1.8度。晴れ。

　今朝はちょっと寒いと思ったら、最低気温は－14.5度。しかし経験上本当に寒いといえるラインは－20度だから、まだ平気である。

　それよりも怖いのは凍結路面である。大通り以外は道路がツルツルで車の運転が怖い。今日はまだましで、昨日は本当に恐ろしかった。必要がなければ外出しないにかぎる。

　そこで家にこもり、ストーブの前でコーヒーを啜りながら文庫本を読んでいるうちにウトウトする……これではまるで猫みたいだし、労働者諸君にはまことに申し訳ないけれど、むだな金をかけずなるべく世間に迷惑もかけずに生きようとしているんだから、どうかご勘弁願いたい。

　本日の最高気温は 0.0度。曇りのち雪のち曇り。

　実は釧路の初雪は11月の（たしか）25日だったのだが、ほんの短時間だったせいかぼくは確認していない。この冬積雪を記録したのは今日がはじめてである。

　朝に降りはじめて夕方には止み、わずか７センチの積雪だったけれど、やはり雪かきにはそれなりの手間がかかる。豪雪地帯のみなさんには「ばかもの、それくらいの雪がなんだ！」と一喝されそうだが、年を取るにつれてだんだん作業がおっくうになることは否定できない。

　－おお、すっかり雪がかたづきましたな。吾作どん、どうもご苦労さまでした。熱いのを一本つけましたから、こちらに来ておやんなさい。ストーブでスルメも焼けましたでな。

　－へへ、旦那、そりゃあどうも。せっかくだからご馳走になりましょう。

　……そんな旦那さまに私はなりたい。

　本日の最高気温は 8.5度。晴れ。風やや強し。

　ここしばらくは雑用に追われて忙しく、とてもブログどころではなかったけれど、やっと一息ついた。そこで本日は不要な雑誌類や不燃ゴミを取りまとめたり、幸いまだ雪がないので、落葉拾いに精を出した。

　今日は何年もかかって落葉の堆積した部分にもはじめて手をつけた。夏の間は雑草に覆われているけれど今なら手が届くし、虫どもの姿も見えないから、落葉集めの時期としては最適なのである。

　濃い焦げ茶色に変色したものは堆積層の底、じっとりと湿ってようやく腐りはじめてきた部分である。真夏に手を突っこもうものなら、ミミズやら得体の知れない虫やらがぞろぞろ出てきそうだから、今でなければ手をつける気にはなれない。麦わらストローみたいに見えるのは笹の茎で、枯れたまましつこく残るからいやになる。

　実はまだまだ落葉は残っているのだが、少なくともあと１ダースは袋が必要だし、すべてを始末するのは到底無理だからこれでやめにした。本気でやるには人海戦術しかないけれど、ボランティアを強要する（！）権力も人を雇う資金も持たぬジジイは、風に吹かれてひとり黙々と枯れた葉っぱを拾い集める……という冬にふさわしい話題でありましたとさ。どっと払い。