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April 19, 2023

Daily Oregraph: 眺めのいい部屋から

 本日の最高気温は 10.1度。晴れ。

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 ウルフの『オーランドウ(Orlando)』の次には E. M. フォースター(E. M. Forster)の『眺めのいい部屋(A Room with a View)』(1908年)を読んだ。

 フォースターの小説では『最も長い旅(The Longest Journey 邦題は定まっていないようである)』(1907年)を以前読んだことがあるけれど、おもしろいんだかおもしろくないんだか、ぼくにはよくわからない作品であった。しかし『眺めのいい部屋』は最後まで退屈せずに読めた。映画化するなら監督は小津安二郎あたりかな(?)。

 この小説は舞台設定こそまるで異なるものの、なんとなく『オーランドウ』と似通った空気を感じたので、たぶん……と思って確かめてみたら、やはりウルフとフォースターとはブルームズベリー・グループ(Bloomsbury group)というつながりがあった。

 ブルームズベリー・グループというのは当時英国最高のインテリ・サークルで、(例によって手抜きをするが(笑))興味をお持ちの方にはググっていただきたいと思う。

 さて続いて手にしたのは、なんとスウィフト(Jonathan Swift)の『ガリバー旅行記(Gulliver's Travels)』(1726年)である。昔翻訳で読んだことはあるのだが、原作のほうは80頁あたりで放り出したままだから、今回は最初から最後まで丁寧に読んでみようというわけだ。

 あらためて頁をめくってみると、1726年といえば秋成や馬琴より古いのに、日本語の古典文法がまるで駄目なぼくにとっては、こちらのほうが文章明晰でかえって読みやすい。たぶん多くの方が同じ印象を受けるはずで、一体どうなっているんだと首をかしげること請けあいである。ただし風刺の対象がなんであるかは、歴史に弱いぼくには巻末の注釈を見ないとさっぱりわからない。結局勉強が足りませんな。

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