Daily Oregraph: アカデミック散歩
本日の最高気温は6.1度。晴れ。
釧路市民としては恥ずかしいのだが、はじめて釧路公立大学の門をくぐった……といっても、たまたま用事があってめったに訪れない地域に来たら、目の前に大学があったので、ついフラフラと立ち寄ったのである。
大学と名のつく場所を訪れたのは2017年3月27日、京都の佛教大学(浄土宗系)と大谷大学(浄土真宗系)のキャンパスに(勝手に)おじゃまして以来だ。人間毎日酔っ払ってばかりではいけない。たまにはアカデミックな空気の中に身を置きたいものである。
さてこちらは1988年に設立された経済学部オンリーの大学である。特徴のある校舎を見た瞬間、毛綱毅曠さんの設計だなとわかった。敷地はかなり広いけれど、一学部だから建物はほかに体育館らしきものがあるだけ。University を名乗る以上、学部を増やしてせめてもう一棟あればなあ、というのが率直な感想だけれど、諸情勢きびしき折ゆえ実現は難しいだろう。
驚いたのはキャンパスに人っ子一人見あたらず(このあと帰るまでに二人だけ見かけたが)、シーンと静まりかえっていたことだ。実は新入学シーズンなのでもっと賑わっていると期待していたのである。ずらりと自転車が並んでいるから学生諸君が来ていることはまちがいなく、たぶん授業中だったせいだろう。
もちろん校舎内に立ち入ることは遠慮したが、外側から見たかぎりでは地味で落ち着いた大学という印象を受けた。難をいえば、キャンパス全体がちょっと素っ気なさすぎる。通りがかった市民がもう少し気軽に敷地内を散歩したくなるような、つまり開放的な雰囲気の大学であって欲しいと思うのである。
Comments
>…市民としては恥ずかしいのだが、はじめて…
私の住む桜井の街のような、そう広くはない街でも、格別な用事でもなければ行くこともない場所がたくさんあるのですから、釧路のような広い街だったら、それこそたくさんあるのでしょうねえ。
Posted by: 三友亭主人 | April 09, 2022 06:50
>三友亭さん
阿寒町・音別町と合併した釧路市の面積はたしかに広大ですが、湿原がかなりの部分を占めますし、残念ながら文化的には見るべきものはほとんどありません。今の季節なら行けども行けども枯野原、現にこの大学の近くもまた……さすがの芭蕉先生も匙を投げるんじゃないかと思いますよ。
その点、桜井市は歴史的遺産の宝庫ですから、うらやましいかぎりです。
Posted by: 薄氷堂 | April 09, 2022 10:25
温かそうな光景ですね。
裏庭に雪が残っているとは
考えられません。
丸い屋根に熱を集めて
雪落としをしなくてよさげです。
Posted by: しょうちゃん | April 10, 2022 14:33
>しょうちゃんさん
おかげさまで暖かくなってきました。
ほんのわずかですけど、門の周囲にはまだ雪が見えますね。建物の裏手までは確認しませんでしたが、ひょっとしたら日陰には少し残っていたかも知れません。
入学シーズンですから桜でも咲いていれば浮き浮きした気分になれるんでしょうけど、釧路の桜は5月に入ってからなんですよ。でも気が散らずにお勉強できるからかえっていいかも(笑)。
Posted by: 薄氷堂 | April 10, 2022 22:38
門の周囲の雪!
見落としてました。
当然、
この場をお借りして
切腹!
Posted by: しょうちゃん | April 11, 2022 01:11
>しょうちゃんさん
えっ、この時期に切腹されるんですか?
雪残る湿原いまだ寒ければ
桜の咲くを待ちて切るべし 薄氷堂
Posted by: 薄氷堂 | April 11, 2022 12:07
そかそか、日本はひろいですねぇ。
こちらではもう、散り始めてますから。
切腹の大家?内匠頭様も桜と共に
逝かれましたからねぇ。
Posted by: しょうちゃん | April 11, 2022 16:14