Daily Oregraph: シシャモ
天気晴朗にして風強ければ、シシャモがよく干せる。日中さっと干すぐらいだと、身はきわめて柔らかく、ムシャムシャ食うには最適である。味は淡泊かつ上品、頭から尻尾まで全部食えるところもいい。口に入れる前につくづく眺めると、まさに命をいただいているという気持になる。
しかし昔のように冬の間の保存食とするには、徹底的に干さなくてはいけない。拍子木のようにカチカチ音がするまで乾燥させるのである。ぼくは柔らかいほうが好みだけれど、煮干しの一歩手前ほど固くなったシシャモを、石炭ストーブの上に載せてあぶるのもオツなものであった。
どこの家の軒先にも大量のシシャモがぶら下がっていた時代は終り、最近ではこの魚も貧乏人の味方ではなくなったから、東京あたりで上物をたらふく食おうと思ったら、悪名高い安倍晋三後援会にでも入会する必要がありそうだが(笑)……そこまで堕落しては、シシャモの命をいただく資格はあるまい。
さて、車の12ヶ月点検をかねて冬タイヤに交換。これで一安心である。安心ではあるが、雪かきはいやだ。当分降らなくてもいいぞ。
Comments
ししゃも・・・いいですなあ。
まあ、大和で手に入るのは正式には「カぺリン」とかいうやつですが。そんでもって「冬の間の保存食」ちう必要もないので、「拍子木のようにカチカチ音がする」ようなやつにはお目にかかったことがないのですが・・・「石炭ストーブの上に載せて」ってのはいい感じですね。
おっと、我が家には石炭ストーブどころか、石油ストーブもなかったんだ・・・
Posted by: 杉江文彦 | November 17, 2019 08:43
>三友亭さん
> 我が家には石炭ストーブどころか、石油ストーブもなかったんだ・・・
高台から町をごらんになっていた天皇さん、煙の立っていない家があるのに気づかれて、側近におっしゃるには、
-ただちに消費税を廃止せよ。
と、わが家に伝わる古文書には記されているのですが……(笑)
Posted by: 薄氷堂 | November 18, 2019 09:05