Daily Oregraph: ひと切れの Stollen
不信心者にも平等に盆、クリスマス、年の暮れはやって来る。
クリスマスだからシュトーレンを食べるのではなく、麦穂亭が送ってくれたシュトーレンを食べるからクリスマス。
このお菓子は雪に見立てた粉砂糖をたっぷりまぶしてあるので、雪かきをしてから食べなくてはいけない。最近運動不足ゆえ、たくさんはいただかない。たったひと切れである。
ずいぶん以前のことだが、イギリス人にクリスマスのケーキをごちそうになったことがある。ちょっと固めで、みかけはドイツのシュトーレンそっくり(あるいは親戚なのかもしれない)。
ところが一口ほおばったとたんに頭がキーンとするくらい甘いのには閉口した。砂糖をさらに濃縮しているんじゃないかと思ったほどで、涙をこらえて完食したのである。それ以来、申し訳ないけれど、イギリス人の味覚にはいささか不信を抱いている。
麦穂亭謹製のシュトーレンはほどよく上品な甘さである。シュトーレン一般がそうなのか、日本人向けに甘さを調節しているのかはわからないが、たいへん結構なお味であった。
というわけで人並みにクリスマスを迎え、めでたし、めでたし。
Comments
「ぼうっとして生きて」いるうちに、気が付けばクリスマスの夜になってしまいました。てなことで、クリスマスらしいものは何にも食せずに・・・
このまま「ぼうっとし」たままに正月に突入か・・・てな感じです。別に忙しいってわけじゃあないんですがねえ。
Posted by: 三友亭主人 | December 25, 2018 22:13
>三友亭さん
毎年のことながら、いつの間にか一年が終っちゃいますね。
> 別に忙しいってわけじゃあないんですがねえ。
今は先生が走り回る季節のはずなのに……(笑)
Posted by: 薄氷堂 | December 26, 2018 12:42