Daily Oregraph: 冬のウォーター
なんだかんだといっても日中の気温はじわじわと上昇している。日向にいると気持がよくて、まるでネコになったような気分がしないでもない。
しかし日陰は寒い。この青年を見よ。完全武装しているけれど、南国育ちの身には寒さがこたえるのであろう。
手近に置いたミネラルウォーターのペットボトルがいっそう寒々しい印象を与えているけれど、今の時期は案外水分不足になりがちだから、用意周到とほめてやりたいところである。
夏でもないのに水分不足とは意外に思われるかもしれないが、ぼくは三日前に脱水症状を起こしかけてひどい目に会ったから、みなさまのご注意を促したい。
まじめに働いていたせいであろうか(笑)、のどがカラカラになったことには気づいていた。そのうちにふらっと軽いめまいを感じ、これはいけないと思った。
-すまないけど、なにか飲み物をくれないか。
-コーヒーを入れようか?
-いや、水が欲しい。水を一杯、プリーズ。
案内されて船の食堂へ行き、コックさんに水を所望すると……おお、気が利くではないか、出されたコップの水には氷が浮かんでいた。
ありがたい! おかげで生き返った。めまいはウソのように消えてしまったのである。
真夏のサハラ砂漠はもちろん、真冬のアラスカでも水は必要だ。生命の維持のためには、金よりも名誉よりも、まず水である。みなさまも冬の給水をけっしてお忘れなきよう。
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