Daily Oregraph: 春のきざし
相生坂の西側を降りきって一枚。ここは日陰だから雪がほとんどそっくり残っている。それが案外歩きやすいのだ。サクサクという踏みごたえがあって、あまり滑らないのである。
ほんとうに滑りやすくて恐いのは、融けた雪が夜のうちに凍ってまた翌日融けるような場所である。冬靴をはいていてもツルリとくるから油断できない。
そんな悪路をものともせず、久々に45分ほどの散歩をした。郵便局に用事があったのだが、車に頼らず歩いたのである。頭から枯れて死んでいくといったのは、たしかスウィフトだったと思うが、凡人はまず足が弱ってから死ぬものだ。歩け、歩け。
帰り道に港町岸壁へ寄って氷をワッチしてきた。ああ、春が近いんだなあ。そういえば、吹く風にも厳冬期特有のとげとげしさがなくなったし、日射しもずいぶん柔らかくなってきた。
しかし春先になるとたいていドカ雪が降るからいやになる。ぼくは雪かきが大嫌いなのだ。雪かきの最中に倒れても薄氷堂はスコップを離さなかった……なんて、天下りをする役人が作る修身の教科書に載るのは、絶対にお断りしたい。
Comments
レベルこそ違え、天下りする可能性の職にある私には・・・
まあ、うらやましい限りで・・・私どものレベルの立場では死んだって回ってこない職種ですからね・・・
うまい汁をすすれるもんならば・・・なんて思わないことはないのですが(笑)、なにせそのためには力不足。
あ~あ~、高校の時にもう「少しばかり」まじめに勉強して東大にでもはいっておくんだった・・・
Posted by: 三友亭主人 | February 13, 2017 22:58
>三友亭さん
「東大にでも」というのは実に渋い言い回しですね(笑)。
文科省にかぎらず、お役人が許認可権限を悪用して天下るのは、悪代官と越後屋の関係みたいで感心しませんね。世の中とは所詮そんなものだ、という現実を道徳の時間に教えてはいかが?
Posted by: 薄氷堂 | February 14, 2017 19:57