Daily Oregraph: T調絵日記
本日も T調なり(Tはドイツ語またはロシア語風に発音すべし)。まったく同じタイトルというのも芸がないから、これでも苦労しているんだよ。
もちろんいかにT調とはいえ、用事はちゃんとこなすわけで、今週は税務署や市役所に出頭(?)したし、今日は郵便局にも行ったのである。
お茶漬-クジラ-おにぎり、という配置には妙に想像力をそそるものがある。
両隣の客はそれぞれお茶漬けとおにぎりを注文して、サラサラまたはモグモグと控えめに食べているのだが、真ん中に坐った客はちがう。
-親爺、クジラを頼む。
-はい、ちょっとお待ちを。
両者ことば少なであって、まことに呼吸がよろしく、ちょいと時代劇風である。注文がクジラゆえ、客は市川雷蔵ではなく勝新太郎がふさわしい。
-へい、クジラでございます。
この親爺、「クジラになります」などという間抜けな日本語を使わぬところがえらい。たとえばイワシがクジラになるものか。
このあとはあなたの想像力が試される。クジラ一頭、そもそもカウンターに置き切れるものかどうか……
ひさしぶりにアベニュークシロに立ち寄ったら、広々とした駄菓子コーナーが設けられていた。
熱心に品定めしているおじさんに興味を感じてシャッターを切ったのだが、写真を見直してみたら、うんちくんキャンディなるお菓子が売り切れそうになっているのにはビックリ。
うんちくんキャンディが飛ぶように売れるというのは、ウソで固めた大本営発表どおり、景気がゆるやかな回復基調にある証拠なのかもしれない。
Comments
お茶漬けとクジラって聞くと、塩漬けのクジラを思い出しますね。とても塩辛くって、ほんのわずかの量でもごはんいっぱいを食べるのに十分だった・・・いまはもう見ることができませんがねえ・・・好きだったなあ・・・
Posted by: 三友亭主人 | February 20, 2016 20:41
なるほど、景気とウンチ君
関係があったのですね。
日本の景気、まさに薄氷です。(笑)
Posted by: しょうちゃん | February 21, 2016 09:21
>三友亭さん
釧路も昔は一大捕鯨基地でしたが、塩漬けクジラのお茶漬けというのは食べたことがありません。
しょっぱくてうまいといえば、昔の塩鮭がそうでしたね。最近は減塩、嫌煙、ついでに減円ばやりで、まったく味気なくなりました。
Posted by: 薄氷堂 | February 21, 2016 11:37
>しょうちゃんさん
まあ、内閣が内閣ですからね。うんちくんキャンディがはやるのも道理でしょう。
Posted by: 薄氷堂 | February 21, 2016 11:38
お久しぶりです。
雷蔵なんて、あまりの懐かしさ、慕わしさについふらふらと、真夜中の彷徨…雷蔵ならクジラじゃなくて、何かしら?
小学生のころ、雑誌の写真のあまりの美しさに、見入ってしまいました。それが追悼記事だったとは、なんという運命のいたずら。
クジラは給食で出た唐揚げが、一番親しんだ調理方法かな。海のない県ではもうなかなか食べられなくなりました。
Posted by: 聖母の鏡 | March 01, 2016 00:50
>聖母の鏡さん
市川雷蔵といえば、陰のあるインテリ風の人物からヤクザ役までこなした名優で、ぼくは大ファンでした。特に眠狂四郎は雷蔵以外には考えられませんね。
雷蔵なら肴は不要(笑)、酒を口に含むだけで絵になると思います。
勝新太郎にインテリ役は無理(笑)。ぼくは「兵隊やくざ」の勝新が大好きでした。
Posted by: 薄氷堂 | March 01, 2016 21:11