Daily Oregraph: 釧路駅裏を歩く (4) 最終回
シリーズ最終回では、地図上薄緑色に塗った部分をご紹介したい。地図とはいってもあくまでも略図にすぎないから、微妙なズレはあるかもしれないが、路地歩きファンの方が歩く分にはまず問題なかろうと思う。
まずは道道53号線沿いに、略図の地区を西から東へ向かってざっと見ておこう。
なお特に断りのない写真は、11月16日または18日に撮影されたものである。
ホルモン焼百萬里。
このお店には数十年前に何度かおじゃました記憶がある。当時と外観も変っていないし、昭和風味をたっぷり味わえること請合いである。たしか七輪で肉を焼くはず。
また入ってみたいものだが、一人ではなあ。適当な(物好きな)お相手がみつかったら再訪することにしよう。
夜になればこのとおり(2001年5月2日撮影)。ほら、あなたも暖簾をくぐってみたくなるでしょう(笑)。
ではビジネスホテル・グリーンの通りへ行ってみよう。
ホテルの前から駅方向をみたところ。略図ではラーメン店の白蓮を目印にしていただきたい。真っ正面に鉄北ショッピングセンターの入口が見える。
ホテル・グリーンの通りを反対側から見たところ(2008年2月17日撮影)。2008年当時、ホテル・グリーンはその名のとおり緑色であった。
こちらが現在。ちょっとわかりにくいけれど、途中に短い路地というか小路がある。ちょっとのぞいてみようか。
こちら側から撮影するのは初めて。あまり絵にならないからである。反対側から見ると、
こんな具合だが、
15年前はこうだった(2000年7月20日撮影)。当然老朽化してはいるが、意外と変化していないように見える。
お次は「炉ばた 樹氷」の路地の向い側、略図では「ユー&ミー」のある路地方向を見る。
これは2006年4月29日に、どじょうの「南部屋」前から撮影したもの。ではもう少しユー&ミーへ近づいてみよう。
こちらは2000年7月20日撮影。ずいぶん感じがちがって見えるのは、手前の木が伐られたせいだろう。
これが現在。お店の数が減っている。
通りの向こうにちらと見えるのは、略図にも記した釧路ハロンズ(競馬の場外発売所)である。こうして見ていくと、次第にこの地区を立体的に理解していただけるのではないかと思う。
路地を抜けるあたりからふり返ってみたところ(2006年4月29日撮影)。
さて一通り駅裏を歩いてみたわけだが、まことに悲しいことに、年ごとにさびれてきていることを実感せざるをえない。場所によっては荒廃の空気さえ漂っている。
かつて太陽であった鉄道の駅は、車社会と化した地方ではすでにその輝きを失い、周辺の再開発といってもことは簡単ではないだろう。五年後、十年後の駅裏がどうなっているか、体の動くうちは歩いて確かめたいと思っている。
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