Kyotorogy 2014: しめくくり-意味を求めて

写真はまだたくさんあるけれど、Kyotorogy シリーズは本日をもって最終回とする。
このたび使用したのはこのコンパクトカメラ一台のみ。粉塵舞い散る仕事場の環境では、防塵防滴のカメラでなければたちまち故障してしまうからこれを選んだのだが、ポジフィルム風味のコクのある写真が撮れるので、すっかり気に入っている。
起動が素早いのは長所だけれど、欠点もいくつかある。第一に、レンズの位置がいかにも不適当である。慣れるまでは撮りにくくてしょうがなかった。第二に、データの書き込みに時間がかかり、イライラさせられること。第三に、背面のボタンを知らぬ間に押してしまい、誤操作が多発すること。
それらの欠点さえなければ、もうじゃまくさい一眼レフはいらないと思う。旅先では身軽が一番だからだ。
一年半以上も使い込んでいるうちに、角が擦れてプラスチックの地がむき出しになってしまった。操作ボタンもときどき正しく反応しないことがある。劣悪な環境にさらしたせいだろう。そろそろ買い換え時なのかもしれない。
さて今回でシリーズもおしまいだから、いくつかヘンな写真を選んでみた。なんでこんなものを……と本人にもわからぬものも多いけれど、わざわざシャッターを切るからには、たぶんワケがあったのだろう(笑)。
そこで本日のテーマは、意味を求めて。
2014年9月22日撮影。もちろんなんの意味もない。しかしみなさん何事にも意味を求めすぎる困った傾向にあるから、たまにはナンセンスにも治療的意味はある?
9月26日。まるで京都らしくないところに、ちっとは意味があるかもしれない(笑)。
9月29日。これは大いに意味がある。足の弱ったお方は、印刷してどこかに貼っておくといい。きっとご利益があるだろう。
9月29日。質問。花が咲くのに意味がなくてはいけませぬか?
10月8日。このヘタウマの少年少女は、いったいどういう役割を果たしているのだろうか?
-バカだなあ、君は。「正面玄関にまわってください!」といっているんじゃないか。
ほんとうにそうだろうか? 謎の一枚である。
10月10日。みなさんは町を歩きながら、ふと目を引きつけられる光景に出くわしたことはないだろうか。たとえば、こんな。
どうしてなのかはいくら考えてもわからないのだが……
10月12日。これもそうだなあ。意味と無意味の境界線?
10月12日。千成食堂のマークがおもしろかったのでカメラを向けたら、偶然一人の男性が走ってきたので、カメラを少し右に振ってシャッターを切る。
その結果、最初の意図とはまるで別の写真になってしまい、千成マークの存在感はかなり霞んでしまった。だとすれば、画面に影響を与えたわけだから、この人物にはなんらかの意味があるにちがいない。
それをうまく説明できればあなたも立派な評論家、あとはお任せします。
なお比較検討のために、全く同じ構図で人物の入らぬ一枚と、最初の意図に沿った一枚も撮っておくべきだったかと、今になって反省している。評論家になるせっかくのチャンスを逃してしまったのは残念である。
10月12日。これはもう意味に満ちた写真である。意味だらけ。
お断りしておくが、ぼくは某政党を宣伝するつもりもけなすつもりもなく、完全にニュートラルである。京都ではこの政党のポスターは地蔵さん同様ユビキタスだということをご承知おきいただきたいと思う。
10月14日。どんなものでも意味をこじつけることはできる。モダンアートなんてたいていそうじゃないか、などと失礼なことはいわないけどさ(あ、いっちゃった)。
漢字二文字にはこじつけなくともたしかに意味があるけれど、これは意味ではなく古くさい書体に目を引かれたんじゃないかと思う。してみれば、書体の選択には漢字本来の意味するところとは別の意味があるらしい。
10月18日。おばあさんの祈りは難題である。ぼくの踏み込めない領域といっていい。
しかし葬式などで義理に手を合わせるのと、自ら進んで祈りをささげるのでは、まるでちがうことは間違いない。無意味だなどとは、だれがいえるだろうか。
ふり返ってみれば、文化都市京都で哲学の道を歩き通したおかげだろうか、ぼくも少しはマジメになれたのかもしれない。ありがたや、ありがたや。
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Comments
私も目的があって撮影するとき以外はコンパクトカメラです。
そして雨の日でも現場の撮影をしないといけないことも多いので、防水性を重要視したものです。謂わばちょっとだけ洒落た現場カメラでしょうか。
お写真の方はなかなか面白く、京町家の風情がとても良い感じです。
特に8枚目の写真は元のこの家の形とお隣の家との関係が見えてきて、奥の方のビルとの対比も良いかなと。
御存知でしょうが京都の街中から町屋造の家がどんどん消滅しており、最近少し寂しい思いをしております。
Posted by: Nori | December 09, 2014 13:00
>Noriさん
機能的には一眼レフが最高なのは百も承知しているんですけど、旅行の時はじゃまですし、たとえ地元でも町歩きにはちょっと似合いませんよね。最近ではほとんど使っておりません。
いわゆるフォーサーズも一台持っているんですが、これもレンズが出っ張っていますから、案外じゃまだし、目立つものです。
コンパクトカメラに液晶ビューファインダーが内蔵され、データ書き込みが高速になれば助かるんですが……
なお粉塵の中で撮影すれば、ふつうのカメラはたちまちおしゃかになります。雨ならまだかばえるんですけど、粉塵はずっと悪質ですね。
Posted by: 薄氷堂 | December 10, 2014 00:08
こんにちは!
京都の町シリーズ、楽しかったです。
乙山も大阪の町を撮るのが好きで、
薄氷堂さんの写真には及びませんが、
少し傾向が似ているのかな、と勝手に思っています。
デジタル写真機に「タフ」とありますね。
使い勝手が良さそうな感じがします。
仰るように、小型のデジタル写真機にビューファインダーがあると最高です。
Posted by: 只野乙山 | December 10, 2014 12:06
>只野乙山さん
大阪も被写体にあふれた魅力的な町ですよね。機会があれば一ヶ月ほど滞在して、カメラ片手にあちこち歩きたいものです。
コンパクト・デジカメの画質はびっくりするほど向上しました(画面を拡大して見るとボロは出ますけれど)。まず実用上問題のないレベルに達したと思います。
もっとデータ処理が高速になり、ビューファインダーと背面の液晶モニタのどちらも使えるようになれば、もういうことはないのですが。
Posted by: 薄氷堂 | December 10, 2014 20:58