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March 31, 2014

Daily Oregraph: 希望なき春

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 予報どおり雪。昼過ぎまで降るらしいから、ぼくも昼前には雪かきをしなければいけない。三月も終りだというのに。

 写真を見ればたいした積雪ではないようだが、わが家ではこの倍は積もるから、それなりに汗をかくことになるだろう。

 明日からの消費税増税を前に、小売業界では空を見上げてやきもきしているのではないか。この程度の雪ですんだのはなによりだと思う。

 来年は消費税10%とやら。不況の長期化は避けられず、もう二度と浮かび上がることはないだろう。まことに愚かなことであるが、この国ではどこの政党も大多数の利益を代表していないのだからしかたがない。

 文句もいわずひたすら少数の利益に奉仕しようという、いじらしいほどの奴隷精神が蔓延しているのは、結局愚民政策の勝利ということだろう。

 こんな情けない世の中では、酒量を減らせというのが無理な話であって、ぼくがスコッチとバーボンをいつもの倍以上買い込んだのは内緒である(笑)。

 『嵐が丘』は残り72頁。なんとか終りそうな見通しのついたことだけが、せめてもの慰めか。

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March 24, 2014

Daily Oregraph: 春の丘

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 単なる生存証明写真なのに、恐れ多くもキリストさんにご登場いただいた。吹きさらしの紫雲台ではさぞ寒かろうとご同情申し上げるが、日中の気温がずいぶん高くなってきたのはなによりだ。

 なにかと雑用が多く、お勉強がちっともはかどらぬ。『嵐が丘』は残り90頁。ブログを書くのも面倒くさいし、いけない、この辺で自分に活を入れなくては。ひとまずスコッチでも一杯やって反省するとしよう。

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March 22, 2014

Daily Oregraph: 春の列車

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 昨日の雪と強風がウソのような青空の下、石炭列車は知人(しりと)へ向かって走る。

 この踏切は信号機つきで、遮断機が下りて車を停めることはめったにないから、なんだかトクをしたような気分になった。

 機関車正面の一番下にご注目。顔が描いてあるのは以前から知っていたけれど、少しデザインが変ったようだ。遊び心があっていい。列車が春を運んで来たようである。

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March 21, 2014

Daily Oregraph: 彼岸の雪

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 冬もしぶとく、黙って引き下がってはいなかった。

 大雪ではなかったが、わが家はいつも吹きだまりになるから、雪は通りの向いの倍以上も積もる。朝と昼の二回雪かきをした。ただし南面しているので融けるのは早い。プラスマイナスゼロだな。

 ところで「ひがんの[変換」ゆき[変換]」とタイプしたら、「悲願の雪」だって……ばかにしてやがる(笑)。雪はもういらない。

 雪かきにじゃまされながらも、『嵐が丘』はとうとう残り百頁を切った。遅くとも春は必ずくる……にちがいない。

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March 19, 2014

Daily Oregraph: 十勝港絵日記 3月19日

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 厚内トンネルを抜けて十勝太へ至る旧道は、いわゆるダート・ファンの間ではよく知られた砂利道で、ぼくも何度か通ったことがある。

 現在は立派な新道ができており、写真はその新道から旧道を撮ったもの。旧道は除雪されていないけれど、閉鎖されたわけではないから、雪が消えればまた走れるだろう。

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 こちらが完全舗装の新道。交通量は少ないけれど立派な道路である。これができたおかげで、広尾行きがずいぶん楽になった。

 しかしこの道、ぼくのカーナビには表示されないのである(笑)。

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 長いつきあいの木。美瑛の丘だったか、有名ななんとかの木というのがあるけれど、それよりも気に入っており、ぼくにとっては定冠詞つきの木だ。

 この木が見えれば、広尾はすぐ先である。

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 どうも定点撮影風になってしまったが、十勝港から見た日高の山並。雪をいただいた姿は見るたびに美しいと思う。

 それにしても毎度十勝港というのは芸のない話である。そろそろどこかへ旅をしたいものだ。

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March 18, 2014

Daily Oregraph: 水たまりの春

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 予報では雪だったが、かぎりなく雨に近いみぞれになった。やはり春が優勢になってきたのである。

 しょうもない写真といわばいえ、雨降れば雨を撮り雪降れば雪を撮るというのは、剣術の極意に近いのだ。

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 とはいえ、水たまりの写真だけでは、あまりにも愛想がなさすぎるから、スケソウダラの顔でもごらんいただこう。

 どうして口をあんぐり開けているのかというと、

 -おまえさんが剣術の極意などとたいそうなことをいうから、呆れたんだよ。

だそうである。ばかやろう、鍋にして食っちまうぞ!

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March 16, 2014

Daily Oregraph: スコッチが丘

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 つまらぬ写真でまことに申し訳ないが、本日は外出しなかったので二階の窓からむりやり一枚。ああ、今日もまた日が暮れていく。

 小人閑居してちょっぴりお勉強し、『嵐が丘』はやっと226頁、第1巻第3章(通算22章)に入った。この章の出だしは、

  Summer drew to an end, and early Autumn-

 夏を冬に、秋を春に書き換えれば、ちょうど今の季節に相当する(それにしてはまだ寒すぎるけれど)。思えばこの小説とのつきあいは長く、登場人物はもちろん、作者までがだんだん他人とは思えなくなってきた。

 最初に読んだのはもういつだったか忘れたくらい昔の話である。二度目に読み終えたのは昨年の4月20日、三度目が6月3日だから、今回は異常に時間がかかっているけれど、もちろんそれにはわけがある。人間、一生に一度はこういう読み方をしておいても損はなかろうと思っているのだ(だからといって、一文にもならないけどさ……(笑))。

 なにごともまずかたちから入るのが常道ゆえ、エゲレスの酒を飲めばよかろうと、

   スコツチをいくら飲んでも飲みこめぬ
   嵐が丘にも春は来にけり


 結局この一年間、はかどったのはスコッチだけというおそまつ。いくらなんでも一頁あたり一本とまではいかないが……

   ヨークシアの谷間を流れる雪どけの
   水で割りたる酒を飲みたし

などという他愛のない夢をみつつ、今宵もまた飲むのでありましたとさ。

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March 14, 2014

Daily Oregraph: 雪かきのごほうび

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 一夜明けて……大雪とまではいえないが、かなりの積雪である。結局このあと雪かきに約3時間を要し、お勉強する気力をすっかり失ってしまった(笑)。

 しかし仕事のない日だったのは幸いで、空しくばかばかしい労働のあとにはビールが待っている。おれは昼間から一杯やれるのだ。気の毒なサラリーマン諸君、仕事にはげみたまえ。

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March 13, 2014

Daily Oregraph: 雪は掘るもの

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 昨日の日没直前に船のホールドの底から見上げた空は晴れていたのに、

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今朝はごらんのとおり。せっかく消えかかった雪が道路に戻ってしまった。

 予報ではこの雪は明朝まで降りつづくらしい。雪かき? どうもいやな予感がするなあ。

 さて英和辞典で 'snow' を調べても、「雪をかく」という例文が見あたらぬのはどうしたことだろう。大学の英語の先生は雪かきを弟子にさせるのだろうか? もっとも和英辞典にはちゃんと載っており、'shovel, remove, clear' などという動詞が登場する。

 ちょっと気になったので、雪の場面が多い『嵐が丘』の全文を検索してみたけれど、「雪をかく」という表現は見あたらない。イギリス人だって雪をかくだろうに奇妙な話だと思いながら、'drift' (雪の吹きだまり)で検索してみたところ、

 'a spade or shovel to dig through the drifts' (吹きだまりを掘り抜ける鋤かスコップ)

というのがみつかった。鋤というのは妙だとお思いかもしれないが、『北越雪譜』にも木鋤(こすき)というのが出てくるから納得できる。同書にはまた、

 初雪の積りたるをそのまゝにおけば,再び下(ふ)る雪を添へて一丈にあまる事もあれば、一度降れば一度掃(はら)ふ 雪浅ければのちふるをまつ 是を里言(さとことば)に雪堀(ゆきほり)といふ。土を掘(ほる)がごとくするゆゑに斯(かく)いふ也。

とあるから、まさに dig (掘る)である。ヨークシャーは越後なみの豪雪地帯らしく、雪はかくのではなく掘るものなのだろう。鈴木牧之にいわせれば、釧路でいう「雪かき」は「雪掃ひ」程度のものにすぎないようだ。

 もちろん掘りたくはないけどさ(笑)。

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March 11, 2014

Daily Oregraph: 船上の記念写真

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 本日の船上セキュリティ・チェックポイント……というより、これは記念写真だな。しかしこの種の写真もそうバカにしたものではない。

 たとえばあなたがこのチェックポイントの担当者だとしよう。(あなたの美醜を問わず)いったいだれがあなたにレンズを向けようとするだろうか? これぞめったにない記念写真である。

 「おれはチェックポイントの写真をコレクションしているのだ」と一応は宣言して撮ったのだが、このポーランド人のおじさん、いささか意外だったにちがいない。せっかくだから印刷して、明日ご本人に進呈しようと思う。

 思いがけず仕事がつづき、『嵐が丘』は213頁で足踏みしている。残り約120頁。頼まれもせぬ記念写真を撮っている場合ではないか。

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March 07, 2014

Daily Oregraph: 十勝港絵日記 3月7日

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 3月7日(金)。ホテルの部屋のカーテンを開けると、天気予報では快晴のはずだったのに……

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 やがて降り出した雪のため荷役開始は遅れたけれど、そのうち晴れ間が出てきた。やれやれ一安心と思ったら、現場の方のお話では、山に雲がかかっているからきっとまた雪になるというのである。

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 一日たったからずいぶん減ったものの、一番ハッチのあたりにはまだ雪氷がかなり残っている。

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 さすが地元の方の予言は的中して、午後ふたたび雪。太陽が出たり隠れたりしながら雪が舞い降りるのである。なんでも広尾は晴れなのだが、浦河の雪が山を越えて出張してくるらしい。実に迷惑千万である。

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 青空と雪雲と太陽。結局荷役は遅れに遅れ、終了間際には再び雪が降り始め、空はもう真っ暗になっていた。

 帰りの夜道の雪が心配だったけれど、しないでもいい出張をした浦河の雪は広尾町内にとどまり、無事釧路にたどり着いたのは日頃の精進のたまものであろう。

 しかし正直いっていささかくたびれた。広尾へ行くたびに買い入れる ANCIENT CLAN(なぜか釧路ではみかけないのである)で一人酒盛りして寝ることにしよう。

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March 06, 2014

Daily Oregraph: 十勝港絵日記 3月5日&6日

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 3月5日(水)。えっ、また絵日記かよ……なんていわないこと。

 今日は移動のみだったので、広尾町内を少しだけ散歩した。昔ずいぶんお世話になった町立図書館の前を通りかかると、中高一貫基礎学力テストなる看板が目にとまった。

 基礎学力テストはわかるけれど、「中高一貫」とは? この種のテストは全国的に実施されているのだろうか。基礎学力には自信がないから、図書館に入るのは遠慮しておいた。

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 あちこちでガソリンスタンドが閉鎖されているのは知っていたけれど、ここもまた……

 雪が積もっていなければ気づかずに通り過ぎてしまうところであった。

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 このお店は文房具屋さんらしいのだが、<特厚>コンブ袋を売っているらしい。釧路も昆布の産地だから、昆布にはなじみがあるけれど、コンブ袋とはいかなるものかピンとこない。

 よほど取材しようかと思ったが、単なる好奇心から<特厚>コンブ袋を見ようなどとは、どうも職業の神聖を汚すような気がして、とうとう実行に移せなかったのである。

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 3月6日(木)。天気予報が外れて、朝から小雪がちらついていた。午前中はいったん開始した荷役が雪で待機となったけれど、正午近くからはウソのように空が晴れ渡った。

 ひさびさに二引きのファンネルを見た以上、シャッターを切らぬわけにはいかない。この写真ではわからないが、船首部分には着氷し、かなり雪が積もっていた。アリューシャンの雪が大量にまじっているらしかった。

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 本日の船上セキュリティ・チェックポイント。なんだか正統派の記念写真みたいになってしまったが、まあ、たまにはこういうこともあるさ。

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March 04, 2014

Daily Oregraph: ひとり花の宴

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 今日はおとなしく寝るつもりだったのだが……スコップさんからいただいた九州みやげの麦焼酎が気になってしかたがない。へえ、このへんは滝廉太郎ゆかりの地だったのか。

 ああ、実にさわやかな味がする。つまり現在進行形で飲んでいるのである(笑)。

 スコッチもうまい、バーボンもうまい、芋焼酎もうまい、そして麦焼酎もうまい。う~む、依存症への道まっしぐらだから困ったものだ。いや待てよ、ほんとうは困っちゃいない。酔っ払ったまま死ねたら本望である。

 放射能垂れ流しだから、もはや東京だってけっして安全な土地ではないというのに、相変らず愚劣な政治家に票の集まる情けないこの国にあっては、たいして長生きしたいと思わないのだ。どうせあと十数年(そんなに持つかなあ?)で宇宙の塵にもどる身である。

 昔の光今いづこ。

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March 01, 2014

Daily Oregraph: March on!

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 というわけで、南埠頭にデモ隊ではなく三月がやってきた。残った氷はたったこれだけ。一週間前とはえらいちがいである。

 同じ場所に仕事に来たのも天(ぼくの場合は太陽ね)のはからいであろうから、天命に従って定点撮影した次第。

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 オンザロックの氷が融けてくるとなんだか悲しくなるけれど、港から氷が消えるのは大歓迎である。

 さて港をひとつのグラスと仮定して、港内の水がすべてウィスキーだと考えてみよう。北極海から運んできた小さめの氷山を一、二個浮かべて十二月に飲み始めたとする。飲んでも飲んでも飲み切れるものではない(ああ、想像するだけで胸がわくわくする!)。三月になれば気温が上がり、さしもの大氷塊もこんなみじめな姿になるにちがいない。

 そんなアホなことを考えながら、ほらふき男爵は今夜も 700cc 入りのスコッチを、いかにも惜しそうにチビチビやるのであった。それにしても港の水の総量、いったいスコッチ何本分に相当するのであろうか?

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