Daily Oregraph: 風のたより
写真がないのは無愛想だから、昨日裏庭で撮ったハキダメギクでもごらんいただこう。掃溜の菊とは実にひどい名前だが、牧野富太郎博士みずから命名されたのだという。
さて写真は本文とはまったく関係がない。Eメールの話である。
今朝メーラーをチェックすると、コンテナ船の船長からメールが届いていたからビックリ。なにかのまちがいじゃないかと思ったのである。
たぶん ETA 0700H/22ND てなヤボなことが書いてあるのだろうと思って読みはじめ、もっと驚いた。旧友のインド人船長からの私信だったからである。最後に会ったのはもう20年ほど前のことだろうか。
よく忘れずにいてくれたものだ。いっぺんにいろんなことを思い出し、さっそく返信して近況報告したことは申し上げるまでもない。
ドバイからのメールは衛星通信を利用したものだろうから、まあ、風に乗って届いた便りといっていい。今どきEメールなどみなさんあたりまえにお使いだろうが、テレックスのころ、いや電報時代のことを思えば驚異的なツールなのだから、ありがたみを忘れてはなるまい。
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Comments
>掃溜の菊とは実にひどい名前
ほかにも「いぬふぐり」なんてひどい名がありますよね。とてもかわいらしい花なのに・・・そうそう「へくそかずら」なんてのも・・・まあ、こっちは匂いが匂いだから仕方ないか・・・でも、花は可愛らしいですよ。
植物の名前って誰かが最初につけるんだろうけれど、いったい何を基準に着けているのか首をかしげたくなるものが時々ありますよね。
Posted by: 三友亭主人 | October 21, 2013 22:53
>三友亭さん
見た目はかわいいのにハキダメギクとはあんまりな。牧野先生も罪なお方ですね。
ハキダメギクに酷似したコゴメギク(区別は非常に困難)は薬草でもあり食草でもあります。ですからハキダメギクも食用になるはずなんですが、名前が名前ですからねえ(笑)。
Posted by: 薄氷堂 | October 22, 2013 08:53
メールは確かに便利なものですよね。
文章だけでなく、色々なものをくっつけて送れるというのは非常に便利なものです。
仕事柄色々なデータを添付して送ったりするのですが、今風の『風に乗せた便り』と言うべきでしょうか。
多少風流な響きがありますね。
Posted by: Nori | October 23, 2013 09:28
>Noriさん
電報時代からくらべれば夢のような話です。当時は料金節約のため、アクロバットのようなテクニックを駆使してコンパクトな電文を作成するのが腕の見せどころでした。
テレックスが普及してからはかなり楽になりましたが、語数節約のため、テレックス英文法ともいうべきものがありましたよ。参考書まで売られていましたっけ。
いまやそんな苦労はないどころか、写真まで添付できるんですから、長生きはするものです(笑)。
特に写真はうれしいですね。こちらから写真を送ったら、件の船長も写真を送ってくれましたが、いや、ほんとになつかしい!
文明の利器には光と影がつきものですけれど、喜ぶべきところはすなおに喜んでいいと思います。
Posted by: 薄氷堂 | October 23, 2013 20:51