Daily Oregraph: 悪魔に食われろ
午後から強風が吹き荒れたが、夜にはおさまり、今は雨。室内は一日中暗く、気分が乗らなかった。人間晴雨計みたいなものである。
今日の読書。イギリスの労働運動が革命にまで発展しなかったのは、この国独特の風土のせいもあるのだろうが、支配層が巧みに妥協したことや、急激な経済成長によって労働者の生活レベルが向上したことも大きな理由のようだ。
なんでもかんでも自己責任の一言で片づけ、国民生活の安定を願わないような人物が政治家になっては困るのである。おもしろいことわざが引用されていたので紹介したい。
(The) devil take the hindmost. つまり一番うしろのやつ(遅れたやつ)は悪魔に食われろ、というのである。成功者をもって自認する(幸福な)竹中平蔵氏などがいっているのは、平たく翻訳するとこれに相当する。
しかしみんながマジメに駆けっこしても必ずだれかがビリになる。政治家たるもの、敗者は自業自得なのだから放っておけというわけにはいくまい。ましていまは機会が豊富ではない時期で、ふつう以上の能力をそなえた人々でさえ、なかなか努力が報われないのだからなおさらだ。
悪魔に食ってもらいたい連中ならほかにたくさんいるのだが……
The comments to this entry are closed.
Comments
>悪魔に食ってもらいたい連中ならほかにたくさんいるのだが
同感頻り・・・そんな連中がいくらでも思い浮かんでしまうのだから困ってしまいます。
まあ、悪魔に食われなくたって、黙って大人しくさえしていてもらえたらそれでいいのですが・・・
Posted by: 三友亭主人 | December 04, 2012 23:04
>三友亭さん
もちろん中にはすなおに成功を祝福したい人だっているんですけど、汚い手を使ってのし上がった狡猾な人や、金はあっても徳のない人は困りますね。
そろそろ天神さんが雷を落とすべきときがきたようですね(笑)。
Posted by: 薄氷堂 | December 04, 2012 23:46