« Daily Oregraph: 頭脳は8ビット | Main | Daily Oregraph: 春採湖畔 »

May 20, 2012

Daily Oregraph: 5月19日 温根内

 昨日は雲が多かったけれど、風も弱く気温もほどよく、まずは上等の散歩日和であった。一日遅れになるが、ごく簡単にレポートしたい。なおこの日は鶴居軌道跡からスタートした。

120519_04_2
 温根内木道は景観が変化に富んでおり、一回りすると湿原のいろいろの顔を楽しめる。写真は鶴居軌道跡から撮ったもの。このあたりはまだ少し人間の匂いがする。

 もう少し先へ進むと、

120519_11

かなり湿原らしくなってきた。

120519_03

 さらに前進してここまで来ると、景色はもう日本ではない(笑)。

120519_12

 水が見えなければ湿原ではないと思っている方には、こんな景色などはいかが。

 入場無料で直接湿原内を歩いてこうした景色を味わえるのだから、まことにゼイタクのきわみというべきだろう。

 この日は土曜日のせいもあってか、植物派や野鳥派のみなさんが多数(といっても原宿の雑踏みたいな人出は絶対にありえないからご安心を)訪れていた。

 では植物のご報告を。このたびはなるべく周囲の環境がわかるよう心がけ、あえて少し離れて撮ってみた。

120519_05

 オオバナノエンレイソウ。駐車場とビジターセンターとの間である。湿原内部でこの花をみかけたことはまだない。

120519_02

 鶴居軌道跡沿いの湿原名物ヤチボウズ。ヤチボウズを作るスゲには、カブスゲなどいくつか種類があるらしい。坊主頭の上に新しく生えた緑の合間に点々と見えるのがスゲの花である。

120519_06

 鶴居軌道跡沿いのエゾネコノメソウ。

120519_07

 これも鶴居軌道跡沿い。エンコウソウである。

120519_08

 鶴居軌道跡の道から木道に入り、しばらく進むと木立がある。その中にボコボコ生えているヤマドリゼンマイ。やがて葉を広げると、かなりの大きさになる。

120519_09

 木立を抜けると、上から三枚目の写真に見えるだだっぴろい原野に入る。(エゾ)イソツツジのツボミも見えるが、白っぽい花をつけているのはホロムイツツジである。

 いくら環境写真だとはいえ、あまりにも背景がゴチャゴチャしすぎているから、アップで一枚。

120519_10

 近づいて見ると、なかなかの別嬪さんであることがわかる。

 いまの時期はまだ花の種類は少ないけれど、これからが楽しみ。6月が一番いい時期かもしれない。いよいよ忙しくなってきた。

|

« Daily Oregraph: 頭脳は8ビット | Main | Daily Oregraph: 春採湖畔 »

Comments

6月に一度に花開く~

というのは吉田拓郎の歌だったかと記憶していますが・・・

やはり釧路あたりではこの辺りの季節にいろいろな花が見られるのでしょうね。信州あたりの高い山々は7月あたりに一度にお花畑が出来上がるなんて聞いたりしますが・・・

Posted by: 三友亭主人 | May 20, 2012 18:46

以前、春採湖で声をかけさせていただいたKです。
いつも更新楽しみにしております。

4月は数えるほどの種類しか咲かない花もこの時期になると一気に咲く花の種類が増えますね。
今日博物館前の桜を眺めてきました。
今年は春採湖の氷は解けるのがとても遅かったですが、桜はほぼ平年並みに開花しましたね。

猫の目草には今回撮影されたエゾネコノメソウのほかにツル、チシマとネコノメソウにね種類があるようなのですがガイドブックを見ても違いが判りません。
勝手に質問して申し訳ありませんが、簡単な見分け方がありましたら教えていただけると幸いです。

Posted by: K | May 20, 2012 19:21

>Kさん

 ほんとうにいっぺんに植物の数が増えてきましたね。

 ネコノメソウの種類につきましては、ぼくの植物アルバム(下記URL)をごらんください。5月の最初のほうにあります。

http://homepage3.nifty.com/hakuhyodo/flora/fl_index.html

 残念ながら「ネコノメソウ」にはまだお目にかかっていないので、写真はありません。

 エゾネコノメソウは全身黄色だから、すぐにわかります。ツルネコノメソウは葉に特徴があります。チシマネコノメのような幅広ではなく、ずっとコンパクトな葉で、かたちも独特ですので、すぐにわかります。

Posted by: 薄氷堂 | May 20, 2012 20:51

>三友亭さん

 6月の温根内はすばらしいですよ。仕事をさぼっていらっしゃい(笑)。

 こちらでは平地に高山植物が咲くので、きっとびっくりすることでしょう。

 温根内は観光的にも有名ですが、ぼくの通っている春採湖畔は穴場中の穴場です。これだけ植物の種類の豊富な場所は、国内ではめったにないと思いますよ。

Posted by: 薄氷堂 | May 20, 2012 20:55

さっそく教えていただきありがとうございます。
見分けるポイントがわかりました。
これでもう迷いません。

薄氷堂さんも春採湖に今日いらしていたのですね。
お会いできなくて残念です。

私も雑草取りで腕や腰が痛くなっています。
雑草を取るためにクワを用意したのですが、へっぴり腰で何とも。

どうもありがとうございました。

Posted by: K | May 20, 2012 21:51

>Kさん

 お役に立ててなによりですl

 なおぼくの植物アルバムですが、一応は図鑑などにあたって調べてありますけれど、絶対にまちがいないとは断言できません(チシマネコノメなどは問題ないと思いますが)。

 これちがうんじゃないの? とお気づきになりましたら、ぜひご一報ください。

 さて昨日今日とシダの根堀りをしましたが、重労働ですね。あんなにしぶとい根っこだとは知りませんでした。

 この分だと、畑どころか、草取りで一年が終わってしまいそうです(笑)。

Posted by: 薄氷堂 | May 21, 2012 10:11

The comments to this entry are closed.

« Daily Oregraph: 頭脳は8ビット | Main | Daily Oregraph: 春採湖畔 »