Daily Oregraph: 春採湖 - ボートよさらば
今日は日が射したり翳ったり、にわか雨が降ったり、やや不安定だったけれど、ポカポカとした陽気であった。
ほとんどの植物がそうであるように、ミヤマニガウリの葉もしおれはじめ、一時期の勢いがウソのような弱りようだったから、写真はほとんど撮らずに散歩を楽しんだ。
ボートを漕いでいるご年配のお二人をみかけたのでパチリ。
写真の右手に見える貸しボート屋さんは、10月2日つまり明日、約80年の営業の幕を閉じる。最近ではボートを楽しむ人もめっきり減ったし、これも時代の流れなのだろう。
ぼくのカメラに気づいたおばさまは、この直後両手を振って挨拶してくださった。別れを惜しむ気持が伝わったのだろうと思う。ぼくも右手を挙げて礼を返した。
亡父が1952年に撮影した写真。先日これを印刷して、上田貸しボートの奥様にさし上げたのだが、見ず知らずの男が写真を持ってふらりと現れたのだから、さぞびっくりされたことと思う。
実はこの写真の貸しボートは上田さんのお店ではなく、
-ああ、これヒブナさんね。昔はもう一軒あったの。向こう岸の景色がちがうでしょう。
奥様によると、ヒブナ貸しボートは竹老園の近くにあったらしい。別のお店の写真というのは残念だったけれど、とても貴重な写真ですから喜んでいただきます、とおっしゃって受け取ってくださった。
長年のお仕事、たいへんお疲れさまでした。
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Comments
貴重な写真ありがとうございます
向こうに見える崖は紫雲台でしょうか
うちの父もこの頃、春採に移り住んで
その頃の写真がありますよ
Posted by: tantan | October 01, 2011 19:11
>tantanさん
おっしゃるとおり、右手に見えるのはたぶん紫雲台だと思います。
古い写真もいいものですね。
Posted by: 薄氷堂 | October 01, 2011 21:03
こんにちわ。見たことのある景色がでると、ついついコメント入れたくなってしまうのですが、今日は「竹老園」という文字に反応してしまいました。確か近くにおいしいそば屋があったと記憶しています。私自身は、そばよりラーメン派ですので、味はよく覚えていないのですが、母がおいしいと言って何回か食べに行きました。
薄氷堂さんは、古い写真をたくさんお持ちですね。カメラにも詳しいですし、写真もお上手です。ご実家が写真関係のお仕事なのかと、余計な詮索をしてしまいました。
Posted by: 川中 | October 03, 2011 14:20
>川中さん
竹老園はぼくもたまに行きます。ソバもさることながら、ツルツル滑るほど磨き込まれた廊下の床に風格を感じますね。
ご推察どおり、父は戦時中海軍で航空写真を撮り、戦後は趣味として写真をつづけておりました。いまは使われなくなった暗室には、引き伸ばし機や薬品などがそっくり残っています。
しかし不肖の息子はダメですね。まあ、二代目はたいていそうですけれど(笑)、しょせんは下手の横好きです。
Posted by: 薄氷堂 | October 03, 2011 21:26
あのぉ。。
写真で、ボートに乗っている年配の「おばさま」はあたしの母ちゃんですぅ。
もしかして?と思って、写真を拡大したら、間違いない。
母ちゃんに確認したところ、確かに、「写真を撮っている人に手を振った」と申していました~。
いやぁ~驚いた。
けど、うれしかったです♪
ちなみに母ちゃんは未亡人で、同乗者は釧路東中時代の同級生。
青春時代に親しんだボートに別れを惜しみに行ったそうです~。
Posted by: なおこ | October 09, 2011 19:40
>なおこさん
コメントありがとうございます。
ぼくはお二人をてっきりご夫婦かと思っていましたが、同級生同士でお乗りになったのですね。とてもうらやましいです。
どうかお母様によろしくお伝えください。もしお入り用でしたら、メールをくださればオリジナルの画像をさしあげますので、ご遠慮なく。
Posted by: 薄氷堂 | October 09, 2011 20:16
わ~い!
オリジナル写真、ぜひともほしいでっす。
メールアドレスいれておきますのでよろしくお願いします。
これは、母ちゃんへの何よりのプレゼントになります。
ありがとうございま~す♪
Posted by: なおこ | October 09, 2011 21:34