Daily Oregraph: 京都通信員写真だより 上京区路地編
実にややこしい住所である。これを見て自分の位置がただちにわかるようになれば、まちがいなく京都の達人であろう。当社の京都通信員S君は、そんな達人のひとりである。
S君の送ってくれた写真の整理がとんでもなく遅れたため、昨年(2010年)4月13日のレポートをいまごろ掲載するのはちと気がひけるけれど、写真を十数枚選んでみたので、上京区の路地歩きをお楽しみいただければ幸いである。あいにくの曇り空で色彩が冴えないため、すべてモノクロ変換したことをお断りしておく。
実はHPのほうに記事を作成しようと思い、ひととおりの準備はしたのだが、面倒くさいので途中でやめてしまったのである。いまとなっては、専門業者に外注できる企業ならともかく、個人が一文にもならぬウェブサイトを維持するのは労力がかかりすぎると思う。
さて今回の路地歩きコースを略図にしてみたのでごらんいただきたい。
おおざっぱにいえば西陣のあたり。このコース、名所旧跡を完全に無視しているところが売りである(笑)。
六軒町通仁和寺街道下ル西入付近(利生町)。このあたり相当路地が入り組んでいるらしい。
路地を抜ければ七本松通に出る。
下長者町通七本松西入下ル付近。
相生図子通下長者町下ル東入のあたり(鳳瑞町)。ここにも小さな祠がある。地蔵盆をやるのだろう。
鳳瑞町のとなり、三助町付近。
ここから仲之町。
これも仲之町。御前通に面した喫茶店である。町名標示は「御前通下立売上ル二丁目」となっている。
なお「黒木」というこの喫茶店、マニアにはちょっと知られたお店らしい。
喫茶店脇の路地に入る。路面に足跡の残っているところなど、ちょいとアートっぽい。正面左にまたしても祠あり。
祠の前から振り返って見たところ。
祠を正面から見るとこんなぐあい。ちょっと意外な光景である。この路地を抜けて天神通に出る。
これはご愛敬。
たぶん冒頭のカラー写真にある住所のすぐ近くであろう。現在ヤマイチパンを買えるのかどうかは疑問だが、お店のガラス戸がなんとなくモンドリアン風でぼく好み。
終点の銭湯「源湯」。いかにも堂々たる構えで、料亭か旅館のようにも見える。番台で待ったがかかり、一見さんお断り、なんてね。
ネット検索してみたら、この銭湯の住所は「上京区御前通西裏上ノ下立売上ル北町580−6」なので、まさに冒頭の写真と一致する。
駆け足で写真を見てきたけれど、これはじっとしていられない。裏通り派の血が騒ぐのである(笑)。無数の名所旧跡はいうまでもなく、迷路のような路地といい、あちこちにあるなつかしい商店街といい、京都は靴をすり減らして一日中歩き回っても飽きのこない町なのである。
ぼくも取材に行きたいのは山々なのだが、マイナーな報道機関ゆえにスポンサーのなきぞ悲しき。当分の間は通信員に任せることにして、取材用のデジカメもくたびれてきただろうから、先日 R10 を予備として送ったところだ。
(Panasonic DMC-FX37)
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