August 31, 2008

Daily Oregraph: 2008-08-31

 またしても雨の降りそうな曇り空。植物観察を断念し、完成後の千代ノ浦マリンパークへ初めて行ってみた。

 一通り写真を撮ったからすべてご紹介してもよいのだが、正直いって、ここはたいしておもしろみのない場所である。

 ぼくみたいに昔の千代ノ浦を知るものにとっては、景観ぶちこわし、釧路らしい景色がまたひとつ失われたようであまりうれしくはない。

080831chiyonoura_toilet 相当の予算を投じたらしく、施設に金はかかっている。その象徴がこのトイレだろう。

 清潔なトイレがあるのはありがたく、さっそく利用させていただいたけれど(笑)、ちょっとやりすぎじゃないかという気がしないでもない。

 結局興味索然、特集を中止して写真はボツ。

080831lunch せめて昼食は釧路らしいものを……と、無性に食べたくなったのがこれ。

 スパゲティ・ミートソースにトンカツをのっけた、通称スパカツ、あるいはカツスパなのだが、こいつをときどき食いたくなるのが釧路人なんだよなあ。

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August 18, 2008

Daily Oregraph: 2008-08-18 鶴丘神社

080818tsuruoka1 鶴丘神社。

 釧路空港近くにあるこの神社を、あなたはご存じだろうか? え、ご存じないとは情けない……などとえらそうなことをいう資格は、ぼくにはない。

 実は今日の午後お客様を空港までお送りした直後に、ふとカーナビを見たら(会社の車には、分不相応にも(笑)カーナビが装備されているのだ)、鳥居のマークも鮮やかに「鶴丘神社」が表示されていることに気づいたのである。

Tsuruokajinja 場所を示しておこう。

 道道釧路空港線ができるまでは国道240号線と空港とを結ぶ唯一の道として活躍した道路沿いにあるのだが、ぼくがそうであったように、気づかずに通り過ぎてしまうのがふつうだと思う。

 この神社、Yahoo で検索したところ、わずか3件しかヒットしなかった。

 よろしい、4件目はマイナーな物件を愛するマイナーな Daily Oregraph  社が引き受けようではないか。

080818tsuruoka2 引き受けたのはいいけれど、この神社の由来がさっぱりわからないのには弱った。古くからあったお社を改築したものなのか、比較的歴史の浅い神社なのか、まったく判断がつかない。

 一応はご報告までに掲載しておくことにするが……またしても宿題である。

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August 16, 2008

Daily Oregraph: 2008-08-16

080816minatomachi ひさびさに港町岸壁周辺を歩く。

 ここではときどき想像を絶する珍品をみかけるので、チェックを怠ってはいけないのである。

 今日もまた期待を裏切らず、怪奇趣味あふれる謎のオブジェが……いやはや、これ、いったいなんだろうね(笑)。

 

080816minatomachi2 いつも焚き火を囲んで椅子が置いてある場所にきて、またもやビックリ。

 かつて魚を煮ていたものだろうか、巨大な鍋がデンと据えられているではないか。

 椅子もちょうど三脚。

 魔女が三人、グツグツ煮える大鍋を囲んで、腐った臓物やガマガエルに、うわばみの切り身、イモリの目玉にカエルの指……なんてのはまだマシなほうで、ユダヤ人の肝やらトルコ人の鼻、タタール人の唇、ドブに産み落とされた赤ん坊の指などというものすごい材料を放り込んで、呪文を唱えていると、

 -親指がチクチクするからには、だれぞよからぬやつがやってくるな。

 そこへ薄氷堂登場。え、よからぬやつって、おれかよ(笑)。

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July 17, 2008

Daily Oregraph: 2008-07-13 厚岸・浜中を行く (4)

080713chirip 霧の流れる散布(ちりっぷ)漁港を通過し、火散布(ひちりっぷ)茶内停車場線(一般道道599号線)を北上して茶内へ向かう。

 あ、599号線は立派な舗装道路だからご心配なく。あいつの通る一般道道なら砂利道だろうと思われては迷惑である。

080713chanaieki1 -あら、よくきたね。さあ、上がりなさい。いまお茶入れるから。

 茶内駅は、駅というよりどことなくふつうの民家風の造りで、親戚のおばさんが北海道風の歓迎をしてくれそうな感じであった。

 あいにくおばさんは留守で(笑)、お茶を入れてはもらえなかったが……列車が停まっているから、さっそくホームへ出てみよう。

080713chanaieki2_2 2番ホームに待機していたのは、12時06分発の釧路行き快速はなさき

 時刻表によれば、同時刻に根室行きの快速ノサップも発車することになっている。もうそろそろ12時08分ということは、この列車はノサップの到着を待っているのだ。根室本線は単線だから、はなさきがしびれを切らして発車するとえらいことになるだろう。

080713chanaieki3_2 ノサップが1番線に滑りこんできたのは12時10分近くだった。正確無比をもって鳴るJRとしてはめずらしいことだ。

 数人の乗客が下車している間に、2番線からははなさきが発車した。ローカル駅で上りと下りの列車が同時に発車するというのは、あまり例がないのではないだろうか。

080713chanaieki4_2 これが待合室。別棟だがトイレもあるから、合格点をつけて記憶にとどめておくことにする。

 いや、冗談ではなく、トイレのある場所を覚えておけば、なにかと助かるのである。

 なおこの駅は「ノロッコ号の折り返し駅」だそうで、待合室のすぐとなりには、たぶん観光客の休憩所をかねたと思われる「ふれ茶内館」というスペースがあったけれど、鍵がかかっていたため中を確認できなかった。

080713chanaieki5 茶内駅前通り。

 ここをまっすぐ進むと、まもなく国道44号線に合流する。いったん国道に出て東へ向かい、この日の最終目的地である浜中駅をめざすことにしよう。

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July 15, 2008

Daily Oregraph: 2008-07-13 厚岸・浜中を行く (3)

080713ayamegahara_a 霧のあやめヶ原では、放牧された馬があちこちでおとなしく草をはんでいた。

 馬たちは花には手をつけず草だけを食べるから、ふつうなら茫々と生い茂る草に隠れてしまう花々が比較的よく見えるのだろう。

080713ayamegahara_b ヒオウギアヤメ。

 これあるがゆえにあやめヶ原というのだが、おおかたの花は枯れはじめており、写真を撮るのに一苦労した。見ごろは一週間前だったかと思う。

 花は一般に美しく老いるということがなく、盛りを過ぎると無残な姿をさらすものだが、アヤメのように大柄な花は特にそれが目立つ。

080713ayamegahara_c
 淡い紫のエゾフウロと黄色いシコタンキンポウゲは、道ばたの草むらにいくらでも咲いており、まさにユビキタス。

 

080713ayamegahara_ そのほかにみかけた花をまとめてお目にかけたい。

 ヒオウギアヤメがすっかり枯れてしまえば、ここを訪れる人も激減するのだろうが、ここの花はアヤメのみにあらず、ときどき植物観察にやってくる価値は十分あることが確認できた。

 濃霧の季節が過ぎれば太平洋の眺望も楽しめるので(2007年9月2日の記事ご参照)、ぜひこの秋のドライブコースにあやめヶ原を加えるようおすすめしたい。

 なおアヤメ祭りのすんだあとだったからか、売店からやかましい演歌が流れてこなかったのはなによりだった(笑)。

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July 13, 2008

Daily Oregraph: 2008-07-13 厚岸・浜中を行く (1)

080713ayamegahara0 熊出没注意。

 こんな注意書きにはもう慣れっこになっているとはいえ、6月27日正午頃というからつい最近、生々しい感じがする。

 しかし日曜日のあやめヶ原駐車場は、植物観賞に訪れた人でなかなかのにぎわい、これならクマも出てはこないだろう。

 

080713ayamegahara1 朝から太陽は出ているけれど、ごらんのとおりの濃霧のため、海岸地帯はまるで天気の見当がつかない。

 あやめヶ原では青空も見えなければ、太平洋も見えなかったのは残念である。

 最初は温根内へ行くつもりだったのだが、ふと気が変わった。去年の9月の2日に訪れたあやめヶ原にはこの季節どんな花が咲いているか、確かめたいと思ったのである。

 ついでだから駅舎もいくつか見学したい。バカバカしく高いガソリンを消費して(二酸化炭素をまき散らし(笑))車を走らせる以上、モトは取らねばならないからだ。

 結局本日のコースは、厚岸駅~あやめヶ原~茶内駅~浜中駅。そこから先はちょっと迷ったけれど、最近疲れ気味だから無理はせず、姉別駅は次の機会ということにして、ふたたび厚岸に引き返し、遅い昼食を取ってから釧路へ戻ることになった。走行距離約 200キロである。

080713tamagawa_soba 厚岸町玉川本店。ここは以前釧路OBさんが紹介してくださったソバ屋さんである。

 原則として、ぼくはソバ屋さんでは季節を問わずモリソバを注文することにしているのだが、こちらのお店の名物は皮かしわソバだと聞いたので、今日は原則を曲げることにした。

 さすが明治以来の老舗だけあって、うまいソバだった。先日足寄町で食べたソバ風ウドン(?)とはレベルがまるでちがう。次はぜひモリソバを食べなくては……

 たっぷり入った皮かしわは実にいいダシが出ていたけれど、やや固くてなかなか噛み切れないから、歯の悪い人にはちょっとつらいかもしれない。

 関西圏の人なら、かなり濃い目のスープにくどさを感じるにちがいないが、東北文化圏に属する北海道人にはこれがいいのである。いや、最近は一般に塩分控え目になったから、なつかしい味といえるかもしれない。

 うまいソバも味わうことができたし、大ロケを敢行した甲斐あって、数日分の記事のネタを仕入れることもできた。レポートは明日から。

 そういえば、ここ数年、取材費を稼ぐために働いているような気がしないでもない。一文にもならぬのに、まったくバカみたいな話である(笑)。

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July 10, 2008

Daily Oregraph: 2008-07-06 尻羽岬 7月

080706shirepa1 ひさびさの上天気に誘われて、7月の尻羽岬にやってきた。

 駐車場には先客の車が2台。この場所としては、大にぎわいの部類に属するのではないだろうか。

080706shirepa2 ふんわりした霧のかたまりが次々と海から吹き寄せられ、崖を這い上がっては消えてゆく。

 晴天なのに海面はほんの少ししか見えないのである。

 草原にはエゾフウロ、シコタンキンポウゲ、そしてヒオウギアヤメ。今の時期の最大勢力はシコタンキンポウゲであった。

 ヒオウギアヤメの写真を撮っていると、背後から声をかけられた。先客のひとりは、杖をついた老紳士なのであった。

 -黄色い花がたくさん咲いていますが、名前はおわかりでしょうか?

 -シコタンキンポウゲでしょう。絶対にまちがいないかといわれると自信はないのですが、たぶん……

 -ほう、シコタン……といいますと、やはりこのあたりの?

 -ええ、けっしてめずらしい花ではなく、釧路市内でもときどきみかけます。

080706shirepa3 -そうですか。ありがとうございます。突然声をかけてごめんなさい。

 そういって、人品卑しからぬ紳士は、脚が少し不自由なせいもあるのだろうが、ゆっくりした足取りで駐車場へ向かって戻っていった。

 いかにも尻羽岬にふさわしい出会いである。

080706shirepa4 彼が黄色い花の名を知りたがったのも無理はなく、しばらく先へ進むと、みごとな群落があった。

 シコタンキンポウゲがこれほどまとまって咲いているのを見るのは、ぼくも初めて。

080706shirepa5 そして、フキ。

 フキが岬への路をふさいでいるのである。足寄のラワンブキ圃場を思い出して、ちょっとおかしさがこみ上げてくる。

 先ほど出会った老紳士は、たぶんこのフキ地帯を越えてまでして岬の先端へは行かなかっただろう。

 

080706shirepa6 フキ地帯を突破して岬の先へ行ってみたが、厚岸湾はすっぽり霧に包まれていた。

 霧が少し晴れてきたのは帰り道である。画面左にボンヤリ大黒島が見える。景色を眺めるのなら、やはり秋だろう。霧もかからないし、フキもないからだ。

 便利な観光地とはちがって、ここにはほんとうになにもない。あっぱれなほど、なにもない。それだけに神聖な空間ともいえる。

080706shirepa7 ゴミを捨てていけないのはもちろん、エコがどうのと講釈を垂れるのもまた場違いな話であって、第一とてもそんな気分にはなれやしない。

 豊かな緑のふくらみにすなおに身をゆだねる、いや身をゆだねたい……ここはそういう場所なのである。

 駐車場に戻ってみると、老紳士のものと思われる白い自動車の姿は消えていたけれど、紺色の四輪駆動車はそのままだった。

 こういう場所で持ち主に出会わなかったのは奇妙である。岬の緑に飲みこまれてしまったのかもしれない。

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July 01, 2008

Daily Oregraph: 2008-06-29 阿寒から足寄へ (1)

 日帰りドライブの行き先は当日の朝考えることが多い。それもまずは第一目的地だけを決定し、そのあと南北するか東西するかは頭の中でサイコロを振って決めるのである。

 バタートーストにハム、タマネギ、トマトなんぞをのっけて塩をふりかけ、むりやり半分に折り畳んだ不細工なサンドイッチをほおばりながら、道路地図帳をひろげて、

 -よし、今日は鶴見峠だ。

などと宣言するときには、まだ阿寒湖あたりまでしか視野には入っていない。

080629tsurumitoge1 というわけでやってきたのがこの未舗装路への入口。

 れっきとした一般道道阿寒公園鶴居線(1093号線)なのだが、鶴居村からしばらくつづく快適な舗装道路は突然途切れて、なにやら林道風の雰囲気が漂っている。

 いや、なにが「林道風」なものか、林道も林道、鶴居側からの登りの途中には一部ソロバン道路の区間もあり、車も体もガタガタになりそうな悪路にはたまげた、駒下駄、日和下駄、第一級の林道といってよいのではないかと思う。

 道道だから……などと甘く考えて車を乗り入れると、ビックリ仰天することうけあいである。

080629tsurumitoge2 ここが鶴見峠の頂上。

 おや? 鶴居村を越えて釧路市というのは、釧路市-鶴居村-阿寒町という地理的配置が脳味噌に焼きついたぼくにとって、かなり心理的抵抗があるのだ。

 峠から向こうはもともと阿寒町の領分だったけれど、合併後阿寒町が釧路市の一部になったためにこういうことになったわけである。平成の市町村合併は、その強引さにおいて、第2次廃藩置県にも匹敵する事件だとぼくなどは思うのだが……

080629tsurumitoge3 美幌峠などとはちがい、ここには眺望の開けた展望台があるわけではなく、雲に隠れた雄阿寒岳と、阿寒湖の一部がちらりと見えるだけ、天下の絶景を期待して悪路を走破した観光客はちょっとガッカリするかもしれない。

080629tsurumitoge4 阿寒への下り道のほうが路面状態はマッチ・ベター。

 いかにも森の中といった感じはなかなか悪くない。

 こういう道を走っていると、だんだん舗装道路がつまらなくなるからふしぎだ。ぼくみたいな山の手のお坊ちゃまにも(笑)多少の野性が残っている証拠だろうか?

 

080629tsurumitoge5 国道241号線(通称阿寒横断道路)への合流地点に到着。

 ここでピカピカの乗用車に乗ったおじさんに、この道を通れば釧路へ行けますかとたずねられたので、大丈夫です、鶴居村へ抜けられますからとお答えしたのだが、あの新車にあのソロバン道路はいささかお気の毒、颯爽と走り去っていったおじさん、つつがなきや?

080629tsurumitoge6 ここで出会ったキタキツネ。

 キタキツネは決してめずらしい存在ではなく、現に今日も釧路西港をウロウロしている姿をみかけたから、いわば野良犬の一種に近い。

 このキツネなども、人慣れしているのは観光客がたべものを与えるからだろうか、お坐りしてエサを待つ姿は、どうみても飼い犬と変わらない。

 まあ、かわいい、などといって、野生動物にエサを与えてはいけないのは、タンチョウヅルだって同じだとぼくは信じているから、まるで旅の坊さんみたいに、汝運あらば生き残れ、と言い含めて車に戻ったのであった。

 さてこれからどうしようか?

 阿寒湖畔の観光などに興味はないから、ここまで来たからにはオンネトー、オンネトーへ行くからには足寄と、コースは決まった。

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June 29, 2008

Daily Oregraph: 2008-06-29 近日公開

 7月1日から再びガソリン代が上がるという。価格は需給のバランスによって決まると素朴に信じていたぼくがバカだった(笑)。

 二酸化炭素排出権がどうのという途方もないホラ話(ちょっと考えればおかしいとわかるだろうに)をしているうちに、とんでもない事態になるんじゃないかと心配になる。燃料がこう高騰しては二酸化炭素の増やしようもなく、薪ストーブにワリバシをくべてチビチビと暖を取る日がくるかもしれない。

 エコの話はさておき、長距離ドライブが困難になりつつあるいま、せめてガソリン代が10円上がらぬうちに大ロケを敢行しようと、今日は鶴見峠を越えて阿寒湖を素通りし、オンネトーから足寄へ抜けて、さらに浦幌駅を取材し、上厚内駅を再訪したのであった。

 走行距離約300キロ弱だから、道内の日帰りドライブとしてはたいした距離ではない。しかし仕事の都合により、あちこちに FAX を送信したりして、結局出発が午前9時半になってしまったため、あまり時間の余裕はなかったのである。8時にはスタートしたかったのだが……

080629ashoro1 これから写真を整理する都合上、今日は予告編。

 あしょろ銀河ホール21なる道の駅でみかけた、ラワンブキと郷土の偉人(?)松山千春氏……足寄町を一枚で表現すれば、やはりこうなるだろう。

 ギロチン式の顔出しボードとはちがって、プラスチック製のラワンブキを握って立てば、松山千春といっしょに記念撮影できるという趣向である。

 この歌手がそんなに偉い人物だったのかとお疑いのあなたも、近日公開するぼくのレポートをお読みになれば、きっと納得されることだろう。

 乞うご期待。

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June 28, 2008

Daily Oregraph: 2008-06-28

080628tsuruikidoato 温根内鶴居軌道跡の定点撮影。まったくこの天気ときたら、なんとかならないものだろうか。

 地球温暖化などウソのような低温のせいだろうか、いつもの年ならふんわりとした白い半球を原野にちりばめたように咲くイソツツジがやせて力無く、目を疑いたくなるような淋しさであった。

 今日は写真を省略するが、ヒメカイウはちょうど見ごろ。ハナタネツケバナの花はみずみずしさを失って、もうそろそろ終わりだろう。ヤナギトラノオをあちこちに見る。

 ぼくはみつけられなかったけれど、ガイドのおじさんが観光客のグループに、「これはクロバナロウゲ。ロウゲは狼の花と書きます」と説明していたから、クロバナロウゲも咲きはじめたようだ。

 温根内軌道跡を歩いていると、年輩のご夫婦がときどき立ち止まって花を観察していた。一眼レフを構えた奥さんのうしろには、ご主人がおとなしく控えている。どうもご主人にはあまり植物趣味はないらしい。

 人の背丈ほどもある大柄なセリ科の花をみつけた奥さんが、

 -あ、これこれ、毒のあるやつね。なんていったかしら。そうそう、ドクゼリ、ドクゼリ。撮っておきましょうね。

と大きな声でいいながらシャッターを切ると、ご主人は黙ってうなずいている。

 あのね、奥さん、そりゃドクゼリじゃありませんよ……そう教えてあげようとしたのだが、彼女の有無をいわせぬキッパリとした表情を見て、余計なことはいうまいと思い、ぼくは口をつぐんだ。ご主人の沈黙には相当の理由ありと判断したのである。

 二人を追い越して先日ベニバナイチヤクソウを撮った場所にきてみると、花はかなり傷んでいたが、まだ一部残っていた。

 するとすぐに追いついた夫婦もぼくが見ている花に気づいたらしく、奥さんは、

 -あ、なにか咲いてるわ。

といいながら、近づいてきた。

 さすがにここは教えてあげるのが親切だろうと思い、

 -ベニバナイチヤクソウです。もうだいぶ枯れていますが……

と声をかけると、奥さんはぼくをちらりと一瞥しただけで、礼をいうでもなく、なぜかこわい顔をして(笑)花に向かって突貫していった。ご主人はあいかわらず幽霊のようにボーッと立ったまま。

 なるほどこういう植物ファンもいるのか……おかしいやら、あきれるやら、人間観察というやつは植物観察に劣らずおもしろいものだと悟ったのであった。

080628kushirogawa 帰り道にコッタロ湿原を通り、釧路川を撮る。いつ見ても日本離れした景色である。

 気象庁の予報もむなしく、午前中はとうとう太陽を拝むことができなかった。天気さえよければ、水の色はどんなに鮮やかだっただろうか。

080628wport 正午からは薄日が射し、だんだん空は晴れてきたようだ。

 きたようだ、とはひどくあいまいな話だが、霧の街釧路では晴れていても青空の見えぬことがあるのだ。

 今日の午後もまた、港は霧。

 船のデッキを歩きながら、今ごろ温根内の空は晴れているかもしれないと思うと、実にくやしいのである(笑)。

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June 22, 2008

Daily Oregraph: 2008-06-22 釧路八幡神社

 朝からときどき雨のぱらつく冴えない天気。このところ土日というとこれだからなあ。

 温根内行きを断念して、朝食前に釧路町木場へ向かう。

080622chobokujo ここには今や道内では貴重な存在となった水面貯木場がある(写真)。

 中央埠頭に接岸した船から水面落しされた南洋材が筏に組まれ、釧路川上流にあるこの貯木場まで曳航されるのである。輸入量が激減したことから、近々かなりの面積が埋め立てられることになっているらしい。

080622kushirohachiman1 しかし今朝の目的は水面貯木場ではなく、そのすぐ近くにある釧路八幡神社。いつも素通りしているから、たまに見物させていただこうというわけである。

 鎌倉の「鶴岡八幡宮 御分霊」とある。祭神は応神天皇だという。

080622kushirohachiman2 いつごろできた神社かは不明だが、ごらんのとおり社はまだ新しい。

 建物自体は正直いっておもしろみに欠けるが、構えは堂々たるもので、境内も案外狭くはない。7月末には例大祭がにぎやかに執り行われるらしい。

080622kushirohachiman3 そういえば今年はネズミ年だったか……せっかくネズミがお宝のつまった福袋(?)をもたらしてくれるというのに、わが運は開けそうになく、天気が悪いせいか、今朝は元気も智恵も意欲も湧いてこないのであった。

 ネズミは忠と鳴き、カラスは孝と鳴くのですから、人間たるもの忠孝、忠孝と鳴いてほしいものですな……ふとそんな落語の一節を思い出した。とんでもない連想である(笑)。

 そういえば最近流行のecoひいきも心学なみのくだらなさだなあ、マスコミまで大本営発表を垂れ流し、なんの疑いもなくお上のいうことを真に受けて、みんな忠孝、忠孝と鳴いているじゃないか。

 二日酔いの不忠者は、開運招福を願うどころか、そんなけしからぬ感想を抱きつつ神社をあとにしたのであった。神罰がくだらねばよいが……

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June 21, 2008

Daily Oregraph: 2008-06-21 さびしき町にあゆみ入りにき……

 漁師のおじさんがあまり熱心にいうものだから、閉鎖されたパシフィックホテル前の岸壁にやってきた。

080621pacific カモメなんていやしないし、カラスもみあたらない……予想どおりである(笑)。ここがカモメの名所などとは聞いたこともないし、ぼくもいままで見たことがなかったからだ。

 この空っぽになった名門ホテルを見て思い出したのが、家を出がけに読んだ今朝の釧路版の記事、「空き店舗群の画像投稿  米国男性釧路で撮影、ネットに  イメージ低下、市困惑」というものである。

 気になったのでたった今 YouTube で問題の Kushiro, A Dying City を見た。新聞記事には「Dying City(死んでいる街)-」とあるが、これは誤訳。「死んでいる」なら dead であり、dying は「死にかかった、瀕死の」という形容詞だから、かなりニュアンスはちがう。

 さて動画の内容は、主に北大通にある閉ざされた店舗のシャッターの画像を延々と流すもので、中にはたまたまシャッターを降ろしていた営業時間外のお店を空き店舗とカンちがいしたのではないかと思われるものも混じっているが、「デパートも姿を消し……(Department stores have gone...)」などというコメントはおおむね正確だろう。

 新聞記事には、

   釧路市広報公聴課は「非常にショック。できれば
  削除してもらいたい」としながらも(後略)

とあり、ぼくだって市民のはしくれゆえ、その気持はわからないでもないけれど、この動画はいささかセンチメンタルではあっても、いわゆる悪意を含んだ「名誉毀損やひぼう中傷」に当たるとまではいえないし、削除せよとは表現の自由にかかわるとんでもない話である。

 市の中心部が空洞化しているのはまぎれもない事実なのだし、ゴーストタウン化しつつある現状を多くの市民が憂えている以上、旅行者がそういう印象を抱くのはむしろごく自然だし、それをまちがいだとして非難する権利がだれにあるだろうか? 夢を見るのは勝手だが、現実は現実である。こう見て欲しくはないといったって、そう見えるものはしかたがないではないか。

 動画の最後の部分には empty, cold そして neglected というコメントつきの画像が映し出されるのだが、ここは冷静に吟味すべき部分だろう。

 まず中心街がガランとしているのは事実だから empty といわれてもしかたがない。寒いのはむしろ釧路の売り物だから cold もいいだろう。では neglected は?

 実はこんなところを観光客が見たらどう思うだろうかと、ぼくの心配していたことが起こったのである。2008年1月2日掲載のぼくの記事、特に最後の写真をごらんいただきたい。動画に現れたのはまさに同じ光景、スケートリンクなみに凍てついて歩くのが危険な歩道なのであった。

 やるべきことを怠って放りっぱなしにしてあることを neglected と形容しているのだが、ぼくもまったく同感。誹謗中傷などとトンチンカンな反応をする前に、海外からの旅行者のもっともな指摘を謙虚に受けいれるべきだろうと思う。

 さらにもし釧路市が啄木を観光の目玉として売り込もうとしているのなら、皮肉にもまさに「さびしき町に歩み入りにき」という歌にピッタリの印象をアメリカ人旅行者に与えたことになるのだから、不快感を表明するのは筋ちがいというものだろう(だからこそ、ぼくは歌人啄木による観光振興に対してふだんから疑問を表明しているのである)。

 残念なのは、にぎやかなショッピング・ゾーンが周辺に移り、中心街が空洞化しているのは地方都市共通の問題であることを、この旅行者が十分理解しているかどうか疑問であること、またシャッターの降りているお店をすべて空き店舗にしてしまい、結果としてややおおげさなレポートになったことだが、それらの点については、海外からの旅行者の通りすがりのレポートとして、情状を酌量する(笑)必要がある。

080621rain 今日買い物に行った春採のスーパーでは、雨降りにもかかわらず、レジに長い行列ができていた。にぎわっている場所は市内にいくらでもあるのだ。

 だからもちろんこのマチはちゃんと生きているのだが、通りすがりの観光客にそれを見てもらうことは難しい。これこそ観光というものが本来もつ問題点のひとつなのだろう。

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June 16, 2008

Daily Oregraph: 2008-06-15 温根内林道を行く

080615onnenairindo1 温根内植物観察を終え、さてどうしようか(と、いつものパターン)?

 地図を見ると、駐車場の斜め向かいあたりから西へ、中仁々志別(ナカニニシベツ)まで一本の道路が通じている。どう見ても林道にちがいない。

 林道とあれば血が騒ぎ(笑)、これは行かねばならぬ……と、軽い気持で出発したのだが、実はこの道は一筋縄ではいかなかったのである。

080615onnenairindo2 少し進むと左手(つまり南側)にやや大きな池というか沼が見えてきた。岸辺には紅白のヒツジグサ(スイレン)も咲いており、天気がよければもっと美しい景色を楽しめただろうと思う。右手にも小さな池がある。

 

080615onnenairindo3 やがてゲートを通過し、本格的な林道がはじまった。

 しばらく前進すると温根内支線林道との分岐点にさしかかったが、支線のほうは延長わずか1.8キロ、行き止まりなのは明らかだから、もちろん本線をたどることにした。

080615onnenairindo4 そこからは写真も撮らず、黙々と運転する。

 待避所の少ない林道では、よほどのことがないかぎり、車を停めて写真を撮ろうなどという気にはなれないのである。ところどころ粗い鋭利な砂利のまかれた路面があり、パンクの心配をしながら運転していると、なおさらそんな余裕は失せてしまうものだ。

080615onnenairindo5 林道は予想よりも長く、ようやく終点のゲートに到着すると、すぐ先で道が二手に分かれている(実はこの写真は、みなさまのご参考にしていただこうと、少しあとに撮ったもの。事情はやがてわかる)。

 手元の道路地図では分岐のない一本道になっていたので、ちょっと迷った。林道の分岐ではたいてい車の通行量に左右大きな差があって、メインのルートは路面を一見してわかるのだが、ここではどちらもほとんど同じだから弱ったのである。

 えいやっとばかり左を選んだのが失敗だった。林道をなめてはいけない。下調べせずに出かけるとひどい目にあいかねないこと、ぼくはこの日身をもって経験したのだった。これが教訓第一。

Onnenairindo_map ここで本日わが測量部が作成した略図をごらんいただきたい。きっと温根内林道を走ろうという方々のお役に立つと信ずる。

 ぼくは道路地図には載っていない幌呂越林道の存在を知らず、ましてやそれが行き止まりになっていることなど知るよしもなかったから、みごと一杯食わされて(笑)地団駄を踏んだのであった。  

    ただしこの地図には不十分なところもある。温根内
   支線林道の位置が不明だし、青い点線で示されたル
   ートを確認していないからだ(分岐点は数ヶ所あった
   と記憶しているが、どこが点線のルートなのかはわか

   らない)。

 さて行き止まりに腹を立て、しぶしぶもと来た道を引き返す途中、木製の柵を何重にも並べた工事中の区域があり、その間を縫うようにして西に向かう一本の脇道があった(なんの工事なのか、いまだに首をひねっている)。

 ひょっとしたら道道へ抜ける道ではないかと思って、よせばいいのに車で突っこんでいったのがまちがいのもとだった。

 それは世にも恐ろしい道だったのである。

 しまった! と思ったときは遅かった。Uターンするスペースがないから、やむなく前進をつづけたのだが、ちょうどラクダのコブ状の起伏が連続し、コブの頂上から急傾斜の底へ真っ逆さまに下るときの恐ろしいことといったらない。

 道の両側はガードレールのない崖である。御曹司馬ども少々落といてみんとて……という、昔古文で教わった文章を思い出す始末で(笑)、連れの顔は真っ青になっていた(いや、無理もない)。

 ぼくも冒険心に乏しい男だから、弱ったなあとは思ったけれど、冷静になって考えてみれば、工事用の車両が通っているからには、必ず車を回すスペースがあるはずだ。

 もうひとコブ越すと……あった。ギリギリUターンできるスペースがみつかった。ハンドルを切り損なうと一巻の終わりだから、慎重にゆっくりと車を回して脱出成功。

 あの道の先がどうなっているのか、まさか青色の点線ルートではないと思うのだが、興味津々。しかし命あっての物種ゆえ、二度と走るつもりはない。

 迷ったときには脇道には入らず、分岐点にもどること。これが命がけで得た(笑)第二の教訓である。

080615onnenairindo6 分岐点にもどって反対側のコースをたどると、まもなく道道243号線に出たから、あまりのあっけなさに思わず苦笑せざるをえなかった(写真は手前が釧路方面)。

 -幌呂越林道? 延長7,127m?

 そのときは二つの林道を走ったことにまだ気づいていないので、キョトンとしたまま釧路へもどったというおそまつ。

 今回作成した地図は値千金、どうか有効に活用していただきたい……といったって、そんな物好きな方はめったにおいでにならないだろうが、本格的な林道を楽しむには最適のコースである。

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June 05, 2008

Daily Oregraph: 2008-06-01 標茶駅まで (4)

080601shibecha1  開運橋。橋上のプレートには、たしか「四代目」とあった。

 たぶん町民が誇りとしているにちがいない立派な橋である。釧路市でいえば幣舞橋に当たるのだろう。

 その下をゆったりと流れる釧路川。これは下流側、つまり釧路方面である。

 橋を渡ってまっすぐ進むと標茶駅に突きあたる。

 駅前の商店街には人影もまばらだったが、日曜日だったせいかもしれない。釧路市の北大通も、平日のほうがかえって人通りが多い。平日は勤め人もいれば、銀行や官庁で用事を足す人もいるからだ。

080601shibecha2 ゆとり教育のせいで地理の素養に欠ける諸君のために、こっそりお教えすると、標茶はヒョウチャではなく、シベチャだから念のため(笑)。

 しかしこの駅舎を見ると、なんとなくヒョウチャ駅といいたくなるからふしぎだ。シベチャ駅なら、もっと渋い建物であってほしいと思うのである。

 せっかくシベチャなのに、惜しいなあ。

 

080601shibecha3 駅舎内は堂々たる構えで、音別駅よりも明らかに広く、さすがはこの一帯の中心をなす町の駅にふさわしい。

 しかし「SLのふるさと」を自称するほどの風格は駅舎からもその内部からもうかがわれず、ぼくは正直いってガッカリしたのであった。

080601shibecha4 まったく期待せぬままホームに回ってみると……おお、これはなつかしい。

 昔ながらの駅のたたずまいである。これだよ、これが駅のホームだよ。

 落第寸前で一気に点数を稼いだのだからたいしたものだ。

 だからこそ、ホームにふさわしい駅舎を建ててほしかった。せっかくシベチャなのに……とぼくはもう一度思ったのだった。

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June 03, 2008

Daily Oregraph: 2008-06-01 標茶駅まで (3)

080601kayanumaeki1  茅沼駅は予想よりもいい感じであった。2本の木の配置のせいだろうか。

 駅舎内にトイレはないものの、すぐ近くにある集会所に隣接するトイレの案内図が表示されているのもいい。

 ただし遠矢駅もそうだし五十石駅もそうだったが、駅の位置を知らせる道路標識がないのは問題である。うっかりすると通り過ぎてしまうのだ。

 かつて駅前シリーズという映画があったけれど、ぼくらの世代にとっては、駅前というのは胸のときめく特別な場所なのだ。犯罪であれ、恋愛であれ、すべての事件は駅前からはじまるのだから、もっと大切にしてくれなくては困る。

080601kayanumaeki2 駅舎内部は遠矢駅よりも暖かみがある。遠矢駅が逃亡者向きの寒々とした駅だとすると、こちらは駅ノートもおかれているし、旅人を迎えるにふさわしい駅といえよう(もっとも遠矢駅に観光客が降り立つとは考えにくいのだが……(笑))。

 天井にあるタンチョウヅルのオブジェの功績も無視できないけれど、ぼくはむしろ椅子の前に置かれた小さなテーブルの効果に注目したい。テーブルひとつあるだけで、まあ、缶コーヒーでも飲んでゆっくりしていきなさいという気持が伝わるから、これはなかなかよい工夫だと思うのである。

 ……おっと、いつの間におれは駅評論家になったんだ? いけない、いけない、気をつけなくては。

080601kayanumaeki3 う~む、日本人はなぜかこの手のお遊びが好きなんだなあ。

 ぼくなどはこいつを見るたびにフランス革命を連想するのである。

 「なにをワケのわからぬ寝言をいってるんだ?」というあなたの疑問は、次の写真を見ていただければ氷解するだろう。

 

 
080601kayanumaeki4 これはまぎれもなくギロチンである。

 しかも国王と王妃の首をいっぺんに刎ねてしまおうという改良型だから恐れ入る。

 純白のタンチョウヅルと真っ赤な血潮がもたらす戦慄の美。茅沼駅は案外物騒な場所なのであった……というより、そんな想像をするぼくのほうがあぶない男なのかもしれない。

080601kayanumaeki5 やれやれ、茅沼駅でフランス革命とは途方もない。脱線しすぎて収拾がつかなくなってしまった(笑)。

 ホームで撮った写真のうち一枚だけ掲載してお開きにしよう。

 え、このしょうもない写真のテーマはなにかって?

 駅名表示? ノン。

 集乳缶? ノン。

 Kodak カラーフィルム? ウィ。

 さていよいよ最終回の標茶駅編も間近である。

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June 02, 2008

Daily Oregraph: 2008-06-01 標茶駅まで (2)

080601toyaeki1 あの入り口の上の飾りはないほうがよかったんじゃないかなあ……遠矢駅を目にしたぼくはそう思った。

 工事現場のプレハブじゃないんだ、ここは駅なのだ、と主張したい気持は痛いほどわかるけれど、なんだか似合わないチョンマゲのカツラをつけたような滑稽さが漂うのである。

 駅舎の広さは直別駅や門静駅の倍はあるだろう。しかし敷地の面積はどれも同じようなもの、つまり駅舎のサイズに比してかなり広いのだ。

 一昔前はどんな小さな駅にも発券窓口があり、駅員さんが常駐していたわけだから、駅としての機能を満たすためには、どうしても一定以上の広さを持つ駅舎と、それに見合う敷地が必要だったのだろう。

080601toyaeki2 予想どおり内部はかなり広く、しかもガランとしている。廃墟廃屋にだってたいていはガラクタが散乱しているというのに、ここにはきれいさっぱりモノがない。これだけ広いのにトイレもない。真冬の朝ここで列車を待つ身のつらさは格別だろう。

 悪い予感に駆られた借金取りが駆けつけてみるともぬけの殻、くそッ、逃げやがったな! と地団駄踏んでくやしがる……ここはそんな夜逃げ直後の部屋にも似ている。

080601toyaeki3 ホームに出てみると印象はちょいと変わって、こざっぱりした雰囲気になんとなく都会から吹いてくる風を感じるから奇妙だ。このあたりは釧路市に近く、宅地化が進んだせいだろうか。こどもの頃遠足に来たときには草深い田舎だったように記憶しているのだが……

 さて次回はすでにご紹介した釧路湿原駅・細岡駅・塘路駅を省略して、茅沼駅へ。いやはや、別にシベリアまで行かなくたって、駄文のネタは尽きそうで尽きないものだ(笑)。

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June 01, 2008

Daily Oregraph: 2008-06-01 標茶駅まで (1)

 輝かしい6月が到来したというのに、またしてもどんよりした曇り空。早朝にはわずかの時間ながら小雨さえぱらつき、どうしようか少し迷ったけれど、天気予報を信じて大ロケを敢行することにした。

 大ロケといったって、シベリアに遠征するわけじゃない。ガソリン代も上がったことだし(今日はレギュラー171円というスタンドをみかけた。そろそろ暴動が起きてもおかしくないな(笑))、距離より質を考えなくてはいけない。

 モーニング・ティーを飲みながら地図をにらむことしばし、ハッとあることに気づいた。

 -そうだ、遠矢駅はどうした? まだ行っていないじゃないか。

 釧路の住人としては、まったく面目次第もない。大失態である。

 それで方針は決まった。遠矢駅へ行くのなら、ついでにもう一度塘路神社を見物したい。そういえば茅沼駅もまだ見ていないし、この際標茶駅まで足をのばすことにしよう。

 往復わずか百キロちょっとなのだが気分は大ロケ(笑)、中身はきっしりつまっているのである。

080601toroschool 順序からいうと最初は遠矢駅だが、今日は塘路神社でおもしろい発見があったので、そちらを先にご紹介したいと思う。

 塘路小中学校のグラウンドでは運動会があったのか、これからあるのか、紅白の得点板が立っていた。

 グラウンドの向こうには塘路神社の鳥居が見える。