August 03, 2020

Daily Oregraph: 八月の怒り

 本日の最高気温は23.5度。エゾミゾハギの花がそろそろ咲きそろった頃だろうと予想して、先日から痛む左膝をものともせず相生坂を下っていると、すれちがったおばさまに「暑いですねえ」と声をかけられた。

 ぼくは一向に平気だったけれど、風がなくてちょっと蒸していたから、ふつうの釧路の住人にとっては十分暑いのである。このくらいでへこたれていては、たとえコロナが終熄していたとしても、Go to Tokyo は無理な話ですぞ……といいたかったが、おばさまの気分を害さぬよう、あいまいに肯定しておいたことはいうまでもない。

 さて問題のエゾミゾハギだが、ぼくは言葉を失った。予想的中して花は咲きそろっていたが、一本をのぞいてすべてへし折られていたのである。あわれ花穂は地面に落下して、無残な姿をさらしていた。

 せっかくぼくの植物アルバムに写真を追加しようと思っていたのに、この蛮行は赦せない。これは市内のどこにでも咲いているという植物ではないのだ。実際ぼくは初めて実物を目にしたのである。どこの馬鹿者の仕業かは知らぬが、おのれその分には捨て置かぬぞ……本日のタイトルがフォークナー風(?)になったのはこのためである。まったくとんでもないやつがいるものだ。

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 で、一本だけは無事残っていたのだが、ごらんのような有様。なんとミヤマニガウリのツルにからめとられて、90度ひん曲がっているではないか。しかしこちらは自然界の闘争だから、腹を立てるわけにはいかない。う~ん、とうなるばかりである。

 ああ、写真を撮るためにはもう一年待たねばならないのだ。

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July 25, 2020

Daily Oregraph: ミヤマニガウリ 2020年

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 数年前から観察している南大通のミヤマニガウリをチェックしたところ……今年はいやに数が少ないようだ。どうも草刈りをしたせいらしい。

 なんでも刈ればいいというものではないのだ。責任者出てこい! といいたいところだが、ミヤマニガウリに注目するような物好きは、まず千人に一人いるかどうかだろうから(笑)、文句をいってもしかたがない。でもね、これ以上余計な草刈りをしないでほしいものである。

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 もっとも、まだ開花していないし、去年も結局は大群落に生長したので、これからに期待しよう。

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 さて本日は思わぬ発見もあった。まだ花が咲きそろっていないから断定はできないけれど、これはエゾミゾハギだろうと思う。花の色はピンクに写っているが、実際はもっと鮮やかな赤である。今年はこいつも引き続き観察することにした。

 背後にミヤマニガウリの葉が見えることに気づいたあなたはきわめて優秀であって、ともに風雅を語るべきもの也。

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July 19, 2020

Daily Oregraph: 裏庭画報 ベニイタドリ

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 ハコベが小さいほうの雑草の親玉だとすれば、大きいほうの代表がこいつ、(たぶん)ベニイタドリである。

 こいつの生命力には恐るべきものがあり、どうやら土中に少しでも根が残っていれば、そこからどんどん生長するらしく、どこからでも顔を出す。イタドリの若い茎は食用になるらしいが、ぼくはこんなずうずうしい植物を食う気にはとてもなれない。第一、見るからにむさ苦しく、いかにもまずそうではないか。

 画面下にちらと見える笹も困りものである。こんなものが生えて喜ぶのは越後の笹餅屋くらいのものだろう。思い切り引っぱっても根っこまでは抜けないし、切れば切ったで、大量の茎が半端に残って見苦しい。

 ハコベに腹を立て、イタドリに癇癪を起こし、笹に顔をしかめ……毎年いまの季節になると植物を相手にするのがいやになる。こいつらのしつこさといったら、まるで利権政治家なみだから始末が悪い。

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July 16, 2020

Daily Oregraph: 悪疫退散

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 すぐ近所の東栄小学校跡グラウンドから打ち上げられた花火。部屋の窓から見えたので、手近にあったコンデジでパチリと撮ったけれど、ピントが合っていないのはご愛敬。

 めずらしいこともあるものだと思って家人に聞いたら、厳島神社主催のコンパクトな5分間花火大会。ぼくは知らなかったけれど、事前にチラシが配られていた。ちょっと加工して一部だけ記録しておこう。

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 今年は御神輿を中止した代りに花火を打ち上げたのだそうな。短時間とはいえ、費用のかかる催しだから、厳島さんもなかなか思い切ったことをされるものである。悪疫退散、ついでにコロナ利権に群がる悪人どもも成敗していただきたいものだ。

 なお「釧路の夏の到来を告げる」とあるが、本日の最高気温は15度、う~ん(笑)。

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July 13, 2020

Daily Oregraph: 裏庭画報 食えないサクランボ

 本日も昨日に引きつづき草むしりをしたが、目に見える効果がない。衆寡敵せずを絵に描いたようなもので、ほとんど徒労である。

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 エゾヤマザクラの葉の間にところどころ赤いものが見える。サクランボだ。しかしこいつは無毒だとは思うが、食用には適さないはずだ(試してみる勇気がない……(笑))。

 たとえ食えなくとも、実がなるのはうれしいものだ。空しい草むしりをしたあとだけに、大変豊かな気分になれるのである。

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July 12, 2020

Daily Oregraph: 裏庭画報 ギョウジャニンニクとエゾノシモツケソウ

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 昨日撮影したギョウジャニンニク。花が落ちた姿はちょっと異様である。先端の「ふくれた3部分」は「さく果」なのだが、善良なる市民にはわかりかねるから、広辞苑(第4版)のお世話になると、

 乾果の一。複子房の発達した果実で、熟すと縦裂して種子を散布する。

 熟すると中から種が出てくるらしいのだが、その頃には他の雑草に埋もれてしまうので、まずみつけられないだろう。そこで解剖してみると、

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まだみずみずしく、プーンと独特の匂いが立ちのぼってきた。なるほどやがて種になりそうである。もしその頃に見つけられたら記録するつもりだが、むずかしいだろうなあ。

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 さてこちらは本日撮ったエゾノシモツケソウ。開花したことはわかるけれど、花が細かすぎてどうなっているのかよくわからない。鯛のそぼろ(でんぶ)のようにも見えるのだが、少し接近すると、

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こんな具合である。ルーペを使ってまで観察する物好きなどめったにいないのに、ずいぶん手の込んだ細工をするものだ……と、たまには sense of wonder を味わうのもオツなものであります。

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July 11, 2020

Daily Oregraph: 北埠頭2020年

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 車では時々通りかかるのだが、あらためて見ると北埠頭はスカスカになってしまっていた……といっても、比較しなければ変りようはよくわからないだろう。

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 これは2011年11月10日に撮影したもの(方向は北→南)。矢印の公衆電話ボックスにご注目いただきたい。

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 こちらが本日撮影したものだが、電話ボックスが奇跡的に残っていなければ、どこがどこやら見当もつかなかったところである。

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 突端部から北を見たのがこちら。

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 やはり2011年11月10日に同じ方向から撮影したもの(実はこの時すでに倉庫がいくつか取り壊されていたのである)。

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 突端部の漁船用かき氷マシン(?)はそのままであるが、北埠頭全体としては見る影もないといったほうがよさそうだ。かつてはこの狭い埠頭には歩くのも怖いほどトラックやフォークリフトがひしめき合い、巻取紙の積荷や南洋材の揚荷などが行われていたことを知る人は、ジジイ確定である。

 おのれの姿もこのように比較すれば、たぶん見る影もないにちがいない。想像するだに恐ろしく、とてもそんなことはできない(笑)。

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July 07, 2020

Daily Oregraph: 裏庭画報 エゾノシモツケソウ

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 エゾノシモツケソウ(バラ科)。まだつぼみだが、ほかにネタもなし、本日はこの花を利用したいと思う。

 シモツケソウの北海道版で、学名にも Filipendula yezonensis と「蝦夷」が織り込まれている。Filipendula(フィリペンデュラ) とは、牧野先生の図鑑によると、

 f.<l. filum(糸)+pendulus(吊り下がった)。基本種の根が小球を糸でつないだようにみえるから。

と、OED の語源欄よりも詳しい説明があって、至れり尽くせりである。なるほどペンデュラム(pendulum 振り子)の親戚らしい。ついでにいうと、filum(=thread) はフィラメント(filament)の語源である……といっても、最近では白熱電球がめずらしくなったから、「な~るほど」と納得するのは爺さん婆さんである可能性が高い。

 OED は filipendula は drop-wort(Filipendula vulgaris: ロクベンシモツケ) なりとしている。これは同じシモツケソウ属だが、花はなんとなく似ていても葉っぱがまるでちがう。エゾノシモツケソウに近いのは meadowsweet(Filipendula ulmaria: セイヨウナツユキソウ。『リーダーズ英和』は「シモツケ;シモツケソウ」とする)である。

 先日の ramsons を確かめようと引っぱり出した『野草の写真図鑑(Wild Flowers by Christopher Grey-Wilson の日本語版)』(1996年 日本ヴォーグ社)から図版を拝借してお目にかけよう。

Meadowsweet
 花の色がこちらはクリーム色である以外は、エゾノシモツケソウによく似ている。大変香りのよい花なのだそうな。メドウスィートという名前もいい。

 というわけで、本日の夏休み自由研究でありました。

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June 29, 2020

Daily Oregraph: 裏庭画報 宿敵ハコベ

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 裏の畑にはびこる、わが宿敵のハコベである。

 『牧野新日本植物図鑑』には、「ハコベはハコベラの略、ハコベラの意味は不明」とある。また「カナリヤの餌になる」のだそうな。

 ハコベラといえば春の七草のひとつだが、カナリアじゃあるまいし、こんな草を食べるとは! いくら落ちぶれても、ぼくはいやだ。

 学名の Stellaria media で検索すると、英語では chickweed、スコットランドでは、今でももともとの chicken-weed で通用するらしく、つまりヒヨコグサである。クサノオウみたいに面白い話があるわけではなく、結局日英ともに鳥の餌だ。

 そういえば、ニワトリにハコベを食わせてはどうかと提案されたお方がいらした。ヒヨコにハコベをたらふく食わせて育て、フライドチキンにしてご馳走してくださるのなら、喜んでいただきたい(笑)。

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June 27, 2020

Daily Oregraph: 裏庭画報 雨の日に

 雨。最高気温は15.9度。

 いったいどこが夏なんだよといいたくもなるけれど、植物界を見ればやはり夏としかいいようがない。とにかく畑の雑草が猛威をふるっている。雨の中水菜を採ったら、ハコベがしつこくからみついてくる。水菜とほとんど背丈の変らぬやつもある。

 実に腹立たしいが、ハコベに説教するのは新自由主義者に人の道を説くようなものだから、もちろん無駄に決まっている。

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 (たぶん)ヤマブキショウマ。まあ、これだって雑草みたいなものだが、かたちがすっきりしているし、はるか群衆から離れて、チンピラみたいに野菜にからみつくような真似はしない。なかなかいいやつなのである。

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 ずいぶん日にちがたつのに、ギョウジャニンニクはまだ満開になっていない。いかに平均気温が低いか、よくわかると思う。

 天気予報によれば、明日から一週間はお日さまを拝めないらしい。やれやれ。

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