April 28, 2018

Daily Oregraph: ラーメン日和

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 ネタのないときには食い物の話題にかぎる……というわけで、近所にある評判のいいラーメン屋さんへ初めて入ってみた。

 正午少し前、客の入りは三分の二ほどだったが、やがて若い労働者諸君がドヤドヤと入ってきて満員御礼となった。うわさに聞いていたとおり人気があるらしい。

 注文したのが野菜ラーメンだったからか、サヤエンドウが浮かんでいるのは珍しい。サヤエンドウ入りのラーメンは、今は昔東京で一度お目にかかったきりである。

 チャーシューではなくブタのバラ肉入りなのは、釧路のあちこちで見られる家庭ラーメン風だが、これ案外うまいからおすすめ。

 スープの味つけも伝統の釧路風でサッパリしている。えらそうな能書きをたれて凝りすぎのスープでないところがいい。

 ラーメンはこれでいいんだよといえば、ちょいと孤独のグルメ風だけれど、ほんと、これでいい。安心の味である。

 風はまだ少し冷たい。ラーメンを食うぶんにはいいのだが、昨日野菜の種をまいたのは少し早すぎたかもしれない。

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March 22, 2018

Daily Oregraph: カシワにしとこう

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 -おや、親分、いらっしゃい。モリですかい?

 -いや、カシワにしてくれねえか。

 -へえ、夏冬かまわずモリばかりの親分にしちゃめずらしいですね。

 -うむ、今日はうすら寒いしな、なんだかあったけえものが食いてえのさ。それにな……

 するとそこへお供の八五郎が割り込んで、

 -わかっておりやす。時節柄モリとカケは遠慮してえというわけで……

 -ハハハ、八にしちゃあ察しがいいじゃねえか。おめえも好きなものを注文するがいい。

 -ヘヘ、そいつはかたじけないね。親分のおごりなら……親爺さん、海老天を頼まあ。

 -へえ、合点。いつもはカケ専門の八五郎さんも出世したもんだ。補助金があるてえと強気だね。

 -ちえっ、余計なこというない。

 無駄話をしているうちに、熱々のソバが出来上がります。歌の文句にもありますように、ソバを啜る人の群れはだれも無口で、ただズルズルという音だけが聞こえてくるのでした。

 -ああ、うまかった。八、おめえは若いから一杯じゃ足りねえだろう。なにか頼みな。

 -おっと、そりゃありがてえ。ところで、親分はこのところ食が細いですね。

 -ああ、おれも年を取ったものよ。十年前なら、とてもこれっぱかりじゃ足りなかったんだが……

 おれもお迎えが近いのか……親分はふっと淋しい笑いを浮かべるのでした。窓の外を見ると、どんより曇った空からはいまにも雪が降り出しそうな気配でございます。

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March 15, 2018

Daily Oregraph: 十勝港絵日記 3月15日

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 本日の船上セキュリティ・チェックポイント。

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 最近体重がなかなか減らないので食事を控えめにしているのだが、たまにはよかろうと食堂に入り、広尾町名物(?)の麩入りラーメンを注文した。

 わかりにくいかもしれないけれど、海苔の右手にある丸いのが麩。麩入りのラーメンは釧路ではめったに見かけない。

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 ……それでやめておけばよいものを、チャーハンとのセットにしたら、量の多いことといったら! これまでの苦労が水の泡となってしまった。

 失恋した女性が大食いするのは同情を誘うけれど、ジジイの大食いはみっともない。まことに遺憾である。

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January 09, 2018

Daily Oregraph: 鍋焼きうどんはいかが

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 御得稲荷さんのご利益であろうか、雪は降らず雨になった。ありがたや! 雪かきを覚悟していたから、大いに助かった。

 しかし路面が濡れると、日中はともかく朝晩はひどく滑り、アイススケート・リンクのようになるので要注意だ。

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 本日のランチ。たまには変ったものをと思ったのだが、外食で鍋焼きうどんを注文するのはめったにないことだ。

 予想どおり、関東文化圏のうどんであった。これはこれでうまいけれど、やはりうどんは関西にかぎる、とあらためて思った。関西圏といっても、人の好みはさまざまだろうが、個人的には京都のうどんが断然気に入っており、半世紀近くも昔に食べた鍋焼きうどんの味はいまだに忘れられない。

 関西風であれ関東風であれ、いまの季節、これほど体の温まるたべものはざらにはあるまいと思う。体がポカポカして、土鍋になったような気分である。

 しかも……同席の方が勘定を払ってくださったのだから、ますます懐が温かい(笑)。さっそくお稲荷さんのご利益にあずかり、お賽銭の元を取ったわけだが、さてこの幸運はいつまでつづくだろうか? 

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January 01, 2018

Daily Oregraph: 今年も二切れ

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 お互いめでたく新年を迎えることができてなにより。なにがめでたいかというと、お年玉をもらえなくなったいま、やはりこれだなあ。

 今年も雑煮の餅は二切れ。何年か前までは三切れであった。いずれ一切れしか食えぬときがやってくるのかもしれない。

   めでたきは餅二切れの雑煮かな   薄氷堂

 本年もどうかよろしくおつきあいのほど。

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October 19, 2017

Daily Oregraph: 夕日と競争

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 今日の散歩は予定より遅れて16時15分に出発。またしても夕日を追いかけることになった。このところすっかり夕日シリーズになってしまったようだ。

 まぶしくてすぐには気づかなかったが、人がいたのでびっくりした。とにかくこのコースで人を見かけることはめったにないのである。

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 その約3分後。まさにつるべ落とし、恐ろしいスピードで沈んでいく。

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 さらに3分後。落語の「死神」の最後、命の蠟燭が消えゆく場面を思い出す。

 ほうら、消えるよ……消えるよ。

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 主人公が死んでしまうのは縁起が悪いから(笑)、おまけの一枚。本日の昼食である。

 くしろ-OBさんご贔屓の某店の塩ラーメン。どうです、食べたくなったでしょう。

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October 07, 2017

Daily Oregraph: 落花生

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 相模原のAさんが、畑で採れ立ての落花生を送ってくださった。プーンと土の匂いがする。

 塩茹でにして食べるんだというから、フニャフニャの豆がうまいものかどうか、半信半疑で試してみたら……うまい! はじめて味わったが、カリカリのバターピーナッツとはまた別のうまさである。

 「柔らかいから歯の悪い人でも食べられるよ」というお言葉どおり、これなら爺さん婆さんでもいける。酒のつまみにもなる(笑)。

 落花生は秋の季語なので、駄句をひとつ。

   曇天やもぐもぐと食ふ落花生  薄氷堂

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September 22, 2017

Daily Oregraph: 北大通工事中

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 釧路にはクロレラだったか葉緑素だったかで着色した緑色のソバがある。しかし以前「釧路の人はソバが緑色だと思っている」などといわれたのは都市伝説(笑)、いくらなんでも大げさである。ぼくだって子どもの頃からソバ本来の色は知っていた。

 ……と、今日は昼食のソバでお茶を濁そうと思ったけれど、昨日手抜きをしたから、

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現在「再開発」工事中の北大通三~四丁目のあたりを歩いてみた。

 写真の左側が先に工事の進んでいる四丁目、右側が三丁目(幣舞橋寄り)である。

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 再開発といっても、北大通がかつてのように商業の中心地として復活することは考えにくく、ごらんのとおり、四丁目では複合施設を建設中である。

 教育大釧路校と公立大を統合して、その教養課程(なんて今でもあるのか?)の校舎を建てれば、北大通も面目を一新するだろう……というのが、ぼくのずっと抱いてきたアイディアなのだが、残念ながら実現しなかった。

 「対話より圧力」などと、政治家にもあるまじきトンデモ発言をするアベさんや利権政治家とは仲が悪いから(笑)、しょせん無理な話ではあったのだけど……

 三丁目にも「分譲マンション、店舗」ができるらしいけれど、工事はまだ手がついておらず、着工予定日は今年の11月1日と掲示されている。

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 三丁目の角から駅方向を見たところ。

 ここにどういう店がどのように並んでいたか、だんだん記憶があやしくなってきたけれど、くしろデパートや山下書店を真っ先に思い出す。

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 三丁目の裏手に回ってみた。景色がよそよそしく、なんだか知らない町へやって来たような気がしないでもない。

 一連の工事は来年の暮れには完成するはずだから、北大通の端から端までの大ロケ(?)を敢行しようと考えている。

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August 30, 2017

Daily Oregraph: 裏庭画報 イモ掘り

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 偉大なる混沌。伸びた雑草も混じっているから、なにがなんだかわかりにくいけれど、ジャガイモの茎が枯れはじめたので、イモ掘りを決行した。植えてから約三ヶ月である。

 なにしろ作付面積がたったこれだけだから(笑)、収穫も知れたもので、

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なあんだ、少ないじゃないか、とお思いかも知れない。しかし加里肥料が効いたのか、サイズは去年より一回り以上大きい。スーパーで買って種イモにしたものよりずっと大きいのだから、まずは成功の部類であろう。

 緑がかったイモ(有毒)が見えるのは、土寄せが不十分だったからである。わかってはいたのだが、なにしろ土地が狭い。葉が茂ってしまうと、体を動かして作業する余地がないのだ。零細農民の悲哀である。

 血も涙もないお上といえども、これっぱかりのイモから年貢を納めよとはさすがにいうまい。いや、だれが渡すものか(笑)。

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August 18, 2017

Daily Oregraph: サンマ怪談

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 今年初めて一心太助から買った生のサンマ。

 またしても不漁らしいのですが、去年よりは安いようでございます。そうでなくても買物税のおかげで小銭が足りず、サンマがあまり高くては投げ銭にも不自由しますから、親分の商売にも差し支えがあろうというもの。豊漁を願いたいものでございます。

 やはり生のサンマは目に力があるようでして、

 -うわあ、目が怖いですねえ、親分。

 -うむ、「おめえ、おいらを食うつもりか」といってるようだな。たしかに恨みがましい目をしていやがる。

 -夜中に化けて出るかもしれませんぜ。

 -馬鹿野郎、サンマなんぞが化けたって怖いものか。

 幽霊には足がないと申しますが、サンマにはもともと足はありません。八五郎、しばらく考えておりましたが、

 -サンマが化けると尾ヒレがない、なんてね。

 -ちッ、おめえの馬鹿にも磨きがかかってきたようだな。いいから、さっさと七輪の火を起こさねえか。

 やがて八五郎が団扇をバタバタやりますと、七輪からはサンマを焼く青い煙が江戸の空へもうもうと立ちのぼるのでした。

 最近めぼしい事件がないので、すっかり体をもてあました二人は、どうやらサンマを肴に一杯やるつもりのようでございます。

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