September 13, 2024

Daily Oregraph: ホンコンやきそば

 本日の最高気温は 23.7度。曇りのち晴れのち曇り。

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 丸ト北村ビル解体工事の進み具合。なんとなく気になるのである

 さて、とうとうネタ切れになって、こんな愚にもつかぬ写真を撮るようになったかというお叱りは承知の上で……

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 先日買い物をしたら、こいつが売り場に並んでいた。なつかしい! 思わずカゴに入れてしまった。

 最後にこれを食べたのはいつだっただろうか。ネットで調べてみたら1964年発売というから、なんと60年前である。ぼくが食べていたのはたぶん高校生の頃だ。それからしばらく、少なくともここ数十年は口にしていない。まだ生産を継続しているとは驚いた。

 まずいかというと、まずくはない。それならすごくうまいかというと、正直いってそれほどでもない。最近はやりのカップやきそばのほうがうまいんじゃないかと思う。

 しかしなんといっても60歳である。うまい、まずいは問題じゃない。中華コック長のおじさんに敬意を表して作ったよ。よくもまあこれほど奇妙な食品を開発したものだと、あらためて感心しながら味わったのである。

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June 11, 2024

Daily Oregraph: 小松菜初収穫

 本日(もう日が変わったので、6月10日)の最高気温は 16.8度。曇りのち雨。

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 4月末~5月始めにかけて種をまいた小松菜を収穫した。もうしばらく待てばもっと大きくなるが、このくらいのサイズのほうがうまいと思う。さっそくおひたしとして晩飯のおかずにした。

 いまはまだ虫食いが少ないけれど、これから種をまくと葉っぱが穴だらけになる。なにか防虫対策があるんじゃないかとは思うが、面倒くさいからなにもしない。去年からは間引きすらしないのだから、そんな手間をかけるつもりも金をかけるつもりもないのである。

 水菜もかなり成長してきた。こちらは小松菜より虫の被害が少ないから、これからの主力となる。虫の分際で菜っ葉のえり好みをするとは生意気千万な話だが、喧嘩をしても勝ち目はないから、こっちが相手に合わせるしかないだろう。

 ここしばらくは毎日菜っ葉を食うことになりそうだ。

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July 14, 2022

Daily Oregraph: 尾の身のステーキ

 本日の最高気温は20.3度。曇り。

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 ひさしぶりに港町岸壁に立ち寄ってみた。ごらんのとおり、ほぼ無風状態である。

 さてテレビの安倍氏追悼茶番劇にはほとほと愛想が尽きたので、食い物の話でもしよう。

 先日捕鯨船員が喜んでイルカの肉を食ったと書いたけれど、本日は鯨肉の話である。イルカを食うからには当然鯨も食ったはずで、それにはきっと栄養上の必要もあったにちがいない。

 めったに港に寄らず何年も航海をつづける間、塩漬けの豚肉と固いビスケットばかりでは栄養不良になる。新鮮な鯨肉は貴重な蛋白源であるばかりでなく、ビタミン補給源としても大いに価値があったはずだ。

 『白鯨』第64章では、マッコウクジラを仕留めた二等航海士スタッブが「ステーキだ、寝る前にステーキだ! おい、ダグー、鯨の small から一切れ切ってこい!」という(仕留めた鯨は舷側にロープで固定してある)。

 Small というのはものの細く狭まった部分をいい、辞書には「腰のくびれ」なんて意味も載っている。コルセットを着用した婦人の腰を想像するとなるほどと納得できるけれど、メタボなおじさんにスモールは存在しない。

 鯨のスモールとは尾の少し手前あたりである。つまり肉の部位でいえば「尾の身」と解釈していいだろう。鯨肉好きのスタッブは一番うまい部位を当然知っていたのである。彼は肉の焼き加減にもうるさく、超レアでなければ気に入らないから、「おまえのは焼きすぎだ」と料理番に説教している。

 つづいて第65章では鯨料理についてあれこれと書かれているので、ごくかいつまんでご紹介すると、

 鯨が捕鯨船員の間でよく食べられていたのはもちろんだが、古くから美食家の間では珍重され、脳味噌などは極上の珍味とされていた。しかし陸上の人々の間では鯨食いは一般的ではなく、どちらかといえば忌み嫌われていたらしい。脂っこすぎるというのも理由だが、メルヴィルは「海で殺されたばかりの(血にまみれた)鯨を、あろうことか鯨油ランプの光の下で食うとはなにごと」という心理も働いていそうだとしている。

 もうひとつ当然考えられるのは、沿岸で獲れた新鮮な鯨の肉ならともかく、冷凍技術のない当時、遠洋の鯨が市民の食卓に登場することはまずなかったということである。船上で塩蔵や酢漬けにすれば可能だろうが、高価な鯨油とちがって肉の需要は乏しく、採算にも合わなかったのではないか。

 いずれにしても、メルヴィルが証言しているように、西洋人も鯨のステーキをパクパク食べていたのだから、日本人が特殊だというわけではない。うまいものはうまいのだ。

 そんなことよりぼくが気になるのは、スタッブ氏のステーキの味つけだ。船上のことだからたぶん塩胡椒だけじゃないかと推察するのだが、鯨肉にはクセがあるから、ショウガやニンニクをたっぷり入れたソースをかけるのがよさそうである(追記参照)。

 さっそく試してみたいところだが、ステーキ用の尾の身なんてめったに手に入るものじゃありませんぜ。残念!

【追記】第72章にショウガ水が登場するから、ショウガは船にあったらしい。それならたぶんニンニクもあったのだろう。しかしスタッブ氏はショウガをバカにしているので、やはりステーキは塩胡椒のみだったと考えられる。

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March 23, 2022

Daily Oregraph: 鯨の刺身を食いながら……

 本日の最高気温は5.9度。晴れ。

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 買物に行ったらノルウェーの鯨肉があったので、先日の雪かきの疲れを癒やすために、こいつで一杯やることにした。

 見るからに滑らかでうまそうな肉だが、予想たがわず、とろけるような美味であった。はるかノルウェーから運賃をかけて運ばれた割には値段も妥当だと思う。鯨肉の刺身にはほんのわずかながら独特の臭みがあるから、きっと苦手な方もいるだろう。ショウガを添えて食うといい。

 さて日本文学の歴史(全12巻 角川書店刊)はやっと第4巻、『栄花物語』の項にたどり着いたところである。なにしろこの方面は疎いから、とてもブログのネタにする余裕などあるはずもなく、ひたすら受け身に徹して読むしかない。

 ところで第3巻にはたぶん昭和40年前後のものと思われる京都御所付近の空撮写真が掲載されている。ぼくが京都で暮したのは昭和40年代後半だから、この写真は当時のわが縄張りとほぼ一致する。ちょっと粗い写真でわかりにくいけれど、主な通りなどをメモしてみた。

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 いささか古典の素養さえあれば、京都市内の散歩をもっと楽しめただろうに、当時はただむやみにあちこち歩き回っていた。無知の悲しさといおうか、今思えば実に惜しいことをしたもので、一段とアルコールが沁みる。

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October 01, 2021

Daily Oregraph: サンマを食う

 本日の最高気温は21.0度。曇りのち雨。いやに暖かい。

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 たかがサンマの分際で結構なお値段だが、年にいっぺんくらいはよかろうというのでお買い上げ。さすがに一尾100円のものとは一味ちがってうまかった。

 さてサンマとはなんの関係もないけれど、『バーチェスターの塔』を読了したので、ぼくの読んだテキストの解説者ハーラン・ハッチャー先生(Harlan Hatcher, 1898-1998)の文章に従って、作者についてメモしておこう。

 アントニー・トロラップの母親は50歳にして文筆に手を染め、その後25年間に114冊を書き上げたという、ちょっと信じられぬ女性である。朝は家事の始まる前の4時に起き、日課として何頁と決めてコツコツ書き続けたというから驚く。アントニーはこの母の血を引いていたわけである。

 経済事情が許さなかったため大学へ進学できなかったアントニーは、ロンドン郵便局にわずか年収90ポンドの職を得た(薄給である)。『バーチェスター』の主要な登場人物はオクスフォード学閥に属するから、本人はよほどオクスフォードへ行きたかったのだろう。

 トロラップはあらかじめ週にこれだけ月にこれだけの語数を書くと決め、日記にその日の成果を記録した。生涯朝の5時半に起きて、コーヒーを飲んでから3時間執筆する。15分間に250語というスピードである。その後郵便局の勤めに出たわけだ。

 彼は仕事柄出張が多く旅に明け暮れた。しかし汽車に乗れば車内で、船に乗れば船内で、いつもどおり執筆を続けたのである。小説を一編書き上げてまだ時間が残っていればすぐさま次の作品に取りかかったというのは、職人芸としても信じられない話だ。

 自伝に創作の秘密をあまりにも正直に書いたため、機械的に文章を書く男として、当時批評家からは不評を買ったらしい。漱石が「トロロープは、汽車に乗っておって一時間に何ページとか書く」と書いたのは、たぶんトロラップの自伝を読んだのだろう。また「あまり傑作もできないようであった」と付け加えたのは、当時の批評を意識したのかもしれない。

 さらに出世作となった『バーチェスター』は、調子よく万事めでたしめでたしで話が終るし、ときどき作者が表面に出すぎたり、たまに月並調が表われたりするところが漱石先生のお気に召さなかったのかも知れない。

 しかし波瀾万丈の大活劇が展開するわけでもないのに、決して読者を飽きさせない手際は見事だと思う。物語は水が流れるように進行し、登場人物はそれぞれの性格に従って自然に行動する。機械的に書いたなどという印象はまったく受けない。執筆スタイルと作品の出来とはたいして関係ないという見本かも知れない。

 全体に話のうまいおじさんが毎晩夕食後に語るのを、ワインを啜りながら聴いているような心地よさがあるから、いまだに熱心な読者が少なくないこともうなずける。図書館でみかけたら、だまされたと思って(笑)お読みになってみるといいだろう。

 次はどうするか少し迷ったが、時代遅れの19世紀小説愛好者としては、ひさびさにディケンズに戻って『荒涼館(Bleak House)』を読むことにした。大長編だからかなり時間がかかると思う。

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June 28, 2021

Daily Oregraph: 水無月を食ふ

 本日の最高気温は19.3度。晴れ。

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 某君が送ってくれた京都発祥のお上品な和菓子「水無月」。名前からして六月(旧暦)のお菓子だとわかるけれど、ういろうの上にのっかっている小豆には厄除けの意味があるらしく、コロナ禍の現在にはぴったりだ。

 正式には30日に食べるものらしいが、どうせぼくは京都人じゃないし(東夷?)、日持ちのしないお菓子だから、さっそく本日ご馳走になった。ひょっとしたらワクチンより効き目があるかも知れない。ありがたや、ありがたや。

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June 09, 2021

Daily Oregraph: 裏庭画報 間引き菜?

 本日の最高気温は13.9度。空は晴れ渡っているのに気温は上がらない。

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 小松菜の間引きをした……といっても、間引き菜にしてはちょっと大きすぎるけれど、種をまいてからもう40日も放りっぱなしだから、こんなものだろう。

 どうせ売り物ではないし面倒くさくもあるから、根菜類は別にしても、菜っ葉は間引かないことにしている。かたちの大小を問わず、そのまま食ってしまう。しかしあまりにも「密」で見苦しいから、今朝は気分転換もかねて適当に引っこ抜いたのである。

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 こちらは水菜。だいぶかたちになってきた。水菜は密なほうがリッチな気分になれるから(笑)、もちろん間引きなんぞはしない。

 ごらんのとおり雑草が勢いづいてきた。この連中はまるで地面から続々と湧いて出るように見える。毎日草むしりなんぞをして青春を浪費したくはないし、畑に除草剤は使いたくないからお手上げである。なんとかならないものだろうか。 

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April 04, 2021

Daily Oregraph: ソー橋の謎捕物帖 (2)

 本日の最高気温は7.6度。雨模様だったせいもあり、肌寒い一日であった。

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 晩飯はひさびさに鯨の刺身。反捕鯨派の諸君には申し訳ないが、ぼくの好物である。ただしめったに食べない。実にうまかった。

 さて長屋では薄氷堂がなにやら一席ぶっているので、ちょっと聞いてみよう―

 本日はみなさまのご意見をうかがうつもりだったのですが、事件当夜ソー橋でなにが起こったのか、やはりミス・ダンバーの証言を聞かずに真相を推理するのはむずかしそうです。

 そこで第1部で得られた情報をここでまとめて、さまざまな可能性について考えてみましょう。ただし容疑者は第1部に登場する人物に限られるというのが前提です。

 まずはアリバイを確認しておきますと、ギブソン氏は午後8時半に食事を終えてから午後11時過ぎに事件の知らせを受けるまで「外出したという証拠はない」とホームズはいいますが、外出の証拠がないというだけでは途中のアリバイが確かだとはいえますまい。ミス・ダンバーはたぶん午後9時にはソー橋に行ったのでしょうが、その前後を含めて彼女の行動は今のところ不明です。ベイツのアリバイもまったく不明です。

 関係者のアリバイは大事ですから、クリスティ女史ならあとで突っこまれないように抜かりなく書いておくんじゃないかと思いますが、短編という制約もありますので、あまりドイルさんを責めないでおきましょう。

 次は凶器の拳銃です。ギブソン氏所有の拳銃をこっそり持ち出した可能性は、ギブソン氏本人、夫人またはベイツ、そしてミス・ダンバーのいずれにも多かれ少なかれあるでしょう。一方現場から拳銃をミス・ダンバーの衣装棚へ移すことが可能だったのは、夫人を除く3人のうちの誰かです。

 ついでに被害者が左手に握りしめていたという、ミス・ダンバーの署名入りメモについて考えてみましょう。「9時にソー橋へ行く」というだけの内容ですから、ふつう一度読んでしまえば用はありません。これ見よがしにそれを手に握っていたのはミス・ダンバーを罪に陥れるのが目的でしょうが、ホームズが指摘しているように、誰かが死体に握らせたという可能性もあります。

 ミス・ダンバーは「夫人と橋で会う約束をした」ことを認めていますが、それを額面どおりに受取ってよいものかどうか。うがった見方をすれば、このメモはもともと夫人ではなくギブソン氏にあてたものだったのかも知れません。いきさつはわかりませんが、それを夫人がたまたまみつけたか、または夫人を現場におびき寄せようとした誰かに渡された可能性もあろうかと思います。

 ここで夫人を殺害して「誰がどんな得をするか」という観点から考えてみましょう。

 嫉妬深いギブソン夫人が死亡すれば、ミス・ダンバーはギブソン氏との結婚を承知するかどうかに関わらず、自分の影響力を発揮して彼の莫大な財産を世のために活用できるという利益を得ます。しかし彼女が犯人だとすれば、そうでなくとも財産目当ての犯行を疑われるだろうに、わざわざ証拠となる拳銃を現場から自分の部屋へ持ち帰る理由がありません。もし犯人ではないのにそうしたとすれば、たとえば誰かをかばうなどの必要があって、あえて疑いを自分へ向けようとする以外には考えられません。

 ギブソン氏が下手人だとすれば、邪魔な夫人を始末することはできても、惚れたミス・ダンバーが有罪になっては元も子もありません。もし彼女の容疑が晴れれば再び求婚することはできるけれど、そうなれば今度は夫人を殺す十分な動機のある彼自身がお縄になりますから、危ない橋を渡ってホームズに調査を依頼するというのはいかにも不自然です。

 もし彼が拳銃をミス・ダンバーの衣装棚に入れたとすれば、彼女を救いたいというのは大嘘で、彼女が求婚を拒絶したために可愛さ余って憎さが百倍、実は罪に陥れようとしたのかも知れません。しかし、それならなおさらのこと、ホームズに依頼して自ら危険を招くようなことせず、だんまりを決めこむはずです。

 すると拳銃を衣装棚に入れた可能性が最も大きいのは、夫人に同情を寄せていた管理人のベイツということになります。しかしもちろん彼が夫人を殺すはずはないし、夫人が死んでもなんら経済的利益を受けないのだから、別の理由があってそうしたはずです。

 さて3人がいずれも射殺犯でないとすれば、被害者であるはずのギブソン夫人自身がこの事件の筋書きを書いたのではないかという疑い、つまりソー橋で自殺してそれを他殺にみせかけたのではないかという説が浮上します。その場合ベイツは夫人の協力者としてふるまったと考えられます。

 現場には争った形跡がなく、ごく至近距離から発射されてるということから考えれば、顔寄せ合って話している途中で犯人がいきなり拳銃を取り出して発砲したのでなければ、夫人が自ら発射した可能性はあり、死後ベイツが右手に握られた拳銃を外してミス・ダンバーの部屋に持ちこんだのでしょう。

 夫人が2人の子どもを残して自殺などするだろうか、またどのタイミングで拳銃を発射したのかという大きな疑問は残るものの、消去法だとそうなるのではないかと思います。しかし当たるも八卦当たらぬも八卦、これは大外れかも知れません。

 謎はまだ多く残っています。夫人がソー橋でミス・ダンバーと会ったとすれば、そこでなにがあったのか。ギブソン氏は屋敷を抜け出してソー橋へ行ってはいないのか。ミス・ダンバーはなぜ口をつぐんでいるのか。ベイツが拳銃をミス・ダンバーの衣装棚に入れたとすれば、彼はいつソー橋へ行って夫人の手から拳銃を外したのか、そしてそれは夫人の指示によるものなのか。橋の欄干に残った傷は夫人の頭を貫通した銃弾が当たって生じたものなのか、などなど。

 ……と、ここまで勝手なことを書きましたが、第2部を読まなければどうにも判断はつきません。ひょっとしたらとんだ大恥をかくかも知れませんが、まあ、それも一興、次回はドイルさんのお手並み拝見とまいりましょう。はたしていかが相なりますることやら?

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January 06, 2021

Daily Oregraph: 一年ぶりの外食

 本日の最高気温は-3.1度だったが、日射しがあって室内は暖かかった。

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 一年ぶりの外食は豪勢にもカキ天ソバ。必要以上の栄養(笑)を摂ってしまった。やはりお店の中は客がずいぶん減ったように見える。

 アンプを取り替えたら音が革命的に改善されたので、ここ数日は音楽三昧。ボロい部屋には目をつぶって、音だけを聴いているかぎりでは上級国民になった気分である(錯覚、錯覚)。

 ブラームスのチェロ・ソナタ、マーラーの「大地の歌」、ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番などクラシックから、マイルス・デイヴィス、歌謡曲いろいろ、箏曲や長唄まで、なんでも聴く。活字を読むよりずっと楽だし、ウィスキーをやりながら聴けばなおよし。

 昨年末に故障したCDプレーヤーにはUSBメモリ入力端子が付属しているので、いまはこれで間に合わせている。どうもCDプレーヤーの駆動装置は故障しやすいような気がするので、次をどうしようか迷って、いろいろ調べて見たら、最近はネットワークプレーヤーとやらいうものがあるとは思いもよらなかった。そういえば YouTube でたいていの曲は手に入るし、時代は変ったものだ。

 そのなんとかプレーヤーを購入して日本経済に貢献したいし、室内で音楽を聴くのは確実にコロナ対策にもなるだろうから、Go to Travel から Listen to Music 政策に転換してほしいものである。まあ、ガースーさんやアスホールさんじゃ無理だろうけど……

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August 21, 2020

Daily Oregraph: 絵に描いたきしめん

 本日の最高気温は19.9度だから、もう冬も近い(?)。

 さて架空の国『エレウォン(Erewhon)』では、なんと病気は犯罪である。病人は逮捕されて監獄に放りこまれ、病気なのに懲役刑に処せられる。

 どうにもひどい話だが、病気だけではなく、この国では不幸一般が犯罪とみなされ、たとえば金を盗んだほうではなく、盗まれたほうが法の裁きを受けるのである。自分に責任のない不幸が自己責任とされる一方で、犯罪者は一種の病人として保護され治療されるというのだから、この小説を読んでいると頭が混乱してくる。

 しかしよく考えてみるに、案外日本国の実情に近いところもあるように思われる。「え~、ウソ~」とおっしゃるかも知れないが、まあお聞きなさい。

 たとえば不運にも新型コロナに感染した人々はどんな扱いを受けるだろうか? 恐るべき差別、迫害が待っているではないか。コロナだけではない。ホームレスは人間扱いされていないし、難病患者や体の不自由な人々は、社会の邪魔者扱いされてはいないだろうか?

 コンビニからパンを盗むようなケチな窃盗犯は逮捕されるけれど、大胆不敵な税金泥棒たちは上級国民扱いされて検察も手を出さず……つまり重大犯罪者どもが国家に保護されているんだから、そのアベコベ度はエレウォン並みといってもおかしくないだろう。

 ぼくはまだ左足が本調子ではないから、足を引きずってヨタヨタ歩けば犯罪者とみなされ、逮捕される恐れがあるので(笑)、外食をして料理の写真を撮るなど思いもよらない。

 そのとんでもない写真が京都通信員から送られてきたので、生存証明写真として使わせてもらうことにした。

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 新京極のきしめん専門店(京都にそんなお店があるとは知らなかった)の、「冷たいきつねきしめん」だそうな。いくらうまいといわれたって、目で見るだけ。こちとらコロナ以来外食とはとんと縁がないから、いささかうらやましくもあるが、フラフラ街をうろついて感染せぬように願いたいものだ。病気に苦しむ上に迫害されて、ひどい目に会いかねませんぞ。

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