August 31, 2024

Daily Oregraph: 八月の終わりに

 本日の最高気温は 23.6度。雨。

 朝から雨。

 -こんちは。へへ、よく降りますね。

 -なんだ、あんたか。この雨の中をなにしに来たんだい?

 -そいつはご挨拶ですね。しばらく音沙汰がないから、ご無事を確かめに来たんですよ。ボランティアの高齢者見守り隊ってやつだ。

 -ふん、あいにくおれはまだポックリいってやしないぜ。これでもまるっきり家にこもっているわけじゃない。ウソだと思うんなら、証拠を見せよう。

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 -23日には街を歩いてきた。丸ト北村ビルの解体工事はこんな進み具合だったよ。案外時間がかかるもんだ。

 -ははあ、なるほどね。わざわざ街に出かけたからには、なにかうまいものでも食べてきたんじゃありませんか?

 -いや、食わん。

 -う~む、失礼ながら手許不如意というわけで。

 -いや、そのくらいの金はあるが、食わん。食い物にはたいして興味がなくなったのさ。

 -へえ、年を取るとそうなりますかねえ……

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 -こちらは北埠頭だ。昨日ちょっとだけ歩いてきた。ひさしぶりに港の風に吹かれたくなったのさ。

 -ちぇっ、キザなせりふだねえ。昔の日活映画を思い出しますよ。

 -うっすら霧のかかっているところが釧路らしいだろう。

 -あなたも釣りをお始めになればいいのに。

 -イライラするから釣りはやらん。魚を捕るなら一網打尽にかぎる。

 -無欲なようでいて欲が深いなあ。でもまあ、お元気そうでなにより。では。

 ……と、帰りかかるところを引きとめて、

 -まあ、せっかく来てくれたんだから、雨の日の気晴らしに一杯やっていきなさい。

 というわけで、八月も終わりを迎えるのでありました。

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August 10, 2024

Daily Oregraph: エゾノコンギク

 本日の最高気温は 29.1度。晴れたり曇ったり。

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 今年もエゾノコンギクが咲いた。

 咲いたのはいいが、一週間放っておいた畑の周辺は、雑草がボウボウと生い茂って見るだに恐ろしきありさまに絶句した。植物の分際でふらち千万、おのれそのままには捨て置かぬ……と思ったのもほんの一瞬のことで、だめだこれは手に負えん。

 それでもめげずに草を抜きはじめたのだが、折しも雲間からは真夏の太陽が顔を出してカンカン照りつけ、暑くてたまらない。なんだ29度くらいで、というのは釧路を知らぬ素人丸出し、ふだんの気温が低いから、十分に本州の30数度に匹敵するのである。ウソだとお思いなら明日にでも草むしりしていただきたい。弱音を吐くこと疑いなし(ぼくも鬼ではないから、冷たいビールの一缶くらいは進呈しよう)。

 おまけにそろそろ蚊が活動しはじめ、プーンといやな音を立てて首筋にまとわりつくのには閉口する。おのれ虫けらの分際で……と文句をいっても、やはり人間に勝ち目はない。八月は実にいやな月である。

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August 09, 2024

Daily Oregraph: 昼間の末広町散歩

 本日の最高気温は 26.7度。曇り時々晴れ。

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 用事があって街に来たついでに、末広町のあたりを少し散歩した。歓楽街を昼間歩いたってつまらないのだが、コロナ禍によって行動パターンが変化したせいもあって、今となっては日が暮れてからわざわざ飲みに出かけようという気にはとてもなれないんだからしかたがない。

 天下の末広町もすっかりさびれてしまったかと思いのほか、あちこちに見覚えのない新しい店が看板を出していた。たいへん結構な話だけれど、実際には夜に来てみないとどの店も営業しているのかどうかは確認できない(調査資金の都合上、スポンサーの登場を待ちたい)。

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 少数ながら派手な構えの店が目を引いた。ちょっと大阪風の感じである。釧路は万事地味な街だから、こういうのも悪くはないと思う。

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 これには少々驚いた。大阪風ともちょっとちがう、異色の昭和風デザインである。感心して(笑)、しばらく見とれてしまった。

 すっかり引きこもりになってしまったが、やはりたまには街歩きをしなくちゃいけないね。そろそろ駅裏にも行ってみたいし。

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July 13, 2024

Daily Oregraph: 丸ト北村ビル解体

 本日の最高気温は 26.6度。晴れのち曇り。

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 丸ト北村のビル解体工事がはじまっていた(写真は右が釧路駅方向、左が幣舞橋方向)。

 ああ、とうとう……ある年代以上の釧路市民なら、この光景を見てきっとそうお思いになるはずである。ながらく市民に親しまれた衣料品のデパート「マルトキタムラ」が閉店したのは(いま調べてみたら)2000年2月29日であった。

 その後建物はまったく補修されておらず、数年前から外壁の一部が崩れて落下し、危険な状態にあったから、解体されるのは時間の問題だった。

 2000年の8月5日に撮った写真に丸ト北村ビルが見えるから下に掲載する(港まつりの見物人が多数アップで写っている下半分をカットし、念のため何人かのお顔にはボカシをかけておいた)。

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 わずか24年前というべきか、24年も昔というべきかは判断に迷うけれど、滄桑の変というのはおおげさにしても、現在では景色が一変しているから驚くのも無理はない。ある日鏡に映る自分がいつの間にか白髪頭のジジイになっているのを発見して愕然とするに近いと思う。そんなバカな! と文句をいったって、現実は冷酷非情である。

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 こちらは2006年8月に閉店した丸井今井釧路店(前身は丸三鶴屋)前である。上の港まつりの写真はこのあたりから撮影したものだ。とても北大通に面しているとは考えにくいが、これまた現実なのであって、親切に置かれた椅子がかえって哀れを誘う(腰掛けようという気分にはなれなかった)。

 自らの運命と重ね合わせ(笑)、大きく溜息をついたというのは内緒である。

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July 12, 2024

Daily Oregraph: 初花火

 本日の最高気温は 21.4度。曇りのち晴れ。

 いきなりドンという音がして今日から厳島神社のお祭りだったのを思い出した。最近はおっくうで釧路川の花火大会にはとんとご無沙汰しているのだが、すぐ近所のグラウンドから打ち上げる厳島さんの花火は、さすがにすさまじい音がするので無視できず、ちょっとだけ外へ出てみた。

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 あわてて手持ちで撮ったからろくな出来ではないけれど、生存証明写真として花火は景気がよくて悪くないと思う。こちとらも花火のように輝いてパッと散ることができればカッコいいのだが、そうは問屋が卸すまい。

 このところ低調だったので、そろそろ気分転換したほうがよさそうだ。明日あたり神社まで散歩してこようかとも思うが……気が向くやら向かぬやら。

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June 30, 2024

Daily Oregraph: エゾノシモツケソウ開花

 本日の最高気温は 20.0度。曇り。

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 エゾノシモツケソウが開花した。線香花火の火花にちょっと似ているとぼくは思うのだが、どうだろうか?

 さていよいよ虫の活動が活発になりはじめた。最後まで残った小松菜の葉っぱが大きくなりすぎたうえ、虫食いの穴が目立って増えてきたので、本日すべて収穫した(冷凍庫は小松菜だらけ!)。

 これからの時期、小松菜は虫の餌になるのがおちだから、今日は水菜の種を撒いておいたけれど、去年の夏は暑すぎて発芽率が極端に悪かったので、今年もあまり期待はできないだろう。当分は夏休みにしよう、といいたいところだが、夏は雑草の勢いがすさまじくて放っておけず、頭が痛いのである。

 能力もないくせにお百姓さんの真似をするのがまちがいなのかも知れない……

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June 28, 2024

Daily Oregraph: 栄町平和公園

 本日の最高気温は 21.5度。晴れ。

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 噴水がいかにも涼しげに見えるのは夏の到来した証拠である。とはいえ、21.5度。ちっとも暑くはない。ごく短時間だったが、気持よく散歩できた。

 こんなに快適なのに、公園内でみかけたのはぼくのほかには二人きりだから驚く。もったいないじゃないか。

 なお本日道内で最も気温が高かったのはお隣の帯広市で、なんと30.6度だというから、お気の毒に!

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June 08, 2024

Daily Oregraph: 音につられて

 本日の最高気温は 19.8度。曇り。

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 さかんに草刈り機の音がするので見物に出かけた。わざわざそんなものを見に行くとは物好きなとお思いになるかも知れないが、ほかにたいした事件もないのだから仕方がない(みなさんお顔に塵除けをつけているので、写真をそのまま掲載しても不都合はないと思う)。

 草刈りのほかにネタがまったくないわけではないけれど、読んでいるのが19世紀の小説ばかりなので、少々浮世離れしていることは否定できない。しかしクリスマス・キャロルの主人公スクルージが、あまりにもわれらが〇中平蔵氏によく似ているなど、現代に通ずるおもしろい発見もないわけではない。

 拝金主義者のスクルージ氏は実はもともとが善人だから、クリスマスの精霊三人の力で本性に立ち返ったけれど、「みなさんには貧しくなる自由がある」などと途方もないことを平気でおっしゃる〇中先生は、精霊が束になっても説得できるような相手ではないとぼくは思う。

 新しい時代のディケンズによる『新クリスマス・キャロル』の誕生を待ちたい。どうです、あなたお書きになりませんか?

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May 11, 2024

Daily Oregraph: 一人花見

 本日の最高気温は 16.5度。曇り。

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 色白のチシマザクラ(写真右)も満開になったので、あいにく天気は今ひとつだったが、予定どおり一人花見を決行した。

 といってもミニサイズのワンカップ、わずか 100 cc のみである。最近は酒量も激減したし、さすがに一人では気勢が上がらないからこれで十分。おまけにキリリと冷やしておいたら予想以上にうまく、ほろりと酔いが回った。金のかからぬことといったら、長屋の花見といい勝負である。

 けっして貧乏人のやせ我慢というわけではない。空前の円安にもかかわらずわざわざ海外に出かけ、食費をケチってみじめな思いをするのといずれが賢明であるかは問うまでもなかろう。

  一ドルもかけずにぼろ家の花見かな  薄氷堂

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April 18, 2024

Daily Oregraph: 裏庭画報 エゾエンゴサク開花

 本日の最高気温は 10.6度。曇り。

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 エゾエンゴサクが咲いていた。こいつは色もかたちも申し分なく、春を代表する花のひとつである。

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 これはギョウジャニンニク。人気のある山菜なのだが、花を見たいからぼくは一度も採って食べたことがない。食い気より風流、というのはわれながらあっぱれ(?)だと思う。

 ふしぎなのはギョウジャニンニクがエゾシカどもの被害に会わぬことだ。

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 近年傍若無人に町中をうろつく連中(昨日撮影)は、チューリップの花を食い荒らすくせに、なぜかギョウジャニンニクには手を出さないのである。

 人家の裏庭にまでは入りこまないからだろうと考えるのはまちがいだ。現に隣家の裏庭でエゾシカが草を食っているところを、ぼくは目撃している。禅寺で修行したため五葷を避けているというなら話は別だが、まさかなあ。

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