June 17, 2021

Daily Oregraph: Welcome on board!

 本日の最高気温は14.7度。曇りのち晴れ。

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 本日の船上セキュリティ・チェックポイントはちょっとにぎやか。担当者は接客中である。

 さて船は感染があっという間に広がる危険はあるけれど、感染者がいたら必ずあぶり出されるから、全員元気である限りは安心できる環境だろう。むしろ警戒すべきは、陸上からやって来るわれわれ訪船者だと思う。

 だから船によっては原則として訪船者を居住区内には入れないのだが、本船ではぼくみたいな怪しい男を中に入れてくれた。何年かぶりでご馳走になったペプシ・コーラがうまかったよ。

 それにしてもマスクを着用したままの行動はつらい。気温は低めなのに、30分も体を動かして作業するとマスクを交換したくなったほどだ。これからの季節、お上のお達しの如何にかかわらず、無用の外出はしたくないと思うのだがいかが?

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June 16, 2021

Daily Oregraph: 話がヘンだよ捕物帖

 本日の最高気温は14.9度。晴れ。

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 気温は上がらなかったけれど、眠たくなるような穏やかな天気であった。

 -ねえ親分、この小説ですがね、どうも解せねえ。

 -ああ、『三破風館(The Three Gables)事件』だな。どこが解せねえ?

 -つまりですね、犯人が余計なことをしなけりゃ、こんな大事にはならなかったはずなんです。

 -うむ八、そこに気がついたか。おめえにしちゃ上出来だぜ。事を荒立てねえでこっそり目的のものを盗み出していりゃあすむ話だからな。

 -そうですよねえ。話の流れからして、探しもののありかは誰にでもわかります。手下を女中に仕立てて屋敷にもぐりこませているんだから、そいつを盗み出すのは造作もねえこった。目的が金目のものじゃねえんだから、女主人にしたって、そいつを盗まれたことさえ気づかねえでしょうよ。

 -そのとおりさ。第一たかが本一冊を盗もうてえのに、わざわざ大金を出して家中のものを屋敷ごとそっくり買い取ろうなんて途方もない話を持ちかける必要がねえ。あまりにも妙な話だから、女主人が怪しんでホームズ探偵に相談することになるんだ。

 -しかもですよ、ボスにいいつけられた黒人ボクサーがベーカー街までやって来て、事件から手を引けとホームズを脅すなんて、いかにもおかしな話ですぜ。盗人はこっそり仕事をするのが常道、そんな目立つことをすれば足がつくに決まってますよ。

 -もともと事件にならずにすむものをむりやり大事件に仕立てているから、読んでいてどうもストンと腑に落ちねえのさ。犯人は次々と自分に都合の悪いほうに事を進めているんだからな。なあ八よ、ドイルさんには悪いが、こいつは大失敗作だよ。

 -でもね親分、そんなことをいったらホームズ・ファンから苦情が出やしませんかねえ(笑)。

 -おいおい、いくら横槍が入っても目明しと瓦版屋は真実を曲げちゃならねえと、お奉行様もおっしゃってるじゃねえか。

 ……というわけで、あたしも瓦版屋のはしくれでありますから、親分の批評をそのまま掲載する次第でございます。

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June 12, 2021

Daily Oregraph: 裏庭画報 夏来たれども

 本日の最高気温は16.4度。曇り。

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 シャクは釧路では夏の花である。これが咲いているからには夏にちがいないのだが、それにしては気温が低い。

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 これも毎年律儀に咲いてくれる。たぶんヤマツツジじゃないかと思うけれど、自信がないからもう一度図鑑に当たってみるつもり。

 さて今日のニュースだが、なになに「G7パンデミック再発防止で合意」とな? そんなら当然オリンピック即時中止宣言を出したのかと思ったら、菅首相は「東京五輪・パラリンピックの開催に向けた決意を表明」だそうだ。もうこの首相閣下に遠慮は無用だろう。知性のひとかけらもない、日本の恥さらしである。

 やはりニュースなんぞを見るんじゃなかった。花を眺めていたほうがよっぽどマシである。

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June 10, 2021

Daily Oregraph: 女は怖い捕物帖

 本日の最高気温は18.5度。晴れ。快適な一日だった。

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 散歩の途中でなつかしいものを見つけた。石炭ストーブを置く台である。このサイズだとルンペンストーブ用だろう。

 -あいや、そこのご浪人、失礼ながら女難の相が出ておりますぞ。

 -え? なんだ、薄氷堂さんですか。ハハハ、お人が悪い。ご商売はいかがですかな。

 -ボチボチといいたいが、まるでいけません。ところで例の『高名な依頼人(The Illustrious Client)事件』はどうでした? どうせヒマですから、そこへお座りになって、お話を聞かせてくださいませんか。

 -さる高貴なお嬢さんが女たらしの男爵に丸めこまれて、親の反対を押し切って婚約したのを、ホームズが苦労して結婚を阻止するという筋書きです。この男爵、細君殺しの前歴もある極悪人なのですが、なにしろ世に知られた男前だし、頭の回転が速くて口が達者ときているから、世間知らずの一途なお嬢さんはころりとだまされてしまったんですな。

 -なるほど、なんとか真理教の信者みたいなもんですね。いくら回りが意見したって耳を貸すどころか、かえって意固地になるという。

 -さよう。男爵が過去に草履のように捨てた生き証人の女を一人連れていき、ホームズ探偵が弁舌をふるって、これまでに何人もの女をたぶらかして破滅させたり殺したりしている事実を説いて聞かせても、お嬢さんはまったく動じない。

 -それじゃあ、まるで手の打ちようがないじゃありませんか。どこのお姫様かは知らないが、そんなバカ娘は放っておけばいいんです。

 -うむ、さすがのホームズも困り果てましたが、実はひとつだけ手があったんですよ。この男爵は過去に交渉をもった女について一々記録を残していましてね、相当きわどいことを書いていたらしいのです。

 -ははあ、その手記を手に入れてお嬢さんに見せようというわけですね。

 -ところが男爵は用心深いから、手記はたやすく手に入らないのです。そこでホームズは一計を案じ、ワトソン先生に高価な中国の皿を持たせて骨董好きの男爵に売り込み、注意をそらして手記を盗み出そうとします。

 -だけどね、ワトソン先生の名前も当然知れているんだから、すぐに身バレしちまいませんかね?

 -うむ、そこですよ。ワトソン先生ご自身、「ぼくはホームズ同様スコットランドヤードでは顔が売れている」てなことをいってますからな、悪人どもの間でも顔が割れていると思います。そこは難点といってよろしいが、この小説では、皿をめぐって交渉しているうちに、ワトソン先生の知識の浅さから正体がばれてしまうことになっています。

 -しかしなんとか間に合って、ホームズは首尾よく手記を盗み出したと……

 -ええ、そうなんですが、最後の場面では例の生き証人の女が意外な行動に出るんですな。たぶん似たような事件が実際にあったのを、ドイルさんは取り入れたかと思われます。

 -へえ、それはどんな?

 -う~む、もう十分ネタばれさせてしまったし、それまでいってしまうとホームズ・ファンから袋叩きにされそうなので、よしておきましょう。ほら、本をお貸ししますから、ご自分でお読みなさい。

 -じゃあお借りしますよ。ちぇっ、今日は商売はもうおしまいだ。早速帰って読まなくちゃ。

 -ハハハ、ではごめん。

 と、手習いのお師匠さんが立ち去りかけたところへ、背中から声がかかりました。

 -あら、先生、これからどちらへ?

 -おお、これは三味線のお師匠さんか。なにね、別に用もないけれど、ブラブラと深川の八幡宮あたりにでも……

 -まあ、それじゃあご一緒させていただきましょう。かまいませんわね。

 そういって返事も待たず、ニッコリ笑って先生の袖にすがりついたから、薄氷堂は苦笑いして、

 -ほうら見なさい。あたしの占いは当たるんだよ。

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June 09, 2021

Daily Oregraph: 裏庭画報 間引き菜?

 本日の最高気温は13.9度。空は晴れ渡っているのに気温は上がらない。

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 小松菜の間引きをした……といっても、間引き菜にしてはちょっと大きすぎるけれど、種をまいてからもう40日も放りっぱなしだから、こんなものだろう。

 どうせ売り物ではないし面倒くさくもあるから、根菜類は別にしても、菜っ葉は間引かないことにしている。かたちの大小を問わず、そのまま食ってしまう。しかしあまりにも「密」で見苦しいから、今朝は気分転換もかねて適当に引っこ抜いたのである。

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 こちらは水菜。だいぶかたちになってきた。水菜は密なほうがリッチな気分になれるから(笑)、もちろん間引きなんぞはしない。

 ごらんのとおり雑草が勢いづいてきた。この連中はまるで地面から続々と湧いて出るように見える。毎日草むしりなんぞをして青春を浪費したくはないし、畑に除草剤は使いたくないからお手上げである。なんとかならないものだろうか。 

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June 07, 2021

Daily Oregraph: Twitter 民よ正気に返れ

 本日の最高気温は20.3度。晴れ。陽気に誘われて、ひさしぶりに太平洋を見てきた。

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 さてさすがは自称カエロ大学首席卒業の秀才、頭の悪い大衆向けに、噛んで含めるように大事なことを教えてくださいます。民度の高い東京都民の子弟教育にふさわしい校長先生ですね。感服いたしました。

 ……なんていってる場合じゃありませんぞ。今朝あちこちの Twitter を拝見したら、ある自称経済学者の方の写真がデカデカと載っているのには閉口いたしました。食欲減退ですよ、勘弁して下さい

 以前から思っていることをここで正直に申し上げます。Twitter をご利用のみなさまの多くは「写真の扱いが実に下手くそ」であります。ある人物を批判するために写真を掲載するのなら、その選択が重要であることは今さら申すまでもありません。

 しかるに選択がまずすぎるから、対象とする人物がニッコリ笑った写真などを掲載し、あたかもその方の宣伝に手を貸しているかのごとき印象を受けるのです。ヒトラーやスターリンのPR写真みたいなものを載せてどうするつもりですか?

 みなさん、どうか正気に返ってください。

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June 04, 2021

Daily Oregraph: 裏庭画報 雨の日のクロユリ

 本日の最高気温は14.9度。曇りのち雨。風強し。

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 今年もクロユリが咲いた。

 -まあ、きれいなクロユリ。ねえ、こんな歌ご存じかしら? 「黒百合は恋の花」っていうのよ。

 -師匠、バカにしなさんな。知ってますとも。「愛する人に捧げれば 二人はいつかは結びつく……」ってんでしょう。織井茂子さんだね。

 -まあ、野暮天の唐変木かと思ったら、薄氷堂さんって案外話せるじゃありませんか。あたしのとこで三味線のお稽古でもお始めになっちゃいかが?

 -ハハハ、ご冗談を。おっと、雨が降ってきたね。濡れるから中へお入んなさい。

 -じゃあ、お言葉に甘えて……おや、手習いの先生がこっちに駆けて来ますよ。あれまあ、朝っぱらから徳利をぶらさげてるじゃありませんか。

 -しめた! これで酒にありつけるね。雨に打たれてうなだれる黒百合を見ながら、粋な年増とご一緒に一杯てえのはオツなものです。

 ……なんてね。そんなうまい話があるわけないじゃないか(笑)。雨風の音混じりにピアノ曲なんぞを聴いていましたとさ。

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June 02, 2021

Daily Oregraph: 五輪特攻隊?

 早いなあ、もう六月だよ。本日の最高気温は15.7度。上天気の割にはさほど気温上がらず。

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 本日の船上セキュリティ・チェックポイント。たまに港の空気を深々と吸うのは気持がいいものだ。

 さてTVを見ていたら、ある大学の先生(ごめんなさい。お名前を失念しました)が十分に対策さえすれば「五輪の開催は可能」だと解説されていた。上から目線と批判されぬよう用心されたらしく、十分に言葉をお選びになっていたところは好感が持てた。

 でもね、先生、そりゃ通りませぬ。

 もちろん可能か不可能かといえば可能に決まっていることは、いわれなくてもわかります。オリンピックの開催自体は、たとえ「対策が不十分でも」可能だと思いますよ。物理法則に反しないかぎり、たいていのことは可能ですからね。たとえば台風の最中に看板が飛んでこようとも、瓦が落ちてこようとも、風の抵抗に耐えうるかぎりは、無理をして外を歩くことは不可能ではなく可能です。

 実際台風が来るたびに、「危ないからおよしなさい」といさめられても「なあに、気をつけるから大丈夫」といって用水路の見回りに行ったり、屋根の様子を確かめに上ったりするご老人がいますよね(そして命を落とすことも!)。しかしまともな人ならそんな日には無理に外出しないものです。嵐が過ぎるまでは用心して家でじっと大人しくしているのが普通です。

 相手は台風同様聞き分けのないウイルスなのですから、「十分な対策」とは慎重に構えて無用な危険を冒さないことではないかと思いますよ。しかもご自分お一人だけが嵐の中に突撃するのならまだしも(ご勝手にどうぞ)、「大学のえらい先生がいうんだから大丈夫」とばかり、大勢の人がうっかり嵐に突っこんで危険にさらされるとしたらどうでしょうか?

 先生のおっしゃるとおり、ひょっとしたら開催しても「大丈夫」かもしれません。しかし「大丈夫ではない」可能性も無視できませんよね。ぼくは大丈夫でないほうに一万円賭けますが(懐が寂しいので一万円でご勘弁下さい)、かりに可能性が五分五分だとしましょうか(どちらが六分でも七分でも同じですけれど……)。

 その場合、結果的にどちらかが間違いになるわけですけれど、ことは大勢の国民の安全に関わる重大事なのですから、同じく間違うのならより安全なほう(「大丈夫ではない」という予想)を選んで間違うのが賢明ではないでしょうか。国民の生命をあずかる政府ならより慎重な予想を選択するのが当然ではないでしょうか?

 もはや「できるかできないか」を考える段階ではなく、「やっていいのか悪いのか」が問題なのです。たとえ先生から単位をいただけなくても(笑)、安全安心など誰も保証できない現状ではオリンピックを開催していいわけがないとぼくは考えます。 

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May 31, 2021

Daily Oregraph: 裏庭画報 コンロンソウ

 本日の最高気温は13.4度。晴れ。

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 コンロンソウがいっせいに咲きはじめた。地味な花だけれどきらいじゃない。

 このところ運動不足で体がなまっているから、たまには散歩しようと思ったのだが、風が強かったのでやめにした。天気がいいのに風ごときで散歩を断念するのでは根性なしといわれてもしかたがない。

 しかし大型台風が襲来するというのに運動会を強行しようとする者はただのバカである……そういってもほとんどの方は賛成してくださると思う。もちろんバカにつける薬はないのだから、どうしてもやりたければ勝手にするがいい。しかし必ずや突風に見舞われて、役員席にふんぞり返る連中はテントもろとも成層圏まで吹き飛ばされるだろう。まあそのほうがスッキリするかも。

 さて明日こそは歩くぞ!

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May 27, 2021

Daily Oregraph: 儲け話捕物帖

 本日の最高気温は16.6度。曇り。今年初めての草むしりをした。

 -先生、今日は『三人のガリデブ(The Three Garridebs)事件』ですが、本題に入る前にまずこいつを……

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 -ははあ、電話ですな。たしか電話が登場するのはこの短編が初めてだと思います。

 -この事件は1902年という設定ですが、すでに1890年代には日本でも電話は使われはじめていましたから、意外に遅い。ロンドンでもベーカー街に普及するまでには相当時間がかかったのかも知れませんね。

 -うむ、あちこち電話をかけまくればすむようなことを、相変らず靴を磨り減らして調べているところを見ると、ロンドンといえども町中隅々にまでは普及していなかったのでしょうな。

 -先生、これはそつなく仕上げた短編といっていいんじゃないでしょうか。

 -さよう、手慣れたものですな。『赤毛連盟(The Red-Headed League)』の親戚筋に当たるストーリーだから、めったに出歩かない住人を夢みたいな儲け話で釣って外出させ、留守中に忍び込んで一仕事するつもりだなと、古くからの読者ならすぐにわかります。

 -ええ、だからワトソン先生は当然そこに気がついたはずですが、「ぼくには皆目見当がつかん」てなことをいってます。まるで間抜け扱いですよ。あまりにも気の毒な書かれようじゃありませんか。

 -ハハハ、たしかに損な役回りですな。ただそこまで気づいたとしても、儲け話の中身は奇想天外ですし、犯人の「一仕事」の目的がなにかはすぐにはわかりません。あんな途方もない話をよく考えつくものですよ。

 -あまりにもうますぎる話だからコロリと引っかかるものだろうかという疑問もありますが、最近の還付金詐欺から考えるに、老人が簡単にだまされたとしても不自然とはいえませんね。欲というのは恐ろしいもんです。

 -欲といえば、薄氷堂さん、あなた外れ富札がずいぶんたまっているじゃありませんか。

 -いやどうも面目ありません。ああ、アメリカのおじさんの遺産でも転がりこんで来ませんかねえ……

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