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January 31, 2022

Daily Oregraph: 1月最後のアイス・ウォッチング

 本日の最高気温は-4.4度。晴れ。

 最低気温-17.6度と聞いたので、釧路港の氷の吹きだまりである港町岸壁で1月最後の氷見物としゃれこんだ。

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 たしかに氷は厚みを増しているけれど、水面を覆いつくすほどではない。北寄りの風に氷が吹き寄せられる南側の岸壁ではこのとおりだが……

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 北側では氷はまばらである。寒い日はいつもこうなのだが、水面にはさざ波ひとつ立っていない。

 それにしてもこの1月はきわめて雪が少なく、昨年に比べればその差は歴然である。日本海側のみなさまには申し訳ないけれど、おおいに助かっている。雪かきなんぞはしないに越したことはないからだ。

 ようやく身辺も落ち着いてきたので、そろそろ読書に本腰を入れねばならない。なんとなく手に汗握る大活劇かと予想していたけれど、『二都物語』は実はかなり辛口の小説であることがわかってきた。

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January 29, 2022

Daily Oregraph: 裏庭画報 サツキの葉?

 本日の最高気温は-1.0度。晴れ。

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 -ハハハ、よっぽど撮るものがないとみえるね。なんだい、これは?

 -わからん。葉っぱからしてサツキじゃないかと思うんだが、わからん。わからんが、おもしろい。

 万物枯れ果てた裏庭にあって緑を見せているのは、わずかにササとこいつだけであった。ササはがさつだから好きになれないけれど、こいつは形がすっきりしているので気に入った。

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January 23, 2022

Daily Oregraph: 真冬の居眠り

 本日の最高気温は-1.1度。晴れ。

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 風もなくポカポカと暖かいから港町岸壁水面の氷も薄っぺらく、もうじき氷の融け切りそうな水割りのようにも見える。日の射す部屋の中にいると、ついウトウトと居眠りしそうになる。冬だからね、もっと寒くてもいいぞ。

 今月はなにかと身辺に落ち着かないことが重なり、『二都物語』はさっぱりはかどらない。知る人ぞ知る、知らない人はまったく知らないが(笑)、ディケンズの文章はなかなか手ごわいのである。

 さてこのブログも最近停滞気味だから、なにか新企画を考えねばならない。取材旅行にでも出かけたいところではあるが、いかにも時期が悪いし、もう少し考えてみたい。

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January 17, 2022

Daily Oregraph: 裏庭画報 ツツジ死す

 本日の最高気温は0.6度。雪のち曇り。

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 昨日市役所にてコロナワクチン2回目を接種。庁舎前のシロクマは-2度。幸い副反応は1回目よりも少し軽いくらいであった。オミクロンは子どもがかかりやすいんですよ、とは担当医師の談。風邪の症状ばかりではないので、軽症ですむからという油断は禁物である。

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 雪が深くなる前にと本日裏の畑に来てみれば、ツツジ(正確な名は不明)の木が倒れていた。雪のせいではなく強風によるものだと思うが、根元で折れている。こいつは長年花を咲かせていたけれど、生あるもの必ず滅す。

 ワクチンを打ったからといって寿命が延びるわけじゃない。おれもいつかはボッキリ、さていつまでもつだろうか?

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January 15, 2022

Daily Oregraph: またしても19世紀

 本日の最高気温は4.4度。晴れ。一日中暖かかった。

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 こんなしょうもない写真を撮るようでは焼きが回った……と笑うのは素人の浅はかさで(笑)、ものもいいよう、何気ない日常風景を切り取ったわけ。

 さて『ウォールデン』の最終章より……

  愛よりも、金よりも、名よりも、真実を我に与えよ。

 今どき顔を赤らめずにこんなセリフをいう人はいないと思うが、ソローは大まじめである。金や名はともかく、愛もいらないというのは、ソローが群れない人つまり徹底した個人主義者だからだろう。たとえ思想的に近い人々であっても、彼はつきあいはしても一切の組織には属さなかった……というよりそれは性格的に無理だったにちがいない。

 たとえ相手が国家や法律だとしても、悪しき法や制度には黙って従わないと彼は明言している。自分が従うものはより高い次元の法なのだというのである。つまり宗教でいえば、教会という制度にではなく神にのみ従うわけだ。だから千万人といえども吾往かんというやつで、同調圧力には絶対に屈しない。彼の『市民的不服従(Civil Disobedience)』はのちにガンジーやキング牧師などにも大きな影響を与えたし、非暴力とはいえ権力側からすれば十分に危険思想だろうね。

 たとえほんの数年にすぎなくとも、この風変りな人物が湖畔の粗末な小屋に住んで粗衣粗食に甘んじたことを立派だと評価する人もいるだろうし、その一方で好きで貧乏しているわけでもなければ高等教育を受ける機会にも恵まれなかった人々にとっては、所詮はインテリの気まぐれな「実験」じゃないかと苦々しく映ったかもしれない。高邁な理想を並べ立てられて一歩退く人もいるだろう。

 しかし繰り返しになるけれど、『ウォールデン』の自然描写は見事というほかなく、読者の思想的立場のいかんを問わず、一読の価値はあると思う。

 税金の使い途に異議を唱え、人頭税の支払いを拒否して一晩投獄された彼が、コロナ禍によって失職し税負担力ゼロになった人々からも(!)容赦なく取り立てる消費税にどんな反応を示すか想像してみたくもなるけれど、残り時間の少ないぼくはさっそく次へ進まなければならない。

 ふたたびディケンズに戻って『二都物語(A Tale of Two Cities)』を読むことにする。やれやれ、またしても19世紀である。

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January 06, 2022

Daily Oregraph: 氷を見に

 本日の最高気温は-1.5度。晴れ。日中の気温がマイナスとはいっても、今日のように風が弱ければ寒くはない。

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 外出したついでに港町岸壁へ立ち寄った。恒例の氷見物である。水面はほとんど氷に覆われていたけれどごく薄く、せいぜいカラスどもの体重を支える程度であった。

 ここ数日思わぬ出来事のため落ち着いて本を読む余裕がなかった。『ウォールデン』は残りわずか数頁というところで停滞している。しかしやっと一段落したので、本日は休息日と勝手に定め、明日から平常営業に復帰する予定。

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January 01, 2022

Daily Oregraph: 元日の言い訳

 本日の最高気温は-4.8度。晴れ。

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 この年になると元日だからといって特別な思いを感じることもないけれど、昼間からおおっぴらに酒を飲めるのはうれしいことだ。

 -なあんだ、たった一合じゃないか。

 -いや、おれはふだん日本酒を飲まないからね、これでも正月に敬意を表しているのさ。

 さてソローはウォールデン湖(または池)の水深を冬期間に実測している。凍結した湖面に穴を開けて測ったのである。測量術を心得ていたらしく、写真に見える地図を作成しているから、その緻密な仕事ぶりには驚くほかない。

 -へえ、とても隠者の仕事とは思えないね。

 -そうなんだよ。1846年といえばソローは29歳だからまだまだ血気盛んな頃だし、東洋風の白髪の隠者と同じにしちゃいけない。ふつう隠者が池の測深なんてするものか。

 ときどき混じるお説教調にはちょっと閉口するけれど、自然観察の正確かつ細やかな描写には舌を巻くものがあり、それだけでも『ウォールデン』を読む価値は十分にあると思う。すばらしい。

 ……と、えらそうにほめているくせに(笑)まだ読み終えていないのは、ところどころわかりにくい文章が待ち構えているからである。ときどき神吉先生の翻訳を拝見すると、頭が痛くなるような日本文も混じっているから、ははあ先生も苦心されたんだなとわかる。まことに失礼ながら、「先生、それちゃうやんけ」と申し上げたい部分もまったくないわけではない。

 名のある先生が時間をかけて翻訳された文章を、凡才がいいかげんに読み流しては失礼にあたる。一合の酒をチビチビ飲むように少しずつ読むにはわけがあるのだ……と言い訳しておこう。

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