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November 06, 2020

Daily Oregraph: 本日も捕物帖日和

201106_01
 本日の最高気温は14.8度。昨日からの強風は弱まったが、海はまだ荒れてギラギラ光っている。

 悪あがきしているトランプさんにはあまり興味がないけれど、ときどきニューヨークタイムズのサイトをのぞいて見出しだけ(笑)眺めている。たった今見たところでは、Biden Urges Patience; Trump Lies About Count だそうな。

 つまりバイデンさんは「みんな焦らんと待ちなはれ」といっているのに対し、トランプさんは集計はインチキだと嘘をついているというんだろう。そろそろ勝負が見えてきたらしい。なによりも痛快なのは、アメリカの新聞は嘘つきを嘘つきとハッキリ書くことだ。一方日本の新聞って一体なんなんだと、あなたも注文をつけたくなるのではないだろうか?

 さてホームズ探偵の捕物帖は、一日一編ずつゆっくり読みつづけている。『青い宝玉(The Blue Carbuncle)』では、下宿のおかみさんがターナー夫人からおなじみのハドソン夫人に変っている。ターナーさんはどうしちゃったんだろう?

 なお The Blue Carbuncle を『青い紅玉』と訳している方がいるらしいけれど、本文中にもはっきり blue stone だと書いてあるんだから、それはいくらなんでも無茶だろう(いったいどんな色なんだ?)。

 『技師の親指(The Engineer's Thumb)』では、ホームズ探偵はかなりの節約家であることがわかって、なかなか興味深い。前の日に吸ったパイプの底に固まって残った煙草をていねいに乾かして集めておいたものを詰めて、朝食前に一服するんだという。パイプ煙草は長く吸っていると底に水が溜まるからそうなるわけだが、実に涙ぐましい話である。

 ホームズ探偵は利益を度外視して自分に興味のある仕事を優先するから、いつも贅沢しているわけではないのだということだろう。さっぱり金にならない研究をコツコツ続ける学者みたいなもので、その脱俗孤高の精神がまた多くの人に愛される理由でもあると思う。そういえば、権力と金を差し引いたらなにも残らない、頭空っぽの連中もいるよなあ。

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