Daily Oregraph: 嘘は嫌いだ
あっという間に6月になった。とても時間の速さにはついていけない。
「嘘は嫌いだ」というこの少年(念のため、目はぼかしてある)を東京の電車内で撮ったのは2009年の1月だから、今ごろは少年老いやすく……賢そうだからたぶん学成ったんじゃないかと思うが、無事職に就いて暮しているだろうか?
電車といえば、ぼくは東京の満員通勤電車をほんの数回しか経験していない。一度でいやになったのである。冗談じゃないと思った。その時はすぐ近くで痴漢騒ぎがあった。けばけばしい化粧をしたおねえちゃんが、中年サラリーマンを指さして、痴漢だ、痴漢だというのである。
痴漢といわれた男性は顔を真っ赤にして抗議していたが、もし誰かが彼女のお尻を触ったとしても、満員の電車内ではだれが犯人かはわからない。すぐ近くのおじさんが触ったとはかぎらないのである。
人を陥れるために数人がぐるになって騒ぎ立てれば、無実の人がたちまち痴漢扱いされてお縄になることは明らかだ。東京はなんといういやな町だろうか。
一週間ほどの出張の間、ぼくはとんでもなく早起きして満員電車を避け、事務所が開くまでの数時間を、開いている喫茶店を探して過ごした。ぞっとする思い出である。
旅行者として遊びに行くならラッシュアワーを外せるからいいけれど、勤め人として東京で暮すのはまっぴらご免こうむりたい。まあ、ぼくは実際ご免こうむったからいいんだけど、嘘が嫌いな少年よ、大人になった君は、今も東京に満足しているか? 正直に答えて欲しい(笑)。
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