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April 30, 2020

Daily Oregraph: 4月の終りに

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 今朝は上天気だけど、風が冷たいから散歩を断念。面倒だから生存証明写真を撮るのもやめにした。

 その代り、あちこちのツイッターをのぞいていたらこんな写真があったので、ちょっとだけイタズラしてみた。つくづくお顔を見るに、この人はひょっとしたら根は善人なのかもしれない……ふとそう思った(笑)。

 でもね、どうして総理大臣閣下からいただいた布マスクをしていないのか? そうか、「立候補」を「税金の横流し」に、「政治献金」を「黴びたマスク」にしたほうがよかったのかもしれない。

 今度の連休、憂さ晴らしにパロディ週間にしてみようかな(笑)。

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April 27, 2020

Daily Oregraph: 裏庭画報 ウラホロイチゲ

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 濁世の荒廃した景色には、みなさまもさぞウンザリしておられることと思う。

 そういうときは花を見るにかぎる。というわけで、わが裏庭の誇るウラホロイチゲ。この貴重な花は、たとえ昭恵ちゃんが大金を積んでも(笑)絶対に売る気はない。めんこくないからね。

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 こちらはエゾエンゴサク。蝦夷援護策ではなく、蝦夷延胡索である。

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 いろんな花も咲き出したことだし、そろそろ畑の土起しをしなくてはいけない。今日は手はじめに去年の冬払ったナナカマドの枝を始末した。かなり大きな枝だったのだが、この野郎、バカヤロウとばかり、ノコギリで切ったりバキバキ折ったりしたら、これっぱかりになってしまった。

 さあて、いつ鍬を手に取ろうかな。

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April 25, 2020

Daily Oregraph: ならぬ堪忍……

Potempkin

 傑作「戦艦ポチョムキン」から一場面を拝借して、勝手にセリフをつけてみた(字幕サイレント映画だけど、ロシア語字幕がわからなくても筋は大体わかると思う)。

 ぼくは子どもの頃、亡き父に連れられて、この映画を市内の映画館で観たことがある(1925年じゃないぞ(笑))。オデッサの階段のシーンにはショックを受けて、いまだに忘れられない。

 水兵が怒るのも無理はないとぼくは思うのだが、みなさんはいかがであろうか? 従順な兵士が反抗するには、それ相当の理由があるということだ。残念ながら、蹴落とされた士官の顔は見えないが……(笑)

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April 22, 2020

Daily Oregraph: 最新いろはがるた (最終回)

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 昨日載せた写真のつづきである。白波は立っていないけれど、ウネリがはっきりと見える。このあと水先人さんは縄ばしごを使って下船するのである。ぼくも経験があるからわかるけど、このウネリの中で縄ばしごは怖いよ。

 さて、最新いろはがるたの最終回である。

   阿呆治国家のたそがれ
    (ほとんど無法状態のこの国は落ち目の
    三度笠。阿は不定冠詞ではない)

   催促補償を待たず
    (家賃の支払いにも困る人をなぜすぐに
    救おうとしないのか)

   君と政府の棄権な関係
    (踏まれても蹴られても、まだ黙ってい
    るのか?)

   指折り数へる退陣の日
    (辞めればいいというものではありませ
    ん。私は法の裁きを覚悟しています。
    ……つくならこれくらいの嘘をつけよ)

   目の上の瘤取れず
    (瘤取り爺さんの隣家の爺さん、瘤はい
    らん、改憲、改憲とわめいておったら、
    鬼にもう一つ瘤を付けられたんじゃと)

   道草を食ふ日本兵
    (これは文字どおり。食糧なしに行軍せよ
    とな?)

   主に交はれば馬鹿になる
    (大学まで出て小学生以下の嘘を……)

   笑顔がすてきなワーストレデイ
    (旧仮名づかいでは「ファ」は「ワ」な
    んじゃよ(笑)。ごめんね昭恵ちゃん)

   左が左派の世は終り
    (いまやまっとうな保守が立派な左翼に
    見えるとは……(笑))

   孟母三選の教へ
    (三選でも多すぎるというのに、四選な
    んて論外ですわよ)

   咳をしても一人部屋
    (ホテルに隔離はつらかろう)

   菅々しい記者会見
    (ボイコットしろよ、そんなもん)

   ん? 何かご不満でも?

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April 21, 2020

Daily Oregraph: 最新いろはがるた (3)

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 2004年4月1日撮影。古い写真ならいくらでもある(笑)。さてわれらが大臣諸公にはこの船に乗る度胸がおありかな?

 最新いろはがるた第三回。
 
   云々デンデンおつむテンテン
    (いや、この程度ならまだ我慢できるのだ)

   居眠りしても二千万円
   (乞食と国会議員はやめられぬ)

   野太鼓のアベ擁護
    (それでもジャーナリストを名乗るとは)

   恩をマスクで返す
    (容赦なく消費税を取立てておいてこれかよ)

   九杯(くはい)をなめる
    (このご時世、とてもシラフじゃいられない)

   闇夜に提灯持ち
    (お先真っ暗な某氏に、あのマスクや動画を
    
入れ知恵したバカがいるそうな)

   待てば賄賂の五輪あり
   (いくら使ったのか、いくら懐に入るのか)

   検察は身を助ける
    (さて、いつまで助けてくれるかな?)

   文読む月日無駄にして
    (無知な大臣の下で働くとは、道を誤ったね)

   こんな日本に誰がした
   (そりゃあ、投票しなかったあんただよ)

   選ばれし者の粗忽と不安
    (おれが選んだわけじゃないけどさ)

   天(Ten)まで上がりし消費税
   (ご心配めさるな。What goes up must come
    down.)

【追記】

 「え」と「て」を抜かしてアップロードしてしまったので追加した。えてしてこういうことはあるものだ。

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April 20, 2020

Daily Oregraph; 最新いろはがるた (2)

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 本日は外出していないので、昔の写真「2003年4月29日撮影)を。

 こういう事態になると、ふだん部屋にいることの多いジジイは強い。退屈せずに時間を過ごすすべを心得ているからである。しかも金を使わなくてもすむ。一日の仕上げにウィスキーを一杯やれば、極楽、極楽。

 これからは空前の大不況が予想されるから、なんの役にも立たぬ自己啓発本などに大枚を投ずるのはさっさとやめにして、無料で学べる(笑)ジジイの消極的積極主義を見ならうようおすすめしたい。

 さて最新いろはがるた第二回である。

   忘れた頃に十萬円
   (さっさと配っていれば点数を稼げたのに……)

   隗より始めよテレワーク
    (えらそうにいうけど、どれほどの老害
    政治家にテレワークの能力があるのやら。
    せいぜいテレフォンで悪事の相談か)

   読めぬ漢字にルビを振る
    (ひょっとしたら英文にもカタカナを振ってい
    るんじゃないか?)

   高値の鼻マスク
    (466億円で箸にも顎にもかからないマス
    クが一家に2枚。いったい金はだれの懐に?)

   歴史修正書類改竄
    (これぞ後世の歴史教科書に載るであろ
    う悪事。そういえば感染者数も怪しい)

   袖すり合ふもコロナの縁
    (商店街はかえって混雑しているとか)

   妻は呑気に物見遊山
    (亭主はのんびり犬と引きこもり)

   年貢の返し時
    (十萬円ではとても足りぬ)

   ならず者の愛国心
    (グローバリストに国境はないはずなの
    に愛国心を説くとは……

   ラスボスは金融資本家
    (倒すのは至難の業)

   無理が通れば総理が勤まる
 
   (大学の裏口卒業だって可能なのだから……)  

【追記】うっかり「む」と「す」をミスってしまった。せっかくだから削除せずにおくが、本来の位置の「す」にはまた別の文章を考えねばなるまい。う~む、弱った(笑)。

   すまじきものはアベ仕へ
    (お向かいの息子さん、東大を出て高等
    
文官試験に合格したというのに、ほんと
    お気の毒ね)

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April 19, 2020

Daily Oregraph: 最新いろはがるた (1)

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 昨日撮影した雌阿寒岳。まだ雪が残っている。

 でたらめに作った最新いろはがるたの第一回。

   犬も歩かぬ自粛の街 (早くも世紀末風景)

   論より閣議決定 (これも世界の物笑い)

   箔つけたくて学歴詐称 
    
(米国留学とかエジプト留学とか……
    どこが上級国民なのか)


   ニツポンすごいと物笑ひ 
   (たしかに「すごい」のかもしれないが)


   星の数ほど嘘をつき 
   (星の数とはさすがに言い過ぎだけど(笑))


   兵器もなしに本土決戦
   (根性でいくさ[ウィルス]に勝てるものか)


   取らぬ狸のオリンピツク (同情に値せず)

   塵の積つたカウンター 
   (やむなく閉店したバーもあるとか)


   理屈通らぬロバの耳 (ロバに失礼かも)

   塗り重ねたる悪事の数々 
   
(そろそろご老公の出番かと)

   ルビーの指輪質に入れ 
   (いや、冗談ではなく、そんな事態も)


   惜しみなく税を奪ふ 
   (モリトモ忘るべからず)

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April 15, 2020

Daily Oregraph: 波高し

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 午前中、久しぶりに広尾漁港を歩いた。といっても、風が冷たかったので、ほんの20分ばかりである。

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 昨日選挙カーを何台かみかけたのだが、19日に町議会議員選挙があるのだそうな。この町で選挙ポスターを目にしたのは初めてのような気がする。広尾町は人口6,564人(2020年3月末)、町議会議員定数は13人である。敬愛する町民のみなさま、ぜひ投票所に足を運んで「投票ぐせ」(笑)をつけておいてくださいね。

 ……と書いてから写真を見直して気付いたのだが、ポスターは11枚。定数未満である。「無投票」とは! 選挙カーはなんのために走っていたのだろうか?

 さて一番上の写真を見ると、水面にはさざ波が立つ程度だけれど、海というやつは油断がならない。表面だけ見てもわからない。いわゆる底ウネリがあるからだ。大本営発表を鵜呑みにしていると真実が見えず、とんでもない目に会うのと同じである。

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 貨物船の船体が大きく動き、ロープが切れたらしく、船尾側でも一本切れていた。切れた瞬間近くにいると一命にかかわるから、港を歩くときにはくれぐれもご用心。

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 帰り道に厚内トンネルを抜けると、激しい波が打ち寄せていたので納得。

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April 14, 2020

Daily Oregraph: 悲しきキタキツネ

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 本日の生存証明写真は、十勝港のキタキツネ。

 どうしてこいつはいつもオドオド、コソコソ、ビクビクしているのだろうか? キツネは人を化かすというが、こいつにとてもそんな度胸があるようには見えない。上目づかいに人の顔色をうかがうところは卑屈そのものである。

 あるいはこの特徴はキタキツネ特有のものなのかもしれないけれど、北海道の住民(?)なら、もっと単純素朴、アッケラカンであってほしいものだ。そんなことでは、京都あたりの九尾のキツネに馬鹿にされっぱなしだぞ。

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April 13, 2020

Daily Oregraph: STAY HOME?

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 STAY HOME という言葉を聞いて思い出したのが、これ。2002年2月10日に新宿で撮影した写真である。いくら北海道より暖かいとはいえ、2月の夜だから、ぼくは目を疑った。

 いい年をして「友達と会えない。飲み会もできない」などと、恥知らずにもたわけた動画を公開するアベシャツとは対極にある、これら段ボール・ハウスの住人たちは、いまどうしているのだろうか?

 あれこれ考えているうちにムカムカ腹が立ってきたところへ……

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本日京都通信員が塩小路通大宮東入の龍岸寺で撮影した一枚が舞い込んできた。まことにありがたき教えなれど、残念ながら不信心者のぼくはそこまで人間が出来てはいない。

 仏様のマスクをよく見れば、顎までしっかりかかっているから、たぶんアベノマスクではなさそうだ(そりゃそうだろう)。

  マスク二枚仏の顔も三度まで  薄氷堂

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April 11, 2020

Daily Oregraph: 水鳥見物

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 久しぶりに南新埠頭の東側岸壁にやって来たのだが、朝は晴れていたというのに、ぼくが外へ出たらこの天気である。

 ここにはさまざまな奇妙な物体が無造作に積み重ねられていたのだが、いつの間にかきれいさっぱり姿を消し、ゴチャゴチャがガランに変ってしまっていた。気に入った場所だったのに、だまされたような気分である。

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 しかし水面はにぎやかであった。諸君、ウィルスが流行しているのだから、密集してはいかんというのに。

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 なんという名の鳥か、調べていないから不明だが、まさか京都先斗町から渡ってきた閑古鳥ではあるまい。実に呑気な顔をしている。貨幣とは無縁の生活を送っているからにちがいない。

 バード・ウォッチャーの気持がちょっとだけわかったような……

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April 10, 2020

Daily Oregraph: 雪と桜と

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 昨日は10センチ近く雪が積り、やむなく雪かきしたけれど、気温が高いからみるみる融けて、本日はごらんのとおり日陰に少し残っているだけである。もう降らんでもよろしい。

 さてここからは昨日(4月9日)の京都。市長が当分京都には観光に来ないでくれというから、当社京都通信員の写真でもごらんいただこうと思う。みなさまお疲れだろうから、アベラント(aberrant 笑)な人物の話題はやめておく。

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 北山大橋付近の桜。鴨川ではなく賀茂川の河畔である。この写真では画面正面が北、右が東に当たり、どんどん南へ歩いていくと、やがて西の賀茂川と東の高野川が合流して鴨川になる。

 このカモガワのちがいを知らないと、無知な東夷(あずまえびす)扱いされてくやしい思いをする可能性があるから、ぜひ覚えておこう。「まさか、そんな大げさな」というお方は、失礼ながら京都人をご存じないのである。もちろん雅な人たちがそんなことを顔にも口にも出すはずはないけれど、鈍感な東夷のあなたでも、いつかはハッと気づくはずである。しかし時すでに遅し(笑)。

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 鴨川西岸をなおも南下して三条大橋から先斗町へ。京都市長が懇願するまでもなく、人影が絶えている。閑古鳥も鳴かぬという、まことに信じられない光景だから、飲食店のみなさんはさぞお困りのことと思う。

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 これはなんだろうと思ったら、せき止められて高瀬川の川面を埋めつくす桜の花びらだという。ここでは雪のかわりに桜が積っている。空しく積る観光資源というところだろう。

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 さてこの日通信員がどこまで歩いたかは不明だが、寺町通のオシャレ雑貨の店で Made in Japan のマスクを発見し、さっそく購入したという。一枚550円也(笑)。なおこの日の朝、ドラッグストア前にはマスクを求める人の長蛇の列が出来ていたのだそうな。

 ……いかん、いかん、せっかく避けてきたのに、給食当番マスク宰相を思い出してしまった。

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April 09, 2020

Daily Oregraph: 四月の雪

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 しつこい雪である。おまえ、いいかげんにせえよ。

 今日は天気が良かったら散歩に出て、気分直しに呑気な話でも書こうと思ったのだが、これはあかん。

 仕方がないから、燃料の品質だの、潤滑油だの、共同海損などという、たとえ補償金をもらっても読みたくない文章を読んで午前中を過ごした。もちろん少しはためにはなるのだが、だんだんイライラしてくる(笑)。

 さて昨日アベノダスク(Abenodusk)なる造語を発明してから気づいたのだが、すでにどなたかのお作りになったアベノリスク(Abenorisk)というのがある。なにしろウィルスなみに危険だから、うまい造語である。別解として採用決定。

 ついでに思いついたのが、アベノタスク(Abenotask)なのだが、意味がおわかりになるかな? なに、わからないとな。アベシャツに課せられた仕事とは……さっさと辞めることだ。

 "Abenotask (Abe's task) is to resign quickly." といえば通じるかな? なに、わからないとな。勉強が足りなくて申し訳ない。

 ほんとに憂鬱な天気だ。

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April 07, 2020

Daily Oregraph: From Abenomask to Abeno??sk

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 当社京都通信員は本日も花見らしい。桜寺というのは知らなかったが、伏見区墨染寺のことだそうな。

 もちろん人混みは徹底的に避けているらしいが、「どこをどう歩いても人出は無い」と、彼は上機嫌である。つまりウィルス問題さえなければ、季節はよし、京都を訪れるのは今が最高だと思う。そんな気持を察したのか……

 あまりに不評だった「お肉券」「お魚券」は消えたが、「旅行券」はしぶとく残った。 ―中略― その額はナント、2兆円規模。(日刊ゲンダイ)

とは、呆れてものもいえない。もちろん「終熄後」へ向けての話なのだが、予算を使うべきは今、でなければ首をくくる人が大勢出てしまい、観光旅行どころの話ではなかろう。

 しかも「GO TO TRAVEL」「GO TO EAT」クーポン券の発行を検討しているとは、もはや正気の沙汰ではない。世界中のどこを探せば、ほかにこれほどふざけた国家があるだろうか? どうせこれも利権なんだろう。お返しに「GO TO HELL!」「GO TO BED!」クーポン券を進呈したい。

 さて本日のタイトル中の「??」だが、Bloomberg の記事をもじったもので、"From Abenomask to Abenodusk" が正解。布マスクで「嘲笑」を浴びたアベシャツがついに落ち目になって、「アベのたそがれ」を迎えたというわけ。

 ぼくはもともと口の悪い男じゃないから(笑)「嘲笑(derision)」なんていたしませぬ。ウソではないという証拠を挙げておこう。ネトウヨ諸君よ、文句があるなら Bloomberg へどうぞ。たまには辞書を(持っていればの話だが)引いて読んでみたら?

Abenomask 

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April 06, 2020

Daily Oregraph: 坊っちゃん花見のやけ酒

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 本日は京都通信員の花だより。6日に撮影した木屋町通蛸薬師の桜である。昼間から木屋町あたりをウロウロするとは呑気な男だが、散歩は気晴らしになっていいだろう。

 こちとら新型コロナによる引きこもりではなく、一日中鉄板の腐食だとか、爆発事故の原因などという、専門外のヤボな文章につきあっているんだからたまらない。

 さて工学的にいう「疲労」とは、力持ちがエイヤッとばかりに鉄棒をいっぺんに折ってしまうのとはちがって、何度も何度も繰り返し力を加えているうちに材料がくたびれて(?)、ついにポキリといってしまうことをいう。

 どこまで我慢できるかを疲労強度というのだが、どんなに強度があってもたいていはいつか降参してしまうものだ。鉄の棒でさえ折れてしまうのだから、ぼくの繊細な神経の疲労強度が低いことはいうまでもない。正面からはアベシャツ、背後からはウィルスに連続攻撃をしかけられるのでは、もはや落城寸前である。

 ここからはおれ=三友亭さんとしてお読みいただきたい。アベシャツのケチがぼくに移ったから、出演料は差し上げないけれど……

 気晴らしには熱燗をやるにかぎる。暖かくなってきたから、おさんに燗をつけさせて、神社の桜が見える窓を開けてグイグイ飲んでやった。

 翌日何気なく教室へ入ると、黒板にでかでかと「呑兵衛先生」と書いてある。おれの顔を見てみんなワアワアと笑った。「おれが酒を飲んじゃおかしいか」と聞いたら、生徒の一人が「しかし銚子四本は過ぎるぞなもし」と云った。四本飲もうが五本飲もうが、おれの銭でおれが飲むのに文句があるもんかと、さっさと授業をすませて家へ帰ってきた。

 すると玄関に郵便がいくつか届いていた。最初の封筒を破ってみると給食用の布マスクが二枚出てきたから呆れた。文部省はこんなものを教師に使えというのか。次の封筒は和牛券だ。こんな奇妙なものは初めて見た。最後は魚券だ。いったいなんの冗談かは知らないが、ばかにしていやがる。第一肝心のものが見当たらないじゃないか。

 「おい、封筒はこれだけか」とおさんに聞くと、「ほかには来ていませんがな、先生」と云う。愛想のない女だ。

 おさんに券を渡して「これで肉と魚を買ってきてくれ。それから酒もだ」と云うと、おさんは手を出しておれの顔を見上げた。「なんだ」と聞くと、「券が足りないぞなもし」と云う。だから肝心の銀行券が届いていないと云うのだ。

 「酒屋はツケにしておけ。そのうちまた封筒が届くにちがいない」

 この日の晩は、気分がむしゃくしゃするから、牛肉をたらふく食って、鯛の塩焼きをつついて、銚子を五本片づけた。酔ってそのまま寝たら、翌朝さかんにクシャミが出る。仕方がないから給食のマスクをした。実にくやしい。

 ……とまあ、マスクをして教室に入ったら、黒板になんと書かれていたかは知らないが、その晩先生の銚子の数がさらに増えたことはまちがいなかろう。これで市が栄えた。

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April 05, 2020

Daily Oregraph: 枯草色の散歩

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 最近は机にかじりついて仕事をしていたり、たまに外出しても車に頼ることがほとんどだから、足が弱ったんじゃないかと不安になってきた。しかもテレビのスイッチを入れてもろくなニュースはないし、気分がムシャクシャしてくる。

 そこで昼前にちょっとだけ歩いてきた。本日(もう日が変ったけれど4月4日)の生存証明写真は、史蹟(?)弥生中学校跡の崖から撮った一枚である。いつの間にかフキノトウが増えたなあ。しかしごらんの通り、景色の基調はいまだ枯草色である。

 自分でも半ば信じられないけれど、十代の頃はこの崖を下から駆け上がったものである。え、ウソだろうって? ほんとだよ。アベシャツと一緒にしないでほしいね。

 崖下の道は石炭列車の線路を撤去した跡である。いい散歩道になりそうだが、たぶん通行禁止なんだろう。どうせ観光客が押し寄せるわけはなし、この道を知人の浜まで釧路版哲学の道にすればいいと思うのだが……

 やれやれ、結局歩いてもたいして元気が湧いてはこなかった。

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April 02, 2020

Daily Oregraph: FOOL FOR EVER

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 これは昨日仕事先の近くで撮った一枚。国道38号線沿いの小川である。あいにくの曇り空だったので、どうにもパッとしない写真だが、流れはあくまでも澄んでいた。

 4月1日にはなにか気の利いたエイプリルフールのウソでも考えようとしたのだが、負けた。アベシャツには負けた。へなへなと力が抜けて、タマゴをたたきつける気力さえ消え失せてしまった。

 すでに何人もの方がおっしゃっているように、ふつう「一世帯に布マスク2枚」なんてエイプリルフールのジョークだと思うところだが、なんと本気だというからびっくり仰天。専門家によれば布マスクなどウィルス相手にはなんの役にも立たないらしいし、その役に立たぬマスクを何度も洗って使えとは、負ケラレマセン勝ツマデハ、いったいいつの時代の話だよ。

 それよりも問題なのは、たぶんお友達に法外な高値で作らせるんだろうから、またしても税金を無駄づかいすることだ。バカだとは知っていたけれど、これで人気を挽回できると考えているとすれば、もはやバカのn乗である。

 もっと驚いたのは、その布マスク2枚をありがたがる連中がいることだ。民度の低さ、かくのごとし。アベシャツ同様日本の恥さらしだから、小学校から勉強をやり直したらどうだ。

 この情けない国でアルコホルの力を借りずに正気を保つのはむずかしい。まことにむずかしい。マスクをして酒を飲むのは、もっとむずかしい。

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