Daily Oregraph: 23年ぶりの羊羹
当社京都通信員から送られてきた写真を見てそう思った。だって、最後にこのお店の前を通ったのは1996年3月なんだから、23年以上も昔の話である。知る人ぞ知る名物はかま餅とでっち羊羹。どちらも一度だけ味わったことがある。
これがでっち羊羹。刻んだ栗の入った、まことに上品な羊羹である。めずらしいことに、京都通信員が送ってくれたのである。残念ながら、かま餅は日持ちしないから、送るのを断念して、本人がむしゃむしゃ食ってしまったらしい。
さてこのお店から少し南下すると出町商店街がある。
おお、「出町座」とは? 新しく誕生した映画館だという。正確には「木屋町四条上ルにあった立誠シネマが移転・改名したもの」だそうだが、今どき商店街に映画館を作るとは、さすが京都の底力だと思う。同志社も近くにあるし、一定の観客は確保できるのだろう。
古いお店がそのまま残る一方で、思い切り新しい映画館ができるところに、京都のおもしろさがある。ぜひまた散歩に行きたいものだが、ブラキストン線のはるか彼方だから、遠いよなあ。
【11月24日 追記】
三友亭さんのために鎌餅(これが正式名)の写真を……
純白の柔らかい餅が餡をくるんでいる。いかにもうまそうだが、23年前に一度食べたきりだから、とっくに味は忘れてしまった。
大黒屋さんは場所がちょっとわかりにくい。ぼくの記憶によれば、(たしか織田信長ゆかりの)阿弥陀寺を目標にするといい。門前の小路を西に入れば、お店はすぐである。
Comments
丁稚羊羹といえば、大和あたりでは四角く切った水ようかんのことですが・・・
・・・調べてみるとこの竹の皮に包んであるのがそもそものもののようですね。
かま餅は・・・寡聞にして初耳ですなあ、いかなるものやら・・・
Posted by: 三友亭主人 | November 24, 2019 08:01
>三友亭さん
おや、古いことならたいていご存じの三友亭先生が鎌餅をご存じないとは……(笑)
大黒屋さんのこのお餅は、茶の湯のお菓子として有名らしく、むさくるしい京都通信員がパクパク食べるなどもってのほか、実にけしからん話であります。
Posted by: 薄氷堂 | November 24, 2019 22:48