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June 15, 2019

Daily Oregraph: Money Talks (3)

020918randen

 実はこの小説、ストのドキュメンタリではないので仕方がないけれど、結末がどうなったかまでは書いていない。それを承知でお読みいただきたいと思う。

 さてストライキが始まると、会社側も黙ってはいない。電車を運行させようとするのだが、これは一種のいくさなのだから、それは当然だろう。しかし人員がいなくては電車は走らないので、会社側はまずこう通告する。

 職場放棄した諸君のうちには心ならずもストに参加した者もいるだろうから、いついつまでに申し出て当方の条件を呑めば復職を認め、身分も保証する。しかしこれに応じない者は解雇し、その欠員を新たに採用して補充するから承知のこと。

、その一方では新聞広告を出して、運転手経験のある人材を募集するのだが、おいそれと必要数の経験者がみつかるわけはない。実際には素人をごく短期間で訓練し、にわか運転手に仕立て上げて電車を走らせるという無茶な芸当をする。

 前回も書いたように、貧乏人にも等級があって、広告に応募するのは職がなくて食いつめた連中、つまりほとんどが下級貧乏人である。どうかすると内心ではストライキに同情していたりして、好んでスト破りしようとは考えてもいないのだが、文無しだからそんなことをいう余裕などないというわけだ。

 ここから先はぼくの感想をまじえていることをお断りしたうえで……

 会社側には資金がある。当然宣伝力もある。秩序の名の下に、警察も味方してくれる。やがてはミリシア(militia 民間人による武装組織)も動員される。つまり最終的にはお国が面倒をみてくれるということだ(ここは大事なポイントだろう)。

 一方のストライキ側は、消耗戦になれば資金が枯渇する。もしマスコミがデマや大本営発表を大量に垂れ流せば、資金不足の彼らは宣伝力においても圧倒的に不利である。市民の支持や協力が得られなければ、たちまち孤立する。負ければ首になって一家が路頭に迷う。警察やミリシアが相手では戦力的にとても勝ち目はない。なにしろ秩序の本家である国を敵に回すのだから絶体絶命である。それを承知の上でストに入ったのはよくよくのことだと考えなければならない。

 とまあ、緊迫した情勢になったわけだが、ストの結末がわからないのはいかにもじれったい。それなら歴史の勉強をすればいい……ことは承知しているけれど、う~ん、今度はアメリカ近現代史かいな(笑)。

 ろくに知りもせずにえらそうな顔をしてこれ以上書くわけにはいかないから、次回(最終回)は、スト破り要員のにわか運転手が電車を走らせる場面をざっと見ることにしたい。

【付記】今日は写真を撮っていないので、苦しまぎれに2002年の9月に撮った嵐電の写真を加工して掲載した。鳴滝のあたりだと思う。なおあたりまえのことながら、記事中のストライキと京福さんとは何の関係もないから念のため。

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Comments

ふと・・・

我が心石にあらず・・・を思い出してしまいました・・・

Posted by: 三友亭主人 | June 16, 2019 21:59

>三友亭さん

 あれれ、宿題を出すおつもりですか。悪い癖ですよ(笑)。

Posted by: 薄氷堂 | June 16, 2019 23:02

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