Daily Oregraph: 雨の日のパソコン
本日の最高気温16.0度。小雨。おねえさん、ピンクの傘をさしてくれれば、もっとすてきだったのに……
さて新しい中古の(?) Windows 10 マシンの環境整備がやっと一段落したので、ご参考までにメモを残しておく。
OSを変更して最も不安なのは、愛用のアプリが使えるかどうかだ。アベノミクスのおかげで貧乏な身としては、アプリまで新調するのはつらいからである。
一番の心配は OED CD-ROM版であった。手元にある Version 4.0 がたしか最新で、バージョンアップはしていないはず。ぼくが新品を購入したときは3万円台であったが、ただいま amazon でチェックしたら、中古で 76,552円より、新品だと驚くなかれ 584,167円より(!)。
つまりパソコン自体はしょうもない機械にすぎないが、この世界最高の辞書をインストールしたとたんにお宝になるわけだ。これが使えないと商売あがったりだから(笑)、ドキドキしながら試してみると……やった! 無事成功。ありがたい。
次に心配していたのが WORD とEXCEL である。最近では優秀なフリーソフトもあることは承知しているけれど、仕事上はどうしても必要だからだ。
ぼくの手元にあるのは Office XP (2002) だから、相当に古い。Windows 8.1 まで使えることはわかっていたが、Windows 10 ではさすがに無理かも知れない。
結果オーライ。どうやら不具合なく動作するようだ。ただし SP3 を適用しなければ挙動不審になるので、Office 本体をインストール後ただちに SP3 にバージョンアップすること(必要なファイルはマイクロソフトが提供しており、ダウンロードできる)。
もうひとつやっておくべきなのは、拡張子が変更になった最新の WORD 文書や EXCEL シートを読み込むためのコンバータをインストールすること(こちらもマイクロソフト提供ファイルをダウンロードできる)。
なお Office XP の場合、SP3 適用+コンバータ導入は Windows 7 や 8 でも必要だから念のため。たぶん Windows 10 で使用可能なのは Office XP までで、それ以前のバージョンは無理じゃないかと思う。
ダメなら新しいバージョンを買えばいいだけの話かもしれないが、ことはそう単純ではない。もちろん資金の問題もあるけれど、個人的には、WORD と EXCEL は古いバージョンのほうがはるかに使いやすいのである。
事務所のパソコンで新しい MS Office を使うと、これまで一動作でできたことが、段階を踏まなければ先へ進まないことが多い。短気なぼくはたびたび癇癪を起こし、結局文書は自分のパソコンで古いバージョンを使って作ることにしている。
その次には、ぼくの愛用している jfd2 というフリーソフトの渋いファイラー(かつて一世を風靡したFD風の快適なアプリだけど、FD を使い慣れていない方にはおすすめできない)だが、これは java を必要とするので、最新版の java を Firefox などからインストールする(Microsoft Edge からはできないようだ)。ぼくの場合、ブラウザを開いた状態でなければ java をインストールできず、少々手こずったが、結果は良好。
Firefox と Thunderbird は、以前にも触れたように、Users\使用者名\Appdata\Roaming内の Mozilla\Firefox\Profiles と Thunderbird\Profiles 中に、それぞれ ********default として設定ファイル・フォルダが存在する。
これまで使ってきた設定ファイル・フォルダの中身(フォルダ丸ごとではなく、フォルダの中身だけ)すべてを、新しくインストールしてできた default フォルダ内をいったん空にしてからそっくりコピーすれば、一切の設定をすることなく、これまでとまったく同じ環境で使用可能だから、フォルダ(=ディレクトリ)について一通りの知識がある方はぜひお試しあれ。
特に Firefox の default フォルダは、ブラウザに不具合が生じた場合に備えてバックアップを取っておくといい。ぼくも何度かバックアップのおかげで助かったことがある。
さてインストールはできても唯一動作しなかったのが Photoshop Elements 5.0 である。これまた古いバージョンだからしょうがないけれど、使い慣れているだけに残念であった。やむなくしばらくお蔵入りにしていた、なつかしい Paintshop pro 9 をインストールしたら、こちらはまともに使えそうだ(というのは、まだ本格的に試していないから)。
ついでに書いておくと、Windows10 のタブレット画面に抵抗のある方も、ふつうのデスクトップ画面に設定しさえすれば、ほとんど Windows 7 風に使えるから心配はいらないと思う。
年とともにだんだんパソコンいじりがしんどくなってきた。あと何年かしたらまったくやる気がなくなりそうだから、まだ気力のあるうちに Windows 10 に挑戦してみた次第である。おもしろくもない記事で、まことに申し訳ない。
Comments
>一番の心配は OED CD-ROM版であった。
それはさぞかしご心配だったでしょうねえ。
OED CD-ROM版といえば、この秋、大修館の大漢和辞典もCD-ROM版が発売されます。手に入れたいのは山々ながら、私の小遣いでは手の届かない高額のもの、この際は大蔵省に必要経費ということで予算請求しようかと思うものの、紙のものが狭い我が家にで~んと場所をとっている現状があり、そこを突かれたとき何と言い逃れするべきか・・・考慮中です。
日本国語大辞典の方は、昨年ウェブ上で使用できるアプリが
結構安価で発売されましたが、iPhoneとiPadでしか使えないもので・・・これが、アンドロイドでも使えるようにならないか、鶴首している次第です。
Posted by: 三友亭主人 | September 23, 2018 07:48
>三友亭さん
いやあ、助かりましたよ。パソコン代をドブに捨てるかどうかの瀬戸際でしたから……ヤケ酒を飲まずにすみました(笑)。
それにしても中古で倍の値がついているということは、よほど品薄みたいですね。
これは百科事典みたいなボリュームの辞書だし、紙版のほうは高価だから、断然 CD-ROM のほうが断然お徳で便利です。
大学の先生が縮刷版をルーペを使って読んでいたのを思い出します。当時は「おれには OED など一生無縁だな」とあきらめかけていましたから、まさに隔世の感がありますね。
> 大修館の大漢和辞典もCD-ROM版が発売されます。
定価13万円、発売特価10万円だそうですね。5~6万円くらいだと入手しやすいのですが、十万の大台となると、ちょっとつらいですよね。
でもパソコンで辞書を使うと、あまりの快適さに、重い紙の辞書を引くのがおっくうになることは確実です。
> 大蔵省に必要経費ということで予算請求しようか
アベトモになることをおすすめします(笑)。お昼にカツカレーをご馳走になるついでに、あの方に頼んでみるといいですよ。どうせ税金を流用するんだから、「わずか」十万円くらいポンと出してくれるでしょう。
Posted by: 薄氷堂 | September 23, 2018 09:47