Daily Oregraph: 旧弥生中 11月21日
まだ「立入禁止」の単管バリケードがいくつか残っているので外側から撮影したけれど、土地の埋め戻しも終っているし、警備員さんの姿もない。解体工事は完了したといってよさそうだ。
この荒涼たる景色は今の季節にふさわしいかもしれない。
校舎跡地のすぐ向いにある廃屋。入居者募集の貼り紙は残っているけれど、長く人が住んでいないから、見るたびに荒廃していくのがわかる。
ふと思ったのは、この建物もかつてはマンションを名乗っていたのだろうかということ。マンションとは大邸宅だからアパートに名づけるのはおかしい、という説もあるが、一概にそうともいえない。この英語のもともとの意味は「人の住む場所」だからである。マンション、いいじゃないか(笑)。
旧弥生中の坂を下って散歩していると、「コーポなんとか」というのがあった。コーポとはまたどこから引っぱってきたものかというと、たぶん cooperative apartment (【米】協同アパート)に由来するのだろう。
しかしこれはアパートを所有する法人の株式を使用者が取得・保有し、持分に応じて部屋を占有する仕組みと辞書にあるから、まさに協同組合方式である。ふつうのアパートに使うのはちょっと変だ。それに略称は cooperative、略語は co-op なので、コーポは無理、コープが妥当である(あれれ、生協になってしまった)。
そういえばハイツなんてのもあるなあ…などと、どうでもいいことを考えながら、なおも歩いたのだが、だんだん寒さがこたえてきた。寒さのレベルが一週間前とは比較にならないのである。日が沈みかけるとさらに冷えこんでくる。
これはいかん。校舎の跡地やら廃屋と化したアパートなど寒々しいものを見たせいもあって、いっそう体が冷えるのかもしれない。
アパートでもマンションでもコーポでもハイツでもない、ガタのきたあばら家にさっさと逃げ帰ったことは申し上げるまでもない。
Comments
>校舎跡地のすぐ向いにある廃屋
いやあ~実に寒々しい一枚ですなあ。
まあ、廃屋とはいかぬまでも人の住まぬ家は大和でも増えつつあり、そんなとこで火事が起きたりなんかしてちょいと問題になっています。
なかには我が家より立派な廃屋もあるんですが・・・
Posted by: 三友亭主人 | November 23, 2017 07:51
>三友亭さん
ほんとうに空家があちこちに目立つようになりましたね。これからいっそう増えることはまちがいありません。
防災対策上は廃屋を取り壊せばいいんですけど、持主にその資金がなければ、たとえお上が命令したってない袖は振れないでしょうし、困ったものです。
思い切った政策が必要なんでしょうが、今の無能政権じゃどうしようもありませんね。
そろそろ天神さんの出番でしょう(笑)。
Posted by: 薄氷堂 | November 23, 2017 22:25