Daily Oregraph: 雨の日のつれづれに
予報どおり雨。本日の最高気温は 18.3度。肌寒いくらいである。
傘をさしてまで散歩するつもりはないから、9日に撮った写真を使うことにしたい。このご時世に当社のような超零細企業が内部留保(?)を持つというのは驚くべきことである。
完熟した裏庭のグースベリ。甘くてうまかった。しかし……予想どおり、99% は無断でもぎ取られ、残ったのはほんの数えるほどとは情けない。
こう毎年被害に会うのはシャクにさわるから、いっそ引っこ抜いて場所を変えようかとも思うが、そんなことをしたら徒然草になんと書かれるか、おおいに心配になる(笑)。
されば盗人をいましめ、ひがごとをのみ罪せんよりは、世の人のうゑず、寒からぬやうに、世をばおこなはまほしきなり。(第百四十二段)
まことにごもっともだけれど、第一にぼくは政治家じゃない。それに日本国では首相からして平気で「ひがごと」を働くというていたらくだから、いったいだれに訴えればいいのだろうか。
第二にグースベリの実をもいだお人が貧乏に苦しんでいるとはとても思えないから、「ふびんのわざ」というわけにはいかない。もっとも実をもがれたからといって、ぼくが困窮するわけでもないことはたしかだけれど……(笑)
この日の散歩の途中、ペンキを塗り替えたばかりのコンクリート塀をみかけた。なんと植物の部分をそっくり残しているではないか。
これだよ、これが心の余裕というものだ。たいていの人なら、ペンキを塗る前にむしり取ってしまうにちがいない。兼好さんならきっとご主人をほめるはずである。
やっぱりグースベリの木は今のままにしておこう。だから悪く書かないでね。
Comments
グースベリって西洋スグリのことなんですね。
拝見すると実に美味しそうですが、99%も無断でもぎ取っていくというのはけしからん話ですね。
我が家の柿の木は主人の知らぬ内に大半を動物に持って行かれてしまいます。木にあるものは鳥に、落ちたものはタヌキが持っていきます。
彼らは追い詰められて悪事?を働く訳で、いつも大目に見てやってますが(笑)
余談ですが飲み屋なんかで女性に「カシスって黒スグリって言うんだぜ」と蘊蓄を傾けた後で、「じゃあ黒フグリって何か知ってるかい?」という話を得意とする友人がおります(笑)
Belowな話で申し訳ありません。m(_ _)m
Posted by: Nori | September 12, 2017 20:29
>Noriさん
未熟な実は酸っぱくて青臭く、とても食べられたものではありませんが、完熟したものはまったく別物です。うまいです。
たった五、六粒しか残っていませんでしたよ。丁度板塀の角にありますので、外側から身を乗り出して手を伸ばし、トゲのある枝からもぎ取るのは大変なのですが、実に鮮やかな手並みです。ある意味、あっぱれですね。
ぼくも親分のはしくれですから(笑)、実は犯人の目星はついているのですが、まさかこれしきのことで騒ぎ立てるつもりはありません。ただ、ひと言声をかけてほしいなあ、と思うのです。そうすれば、100%進呈してもいいのです。
> 木にあるものは鳥に、落ちたものはタヌキが持っていきます。
それは結構なお話です。ほのぼの系の日本昔話ですね。
最後のお話ですが、なんのことやら。タヌキに聞いたほうがいいのかな?
Posted by: 薄氷堂 | September 12, 2017 21:32