Daily Oregraph: 裏庭画報 ジャガイモのツボミ
ジャガイモがツボミを持った。間もなく開花するだろう。散歩の途中でみかけた家庭菜園では、すでに花が咲いていた。
自然にそうなったのか、それとも動物が通ったせいなのかは不明だが、一部茎が折れ曲がっていたので、あわてて土寄せをした。狭い地面だから、土の量が十分ではなく、ぎりぎりセーフというところか。零細農民はつらい。
さてネタもないことだし、たまにはお勉強でも(?)。いえいえ、それほど難解なものではなく、『虚栄の市(Vanity Fair)』を読んだときにノートに書き抜いた文章である。ぼくは思わず吹き出してしまった。
Here was a man, who could not spell, and did not care to read-who had the habits and the cunning of a boor: whose aim in life was pettifogging.
そういえば、この小説には多彩な人物が登場し、「ああ、いるなあ、こんなやつ」と思いながら読んだ記憶がある。
引用した文章を読めば、今の日本国ではだれがもっともよく似ているか……すぐにおわかりになると思う。読み書きも満足にできないくせに、悪知恵だけは働いて、もっぱら屁理屈をこね回す、とくればねえ。でも結局浅知恵だから、すっかり見透かされてしまったとはお気の毒。
【追記】
上の引用文は長い文章で、実は続きがあり、
and yet he had rank, and honours, and power, somehow: and was a dignitary of the land, and a pillar of the state.
とは、いやはや、どこの国にも困ったお方はいるものらしい。
なお、ずいぶん口が悪いんじゃないか、という非難は当たらない。もとの文章がそうなんだから(笑)。
Comments
>今の日本国ではだれがもっともよく似ているか・・・
いやはや・・・本当に困った御仁で・・・
>どこの国にも困ったお方はいるものらしい。
まさに迷惑千万・・・・
Posted by: | July 14, 2017 17:02
>三友亭さん
実に辛辣な文章ですよね。武士の情けで触れませんでしたが(笑)、boor は要するに田吾作です。
政治家の場合、世襲は絶対にダメです。たまに例外はあるにしても、全体としては明らかに有害だし、機会の平等にも反するから、法律で禁止すべきですね。
Posted by: 薄氷堂 | July 14, 2017 18:37
いやはや、あの政治家そのままですね。自分のせいで自党の都議会議員を34人も一度に失業に追い込んでしまったのですから。これは凄い事態ですよ。落選した人たちに謝ったのでしょうか。
Posted by: トニー | July 16, 2017 13:00
>トニーさん
政治家になってはいけない人物が、世襲ゆえにトップにまで上りつめるとは恐ろしい話ですよね。
実はもうひとつ例文を上げようと思ったのですが、「四年間に48人も下男を首にした」という女性も登場します(最近どこかで聞いたような……(笑))。
政界とはろくでもない人間の集まりのようです。
Posted by: 薄氷堂 | July 16, 2017 17:13