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June 30, 2017

Daily Oregraph: 小樽散歩 (3) 無情の雨

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 手宮線跡地から運河に出る。このあたりでは、人力車に乗って車夫のおにいさんの説明を聞いている観光客をたまにみかけるが、そう人出は多くない。

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 上の写真に見える橋(北浜橋)のたもとにある像。「カモメ呼ぶ少女」(斎藤吉郎作)という題名を見るまでは、彼女がなにをしているのかわからなかったけれど、スラリとした、かたちのいい像である。

 なおこの橋の向こうは北海製罐の敷地であり、立入禁止なのがちょっと残念。橋があれば渡りたくなるのは人情だろう。

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 その北海製罐の建物がいい。工場というよりもモダンアート風で、調和を保つために不要な煙突まで立てたのではないかと思われるほどだ(昔の客船にはそういうのがあった)。できれば斜め上あたりから撮影したいところである。

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 敬意を表して(笑)もう一枚。

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 北浜橋の次の橋(竜宮橋?)を渡って、ちょっとだけ港に挨拶することにした。あたりまえなら港をゆっくり歩くところだが、夕方に予定していた散歩のために体力を温存しようとしたのである。

 手宮線跡地でもみかけたけれど、ここでも倉庫の壁一面が緑に覆われていた。釧路ではついぞみかけぬ景色である。

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 小樽港でもひときわ異彩を放つこの埠頭(たぶん港町埠頭)も見逃せない。ここに来るたびに、つい見とれてしまうのである。

 はじめて目にしたときは、世の中にこんな倉庫があるとは信じられず、すっかりたまげてしまった。重要文化財クラスの値打ちがあるのではないか。まさにワンダフル。


 運河もいいけれど、小樽を訪れたら、北海製罐と大同倉庫はぜひごらんになるようおすすめしたい。

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 ふたたび運河へ。このあたりが現在の南端であろうか。北側とちがって観光客が多い。

 このあとホテルにチェックインして休憩し、夕方に備えたのだが……

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 雨がポツポツ降り出したので、露店見物を断念した。ホテルの玄関には備え付けのビニール傘もあったけれど、ぼくは行列に並ぶのと傘をさすのが大嫌いなのである。

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 6月22日朝。深夜激しく降った雨も幸い小降りになったから、傘をささずに駅へ急いだ。ほとんど濡れずにすんだのは、やはり日頃の精進がいいからだろう(精進がよければそもそも雨は降るまい、というイヤミは受けつけない)。

 次回は手宮線跡地全線制覇が目標だ。それにまだ見ぬ駅の西側地区も歩いてみたい。

 さらば、小樽。

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June 29, 2017

Daily Oregraph: 猫と話す

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 散歩の途中でみかけた猫。一癖ありそうな面がまえである。

 -おい、なんて名前だい?

 -吾輩は猫である。名前はまだない。

 -猫のくせに、あじなことをいうね。

 -猫のくせにとは失敬な。バカにしちゃいけない。

 -だって猫にはものの値打ちがわからぬから、猫に小判というじゃないか。

 -ふん、政治家に道徳、首相に憲法というのはどうだ。

 -おっと、一本取られたね。しかし君たちは手癖が悪くて油断がならないから、猫に鰹節ともいうぜ。

 -政治家に利権。

 -う~ん、返すのが早いね、どうも。ずいぶん政治家にうらみがあるようだけど、猫には関係あるまいに。

 -関係おおありさ。日本中獣医だらけにして猫を根こそぎ去勢しようとたくらんでいるからだよ。外面はいいのに車の中で秘書に罵声を浴びせるヒステリー女もいたし、ひょっとしたら皮をはいで猫かぶりに使うつもりじゃないか。

 -ハハハ、そりゃ考えすぎだ。あの連中は小判には目がないけど、猫なんて眼中にないさ。

 -ちぇっ、猫にも劣るくせに生意気な。おや、サイレンが鳴ってるね。もう五時はとっくに過ぎたのに、ありゃ、なんだい?

 -国民保護サイレンだってさ。あのサイレンを鳴らせば、ミサイルから保護されるらしい。音波でミサイルをそらすのかしら。

 -おいおい、悪い冗談はよしてくれたまえ。君たちは脳味噌が腐ってるんじゃないか、まったく。阿呆の相手はしていられないな。さあ、帰った、帰った。ぼくは寝るとするよ。

 というわけで、猫に軽蔑されて、すごすごと帰宅した次第である。すごいですね、ニッポン。

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June 28, 2017

Daily Oregraph: 小樽散歩 (2) 手宮線跡地を歩く

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 2017年4月22日北海道新聞の記事(遠慮して拡大画像は載せなかった)。手宮線跡地の存在は知っていたけれど、それが完成したという。

 このたび小樽に立ち寄ったのはこの記事を読んだからである。本来であれば全線(約1.6キロ)を歩くべきだが、今回は北半分だけにして(コースは6月25日の記事参照)、南半分は次回の楽しみに残しておいた。もう一度訪れる理由を残しておこうというわけである。

 では、出発。

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 線路脇は歩きやすく舗装されている。

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 途中直交するいくつかの通りに分断されながら散歩道はつづく。道幅はゆったりとしているし、自転車の乗り入れも禁止されているから、気楽に歩くことができる。

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 途中こういう眺めを楽しみながら、

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道はつづく。

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 さらに道はつづく。

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 手抜きをしているようだが(笑)、道はまだつづく。

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 終点到着。ここで今まで通ってきた道をふり返る。

 いい散歩道だと思う。全線往復しても3.2キロだし、起伏がないから、じいさんばあさんにも無理なく歩けるコースである。

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 終点から通りを隔てて向い側に、小樽市総合博物館(手宮口)がある。博物館の本館はずっと奥にあるらしく、

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やはり手宮線関連の施設が野外展示されている。

 おもしろそうだから、どうしようか少し迷ったが、時間も14時を少し過ぎており、さすがに腹が空いていたので、結局博物館には入らなかった。次の機会には、跡地を全線歩いてから博物館を見学することにしたい。

 すぐ近くのスーパーで握り飯とお茶を買って、手宮線跡地終点のベンチでむしゃむしゃ食べるという豪華な昼食(?)……相変らず安上がりな男だけれど、これが実にうまかった。

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 昼食後はすぐ近くの旧NYK小樽支店の格調高い建物に外側から挨拶して、運河へ向った。

(つづく)

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June 27, 2017

Daily Oregraph: 裏庭画報 ギョウジャニンニク開花

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 ギョウジャニンニクが開花した。まだ満開ではないけれど、どんな花なのかはおわかりいただけると思う。

 もう少し近寄ってみると……

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ニリンソウのような可憐さはみじんもないし、特別美しいともいえないが、全体として見れば打上げ花火のような感じがしなくもない。これはこれで、毎年花を見るのが楽しみなのである。

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 シャクは全盛期を迎えた。このボリュームだから、春採湖畔で撮影したといっても通用するだろう。このところ最高気温はずっと十数度であるが、釧路では夏らしい花のひとつだと思う。

 低温でも夏は夏、畑の雑草がすごいことになってきた。取っても取っても取りきれるものではない。おまけにこれからは虫どもも活発に活動する。畑仕事がいやになる時期がめぐってきたのである。どないしましょ?

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June 25, 2017

Daily Oregraph: 小樽散歩 (1) 市場縦断

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 6月21日。小樽は四年ぶりである。

 ここは何度か訪れているけれど、いつも一泊か日帰りなので、市内のほんの一部しか見物していない。いかに地方都市とはいえど、一回りするには最低二泊三日、いや三泊四日は必要だろう。

 今回も一泊だから、目的を手宮線跡地の散歩に決めてきたのだが、地図をながめると三角市場なる奇妙な名前の市場が駅のすぐそばにあるので、ちょっと寄ってみようと思った。

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 まずはこの日のコースを示しておこう。歩いた場所がすべてカバーされているわけではないけれど、大体は間に合うと思う。

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 土地と屋根が三角のかたちをしているから名づけられたというのだが……?

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 こじんまりした市場で、通路も狭いけれど、たしかに独特の雰囲気はある。なにを買い求めるわけでもなく、肩身の狭い思いをして通過した。

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 海鮮料理のお店などもあるので、興味をお持ちの方はぜひ(と、冷やかしたお詫びに宣伝しておく)。

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 三角市場の斜め向いに小樽中央卸市場を発見。当然入ってみる。

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 なぜこれ一枚しか撮らなかったのかは思い出せないが、市場であることはわかる(笑)。

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 中央卸市場を通過すると、おやおや、今度は中央市場か。

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 市場である(笑)。

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 これにはビックリした。行商のおばさんを再現したものらしいが、マネキンは使っておらず、なにかの枠組みに着物を着せたように見える。

 顔のあたりはつげ義春のマンガを連想させるし、両手の軍手にはなんとも形容しがたい超現実的効果がある。一見の価値あり。

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 第3棟を抜けると、当然のごとく第2棟が現れる。

 通りに露店が出ているのであたりを見回すと、

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竜宮神社の例大祭なのであった。竜宮神社は上の地図にもちらりと見えるが、残念ながら、このたびはご挨拶できなかった(夕方からの雨のせいである)。

 露店を見物しようかとも思ったが、散歩の計画が狂いそうなので、夕方ふたたび訪れることにして、中央市場第2棟へ向う。

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 市場はつづく。

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 第2棟の展示物は昭和30年代の室内を再現したものであった。第3棟の行商のおばさんもそうだが、市場内にこういう展示があるのはめずらしいと思う。

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 第2棟を出たぼくはポカをやってしまった。通りの向い側にあったこの不思議な建物に気を取られて、つい第1棟に入るのを忘れてしまったのである。

 ひょっとしたらおもしろい展示物があったかも知れないのに、実に惜しいことをした。竜宮神社も見物し損なったし、いずれ再訪せねばなるまい。

 それにしてもこの木造建築、一部に鱗のような模様はあるし、三階の窓の上には日活のマーク(?)もあり、いったいどんないわれがあるのだろうか(インターネットでざっと調べたかぎりではわからなかった)。

 木造建築に剥製というものがあれば、これがそうだろう……などと感心している場合ではない。手宮線跡地へ向うことにしよう。

(つづく)

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June 24, 2017

Daily Oregraph: 地獄にも極楽はあり登別

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 6月20日。登別温泉を訪れるのはこれが二度目である。ここは多くの泉質を楽しめる有数の温泉地で、今の時期は道東よりもずっと山の緑が濃い。

 たいして見物したわけではないが、これもなにかの縁だろうから、写真をほんのいくつか。

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 ぶらぶら歩いていたら神社があった。前回は気づかなかったので、神社マニアとしてはぜひ挨拶せねばなるまい。

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 社殿は比較的新しく見えるから、たぶん改築したのであろう。

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 瀧川湯本翁命(たきがわのゆもとおきなのみこと)とは、この地の基礎を築いた滝本金藏翁のことらしい。ご祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)だが、立派な人物として尊敬された滝本翁も、とうとう神様として一緒に祀られるようになったのだろう。あなかしこ。

 ぼくみたいに毎晩酒をくらっている酔っ払いはもちろん、どこぞの徳のない首相なども永遠に神様として祀られることはあるまい。

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 境内の一隅にはたいへんコンパクトな三吉神社の祠がある。ちょっとゲゲゲの鬼太郎の妖怪ポスト風味があっておもしろい。

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 この温泉のシンボルは鬼である。地獄谷からの連想なのだろう。あちこちに鬼が立っている。

 こちらの公園にも鬼が数体あって、写真の鬼は学業成就を担当しているからパチリ。この子鬼にでかい鉄棒が持てるものかどうかは疑問だけれど……頼んまっせ、学業成就。

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 登別温泉にあるのは地獄だけではない。温泉街の人々はちゃんと極楽通りを用意して、救いなき末世に一筋の光明を点じていた。このバランス感覚がすばらしい。

 前回訪れたときは友人たちに地獄谷や温泉の湧く川原へ案内してもらったのだが、今回はパス。温泉につかって宴会で酔っ払うだけというていたらくであったが、のんびりできたから、まずは極楽、極楽。

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June 22, 2017

Daily Oregraph: 精進といふこと

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 6月21日夜、小樽市内。夕方から雨がポツポツ落ちはじめ、このあと激しく降り出した。

 20日に登別温泉で高校のクラス会があった帰りがけに、わざわざ小樽まで足を伸ばしたというのに、夜の散歩ができなかったのは残念。しかし日中は天気が良く、旧手宮線跡地をゆっくり歩くことができたので、追って写真をお見せしたいと思う。

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 6月22日09時04分小樽発札幌行き普通列車に乗る。

 ついでながら、右から二人目のおねえさんは熱心に英書を読んでいた。えらい! ぼくは一目惚れしてしまった。

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 札幌駅には09時55分頃到着したのだが……なんと10時00分に銭函~朝里間で大雨による倒木が発見され、その処理のため札幌~小樽間の列車が一時間ほど不通になった。

 まさに間一髪。諸君、精進がいいとはこういうことをいうのである。

 昨日千歳~羽田の飛行機で帰ったT君などは、東京の大雨・強風のため、帰宅が大幅に遅れたらしい。まあ、ふだんがふだんだから、しかたがないさ(笑)。

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June 18, 2017

Daily Oregraph: A Foggy Day

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 曇り空ではない。晴れているのだが、霧のため太陽は力なく空に貼りついており、ちょっと作りものめいて見える。

 

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 おっと、人がいる。ここではめったに人に出会わないから、ギョッとした。

 通りすがりにちらっと見たら、フキを採りに来たおじさんが、レールに腰かけて一服しているらしかった。

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 ぼくは山菜採りをしないからうろ覚えだけれど、たしか赤っぽい茎は食べられないが、緑の茎は食用になるはずである。

 なけなしの金を預金しても利息はほぼゼロ。それなのに消費税は8パーセントである。このことをよくお考えいただきたい。郵便局の通常預金金利は現在0.001%だから、8%といえばなんとその八千倍(!)だ。消費税というのはべらぼうな重税なのである。

 だから、おじさんがこんなところまで消費税のかからぬフキを採りに来るのももっともなのである。せいぜいキタキツネがウロウロしているくらいで熊はいないから、山に入るよりはずっと安全であろう。

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 おじさんのフキを目にして、連想があらぬ方向に働き、例のモリカケ問題を思い出してプンプン腹を立てながら(笑)歩いているうちに、少しずつ霧が薄れてきた。太陽が輝きを取り戻してきたのである。

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 ほら、青空が見えてきた。

 気を取り直して A Foggy Day でもいかが。

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June 17, 2017

Daily Oregraph: 路傍の花

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 たまには道ばたに咲いている花を取り上げようという趣向。

 臨港鉄道の線路脇に咲く、小さな黄色い花。以前から気にはなっていたのだが、はたして正体は?

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 手元の図鑑を調べてみると、ツルキジムシロ(バラ科)のようだが自信はない。似たような花が多いと、図鑑を見ても迷うことが多いのである(個体差もあるし、写真の出来にもムラがあるから、植物によっては、写真図鑑がいつも頼りになるとはかぎらない)。

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 これはあちこちで見かける、一種の雑草みたいなものだが、ワスレナグサ(ムラサキ科)かエゾムラサキかノハラムラサキかは、ぱっと見ではわからない。同定するには現物を採集して確認する必要がありそうだ。

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 これもやたら多くみかける花である。たぶんミミナグサ(ナデシコ科)の仲間だろうと思うが、これまたなんとかミミナグサというのがいくつかあるから、採集してチェックする必要がありそうだ。

 いつもいうことだが、外国語の単語の場合は、「私はこういうものです」という看板をぶら下げているけれど、植物や昆虫などは名を名乗らない。だから調べるのにずいぶん手間がかかるのである。

 うっかり手を出すと時間がかかってしょうがないから、どうしようか迷いつづけて、結局標本を採集せずにいるのである。まあいいや、来年にしよう(笑)。

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June 14, 2017

Daily Oregraph: 憲法チェックポイント

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 今日の船上セキュリティ・チェックポイント。

 ファンネルがそのまま引っ越ししたようなデスクだけれど、飛鳥Ⅱとはずいぶん感じがちがう(あたりまえか……)。

 このところ来る日も来る日も単語帳を相手に、地味な作業をつづけていたから、ひさしぶりの現場は港の空気も吸えるし、気分爽快である。

 しかし辞書を引くといろいろな発見があって、案外退屈はしないものだ。

 たとえばセキュリティ・チェックポイントがらみでいえば、テロリズム(terrorism)。本来の意味は(もともとはフランス革命時の)恐怖政治である。従わぬ者を脅迫して、恐怖で支配する……つまり、町中でむやみに爆弾を破裂させる不埒者や狂信者だけがテロリストなのではない。

 とすれば、「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由」を保障する憲法に違反して、強引に共謀罪なる天下の悪法を成立させようとする連中もまた……おお、恐い、恐い。

 え~、ウソ~! といったってしょうがない。辞書の定義がそうなんだから、ぼくをパクろうとするのは筋ちがいだろう(笑)。

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June 13, 2017

Daily Oregraph: 温根内パトロール

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 一時はずいぶん通った温根内だが、ここ数年は年に一二度しか訪れていない。去年の六月に来て以来だと思う。 

 多くの方のブログでも紹介されていたように,温根内ビジターセンターが新装開店(?)されたけれど、残念なことに火曜日は休館なので、内部は拝見できなかった。

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 ここに来る以上、最近めったに使わなくなった年代物のデジタル一眼レフ+マイクロニッコール55ミリを持ち出さないわけにはいかない。

 以下すべての写真はこのコンビで撮影したもの。本日目にした花々をごらんあれ。

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 いつものように、ビジターセンターの右側から、つまり逆コースでスタート。景色が初夏らしくなってきた。

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 おなじみコンロンソウ。この花(とくに茎)のかたちをご記憶いただきたい。あとでなるほどとお思いになるはずである。

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 シコタンキンポウゲ。コンロンソウ同様、あちこちでみかける花である。近いうちにわが裏庭でも見られるはずだ。

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 たくさんのトンボがスイスイ飛んでいたけれど、ぼくは近眼だから、なかなか止まっているのを見つけられない。

 なんとか撮れたのはこれだけ。離れていたのでトリミングしておいた。ヨツボシトンボだろうか?

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 ヒメカイウ。

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 ヤマドリゼンマイ。

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 ワタスゲ。少々風が強かったのでフラフラ揺れること揺れること。レンズがマニュアルだし、ぼくの腕前ではなかなかピントが合わない(笑)。

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 エゾイソツツジ。一時期にくらべると数が減り、花のボリュームも失われてきたように感じる。

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 サギスゲ。ワタスゲほどの勢力はなく、あちこちで細々と生活している。

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 さて本日のお目当てはハナタネツケバナである。このように群れていることが多いけれど、

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 今年はじめて、群れより遠く離れたエゾイソツツジ地帯よりもさらに西の木立の中で一輪だけ発見した(上の写真)。どうしてこれほど離れたところにまで進出したのかは謎である。

 コンロンソウの写真と比較すれば、茎のかたちがそっくりで、花びらも似ておりどちらもアブラナ科であることがわかる。

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 別嬪さんをアップで一枚。今年もお目にかかれて実にうれしい。

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 ミツガシワも咲きはじめていたが、見ごろはこれから。

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 飛鳥Ⅱの乗客のみなさま(タグで確認)。上天気の温根内散策を味わえたのはまことにラッキーで、これも日頃の精進のたまものであろう。

 六月の温根内はすばらしい。あなたもぜひ。

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June 12, 2017

Daily Oregraph: 夏のしるし

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 おばさまが白い日傘をさして歩いていた。

 持統天皇さんは天香久山に干した白妙の衣に夏の到来をお感じになったが、釧路のジジイはおばさまの日傘に初夏を見た。

 本日は釧路の住人が日傘をさすほどの上天気であった。しかし風が少々強く、ピンク色の小さい花びらがハラハラと舞い降りてくる。

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 街路樹を見上げると……これはカスミザクラであろうか。釧路は全体に地味な町だから、青空にピンクの花というのは目のごちそうである。

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 こちらは今夜のごちそう。コマツナをオリーブオイルで炒めようというのだ。このほかに水菜のおひたしまでつくのだから豪華版(笑)である。体質改善の効果もあるにちがいない。

 さてたまには謎かけでもしてみようか。

  総理のご意向とかけて、手作り野菜と解く。

  その心は……家計(加計)が助かる。

 おっと、ほんとは Kakei ではなく Kake らしいね。これは失敬。

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June 11, 2017

Daily Oregraph: 裏庭画報 シャク

 昨夜は釧路ではめずらしく激しい雷雨であった。地響きを感じるほどの雷だったから、どこかに落ちたんじゃないかと思ったが、ニュースに取り上げられていないところをみると無事だったらしい。

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 シャクの花が咲きはじめた。これを見ていると、まるでここは住宅地ではなく、深山幽谷(笑)にでも足を踏み入れたような気分になる。

 背丈は一米数十センチもあるし、葉もずいぶん広がっているから、例のグースベリの枝はすっぽり隠れてしまった。ただでさえ日当りがよくないのに困ったものだが、シャクをばっさり切ってしまうわけにもいかない。

 しかしどの植物も盛んな時期を過ぎれば枯れていくから、グースベリにふたたび日の当たるときも来るだろう。

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 昨日撮影した初収穫のコマツナ。

 猫の額ほどの畑ではあるが、これからしばらくの間、こいつとミズナを毎日食べつづけなくてはいけない。好きだのきらいだのといっている場合ではないのである(笑)。

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June 09, 2017

Daily Oregraph: 裏庭画報 ミズナ収穫

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 ミズナ(京水菜)が約22~23センチになったので初収穫。お店で売っているのは、この倍近く成長したものだが、むしろこれくらいのほうがうまいと思う。

 さっそく晩飯の鍋に入れて味わった。といっても、味らしきものはないけれど……(笑)

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 コマツナもそろそろ食べられそうだ。虫食いの穴はご愛敬。

 昨日は一日中雨だったけれど、野菜は一雨ごとにぐんと成長するように思う。確実に大きくなる野菜は、ゼロ金利時代にはまことにありがたい存在である。

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 ギョウジャニンニクは、うしろに見える大きなツボミが開くと、小さなツボミが放射状に広がる。すごく美しいというほどではないが、開花するのが楽しみである。

 こいつは山菜として人気が高いけれど、わが家では花を観賞するだけで食べない。個人的にはちょっとクセが強すぎると思うのである。

 さて以下はおまけ。

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 前回の記事で取り上げた「海岸保」だが、うかつにも石標の裏側を確認していなかった。「北海道」と彫ってあるから、軍部でも地理院でもなく、これは道庁の管轄らしい。

 海岸保=海岸堡=上陸拠点説はますます分が悪くなってきたけれど、ではいったいなんなのだろうか? 生きているうちにはわかるかしら(笑)。

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 キタキツネは近所でもときどきみかけるから、ちっとも珍しくはない。しかし二匹いっしょのところは初めてお目にかかった。

 親子か夫婦かは知らないが、どう見てもしょぼくれている。伏見稲荷の正一位おキツネ様のような貫禄がまるでないのである。ブラキストン線以北のキツネは身分が低いのであろうか。

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June 07, 2017

Daily Oregraph: 超ローカルニュースいくつか

【裏庭のユキヤナギ咲く】

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 この花を京都で見たのは3月27日。満開であった。

 わが裏庭でも咲いたとはいえ、まだ満開ではない。京都で三月の末ということは……歳時記を確認してみると、果たせるかな、ユキヤナギは春の季語であった。

 してみれば、釧路にもやっと春が到来したわけだから、ニュースとして掲載する値打ちはあるだろう。

【中央1号の倉庫消滅】

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 以前中央埠頭1号岸壁の倉庫が解体工事中であることをお伝えしたけれど、その後いったいどうなっただろうか?

 きれいさっぱり消えていた。

 どうでもいいことのようだけれど、ひとつの時代が終ったことを告げる事件だから、やはりニュースとして取り上げる価値はある。

【海岸堡ふたたび】

 これは文化欄ネタかな?

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 臨港鉄道の線路脇にある「海岸堡」については、やはり以前ご紹介したことがある。

 知人の浜の少し手前にあるのだが、前回の記事には位置を示さなかったので、本日撮影し直してきた。ごらんのとおり、たいへん小さな石標であるうえ、砂利にまぎれてまことにわかりにくい。

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 石票を見直すと「海岸保」と刻まれているが、たぶん「海岸堡」と同じだろうと思う。

 もちろん、とんでもないかんちがいをしている可能性もある。「海岸」とは、たとえば陸軍測量部か国土地理院あたりの石標だとしたらお笑いだが、どっちにせよ、広辞苑にも大辞林にも載っていないから正体不明である。そこで以下「海岸堡」として話を進める。

 驚いたことに、国語辞典には見当たらない「海岸堡」は、英和辞典にはちゃんと見出し(beachhead)がある。やはりぼくの推測どおり、OED によれば、橋頭堡(bridgehead)からの連想によって作られたことばらしく、「上陸拠点」の意味である。

 OED には、bridgehead の文例は1812年のものが、beachhead は1940年のものが収録されている。

 そこで疑問がいくつか湧いてくる。

 (くどいようだが、あくまでも「海岸堡」だとして)英語を輸入して海岸堡としたものか、日本は日本で独自に橋頭堡から海岸堡という造語をこしらえたのだろうか。それとも1940年といえば日独伊三国同盟締結の年だから、ドイツ語の beachhead に相当する単語を翻訳したのだろうか。(ぼくのカンでは英語からだろうと思うのだが……)

 次に「海岸堡=上陸拠点」だとしたら、なぜ日本語の石標なのだろうか。日本軍の防衛拠点ならともかく、上陸拠点とは解せない。

 さらに、敵軍にせよ日本軍にせよ、この場所は上陸に適しているだろうか。当時はまだ砂浜が浸食されていなかったとすれば可能性はなくもないけれど、近くには岩礁もあり、ぼくならここは選ばない。

 それに、首尾よく上陸したところで、目の前にはすぐ崖が迫っているため上から丸見えで、狙い撃ちにされる危険性大である。

 とまあ、だんだん「海岸堡」説に自信がなくなってきた(笑)。しかしここに書いておけば、「なんだ、そんなことも知らんのか、たわけめ」というお方が現れるかもしれない。おじいさん、ご存じではありませんか?

【英単語帳 11,000項目突破】

 超ローカル紙といえども新聞である以上広告欄もある。

 英単語帳の増補改訂も少しずつ進み、昨日11,000項目に達した。語義欄を見直しするとともに、細かい誤りについては気づき次第訂正しており、例文の増強にも努めている。かなりの頻度でアップロードしているので、常に最新版をダウンロードしていただければ幸いである。

 作成当初は英和辞書から語義を丸写しして羅列しただけだったが、だんだんマニアックな内容になってきた。今後さらに改善するつもりなので、学習辞書と併用すれば、きっとお役に立つことがあると思う。

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June 05, 2017

Daily Oregraph: 青空に誘われて

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 ひさしぶりの上天気。ちょうど用事もあったので、いつものコースとは反対方向へ向った。

 何十年も通ってきたこの裏道も、さまざまな花が咲いて、つい先日までとはまったく別の顔に見える。いい感じである。

 しかしこれほど天気がいいのに、風はまるでエアコンから吹き出したようにひんやりとしている。そのせいか、裏の畑のコマツナは、もう一ヶ月以上もたつというのに収穫にはまだ少し早いし、カブも成長がひどく遅い。

 冷涼な釧路の海岸地帯は農業の適地とはいいがたく、地球温暖化信者のみなさまには申し訳ないけれど(笑)、もうちょっと暖かくなってもいいと思う。

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 大阪の友人I君が送ってくれたアジサイの写真である。釧路ではアジサイは七月の末、わが裏庭では八月の初めだから、やはり二ヶ月近い時差がある。立秋の手前だから、夏の季語としてはぎりぎりパスというところだろう。

 植物の生長が遅いということは、考えようによっては、人間の成長=老化もゆっくりしているということだから(?)、I君には気の毒だけれど、ぼくのほうがしぶとく長生きするかもしれない。なんだか申し訳ない気分である(笑)。

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June 02, 2017

Daily Oregraph: 裏庭画報 エゾクサイチゴ

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 今日も小雨がぱらついている。釧路の六月はいつも天気がパッとしないが、今年もそうだろうか。

 散歩に出られないから、今日も裏庭へ行ってみると、「なにか忘れていやしませんか?」という声がする。

 -おっと、これは失礼。うっかりしていたよ。

 エゾクサイチゴ(エゾノクサイチゴ)の花である。雨に濡れて、少し傷んだモンシロチョウの羽のようにも見える。

 このイチゴは毎年花を咲かせるけれど、ここ四五年ほどは実がならない。昔は小さな赤い実をつけていたのに、いったいどうしたことだろう。

 すごくうまいというほどではないが、口に含むとちょっぴり得をしたようでうれしいものだ。子どもの頃に帰ったような気分にもなれる。

 画面下の花の右下に見える黒いものはアリ(あやしい虫ではないからご安心あれ)。アリが受粉の手伝いをしてくれるのかどうかは知らないが、頼むぜ、おい。一粒でいいから今年は実を食べさせてくれ。

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June 01, 2017

Daily Oregraph: 裏庭画報 六月の白い花

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 まずはコンロンソウ。いかにもアブラナ科然とした花である。

 印象はきわめて地味であって、なんとなく雑草扱いされ、さほど人気がない。これといった取柄がないから、その他大勢、映画でいえばエキストラといったところだろうか。

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 地味といえば、このチゴユリもまたけっして派手ではなく、ひっそりと咲いている。

 しかし楚々たる美人の趣があって、六の宮の姫君とはこんな感じの女性だったのではあるまいかと思わせる。

 このところ花を観察することが多いせいか、ぼくもどことなく植物的になってきたようだ。もっとも、コンロンソウみたいにその他大勢に属するのか、チゴユリのように可憐なのか、それは自分ではわからない。

 え、チゴユリだなんて、ずうずうしいことをいうなって?

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