Daily Oregraph: 超ローカルニュースいくつか
【裏庭のユキヤナギ咲く】
この花を京都で見たのは3月27日。満開であった。
わが裏庭でも咲いたとはいえ、まだ満開ではない。京都で三月の末ということは……歳時記を確認してみると、果たせるかな、ユキヤナギは春の季語であった。
してみれば、釧路にもやっと春が到来したわけだから、ニュースとして掲載する値打ちはあるだろう。
【中央1号の倉庫消滅】
以前中央埠頭1号岸壁の倉庫が解体工事中であることをお伝えしたけれど、その後いったいどうなっただろうか?
きれいさっぱり消えていた。
どうでもいいことのようだけれど、ひとつの時代が終ったことを告げる事件だから、やはりニュースとして取り上げる価値はある。
【海岸堡ふたたび】
これは文化欄ネタかな?
臨港鉄道の線路脇にある「海岸堡」については、やはり以前ご紹介したことがある。
知人の浜の少し手前にあるのだが、前回の記事には位置を示さなかったので、本日撮影し直してきた。ごらんのとおり、たいへん小さな石標であるうえ、砂利にまぎれてまことにわかりにくい。
石票を見直すと「海岸保」と刻まれているが、たぶん「海岸堡」と同じだろうと思う。
もちろん、とんでもないかんちがいをしている可能性もある。「海岸保」とは、たとえば陸軍測量部か国土地理院あたりの石標だとしたらお笑いだが、どっちにせよ、広辞苑にも大辞林にも載っていないから正体不明である。そこで以下「海岸堡」として話を進める。
驚いたことに、国語辞典には見当たらない「海岸堡」は、英和辞典にはちゃんと見出し(beachhead)がある。やはりぼくの推測どおり、OED によれば、橋頭堡(bridgehead)からの連想によって作られたことばらしく、「上陸拠点」の意味である。
OED には、bridgehead の文例は1812年のものが、beachhead は1940年のものが収録されている。
そこで疑問がいくつか湧いてくる。
(くどいようだが、あくまでも「海岸堡」だとして)英語を輸入して海岸堡としたものか、日本は日本で独自に橋頭堡から海岸堡という造語をこしらえたのだろうか。それとも1940年といえば日独伊三国同盟締結の年だから、ドイツ語の beachhead に相当する単語を翻訳したのだろうか。(ぼくのカンでは英語からだろうと思うのだが……)
次に「海岸堡=上陸拠点」だとしたら、なぜ日本語の石標なのだろうか。日本軍の防衛拠点ならともかく、上陸拠点とは解せない。
さらに、敵軍にせよ日本軍にせよ、この場所は上陸に適しているだろうか。当時はまだ砂浜が浸食されていなかったとすれば可能性はなくもないけれど、近くには岩礁もあり、ぼくならここは選ばない。
それに、首尾よく上陸したところで、目の前にはすぐ崖が迫っているため上から丸見えで、狙い撃ちにされる危険性大である。
とまあ、だんだん「海岸堡」説に自信がなくなってきた(笑)。しかしここに書いておけば、「なんだ、そんなことも知らんのか、たわけめ」というお方が現れるかもしれない。おじいさん、ご存じではありませんか?
【英単語帳 11,000項目突破】
超ローカル紙といえども新聞である以上広告欄もある。
英単語帳の増補改訂も少しずつ進み、昨日11,000項目に達した。語義欄を見直しするとともに、細かい誤りについては気づき次第訂正しており、例文の増強にも努めている。かなりの頻度でアップロードしているので、常に最新版をダウンロードしていただければ幸いである。
作成当初は英和辞書から語義を丸写しして羅列しただけだったが、だんだんマニアックな内容になってきた。今後さらに改善するつもりなので、学習辞書と併用すれば、きっとお役に立つことがあると思う。
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