Daily Oregraph: 夕立物語
さきほど散歩に出たら、どうも雲行きがあやしい。風も少し強い。
今日は朝から日が射したり陰ったり、ほんの短時間にわか雨が降ったり、不安定な天気だったから、もう一雨来るかもしれない。
やがて例の知人の廃屋前にさしかかると、トタン屋根特有のパラパラという雨音が聞こえてくるではないか。
これはまずい。
猛然とスピードを上げて、坂をほとんど駆け上がるようにして登り、厳島神社横を通過したあたりから、雨脚が少し強まってきた。遠くで雷もゴロゴロ鳴っている。
典型的な夕立であるが、まだ本降りの一歩手前。それが帰宅する前にやってくるかどうか……正月のおみくじ大吉もそろそろ期限切れかもしれない。
歩け、歩け。
おお、間に合った! まだ運は尽きていないようだ……とほっとして、ドアを開けようとしたそのとき、パラパラではなく今度はバラバラという音がする。
いきなり白いものが降ってきたのには驚いた。あられのようだ。
その数秒後、滝のような雨が降りはじめた。それがひとしきりつづいたかと思うと、ピタリと止んで、ふたたびけろりとして日が射してきた。
まったく人を馬鹿にするにもほどがあるけれど、さて、運がよかったのか悪かったのか?
【追記】
ニュースによれば、あられではなく雹であった。
Comments