Daily Oregraph: 白黒の話
雪である……などと宣言しなくたって、雪である。
カラーでも白黒でもたいして変らないから、白黒にしてみた。日本語では白黒というけれど、英語では black and white である。英語を話す連中は、どうも一々気にさわるなあ。
ちょっと待てよ……日本語では「白黒(シロクロ)をきめる」などというが、「黒白(コクビャク)をつける」ともいうではないか。しかし日常的にコクビャクなんていう人はめったにいまいと思う。どうも漢語くさい。
漢和辞典を引くと「黒白を争う」とあるから、ググってみると、たしかに「争黒白」という文句が漢籍中にみつかる。「我愛你」なんぞと洒落たことをいう人たちだから、白黒とはいわず黒白で用を足すんだろう。悠然として水墨画(これも black and white)を描くくせに、発想は英語と変らないのだ。
してみれば、言語に関するかぎり、日本は米中包囲網中にあるといっていいのかもしれない。実は日本がいいように利用されているにすぎない日米安保などをあてにしていると、いずれ足をすくわれて目を白黒という事態にもなりかねない。これ、久延彦さまのご神託なるぞ。
それにしても、おみくじが大吉だったのに、どうしてこんなに忙しいんだろう? とボヤいていると、
-たわけ、大吉だからこそ仕事に恵まれたのではないか。
と、神様に一喝されてしまった(笑)。
Comments
まあ、日本では東西南北でも、中国は東南西北ですからねえ・・・アレ、麻雀の世界だけでしたっけ?
Posted by: 三友亭主人 | February 10, 2017 09:03
>三友亭さん
言語と思考は直結していますから、文法、特に語順のちがいの影響は案外大きいと思いますよ。
結論を最初にいうか、あとからいうかはえらいちがいですから、撃ち合いになったら生死を分けるかも(笑)。
Posted by: 薄氷堂 | February 10, 2017 20:29