« Daily Oregraph: 夜橋を渡る | Main | Daily Oregraph: とうとう降られた »

December 07, 2016

Daily Oregraph: 驚きの炭鉱展示館

161206_01
 昨日(12月6日)桜ヶ岡の炭鉱展示館を見学してきた。ごらんのとおりこじんまりした建物だから、一見あまり期待できそうにないようだが……どうして、どうして、開けてビックリ、相当の資金を投入したにちがいない立派な施設なのである。

 係の方が常時受付にいらっしゃるわけではないから、あらかじめ予約しておいたほうがいい。

 電話・FAX: 0154-91-5117
 開館時間 : 平日・日曜の10:00~16:00
 定 休 日 :  毎週水曜日
 入 館 料  : 大人 300円・こども 200円

 この日は係の方がつきっきりで懇切丁寧な解説をしてくださった(どうもありがとうございます)。
 

 写真撮影の許可をいただいたので、内部をざっとご紹介したい。 

161206_02 
 入口にでんと置かれた巨大な石炭塊(日本一のサイズだという)を横目に中へ入ると、太平洋炭砿の歴史に関する資料や各種石炭の見本をはじめ、さまざまのものが展示されている。

161206_03 
 神社マニア(?)のぼくが目をつけたのはこのコーナー。いまは姿を消した神社の額や行事の記念写真が飾られている。

 右上の額は写真では読みにくいが、興津坑神社のものである。関係者の方々の並々ならぬ愛着が感じられた。

 さて一通りご説明をうかがってから、いよいよ地階の模擬坑道へ。 

161206_04 
 あっと驚くこと請合いである。よくもまあ、これほどの施設を作り上げたものだと感心する。

 まずは坑内電気機関車。これこそ鉄道マニア垂涎の的であろう(笑)。 

161206_04b 
 これが運転席。Toshiba のマークが見える。

 鉄道マニアでなくとも、男ならたいていカッコいいと思うはずだ。これを見物できるだけでも入館する価値はあるけれど、やはり目玉は坑道の掘進機だろう。 

 間近で見ると大きすぎてわかりにくいから、一階展示室にある模型を見ると、

161206_05 
こちらのほうが理解しやすいと思う。 

 コンティニュアスマイナー(連続式掘進機とでもいえばいいのか)でガリガリ掘った石炭や岩石を運んで、後方のベルトホッパーとの間を行ったり来たりするのがシャトルカー。

161206_06 
 米国製コンティニュアスマイナーの運転席。

 ひしゃげた鉄板のような座席にご注目いただきたい。おそらく座り心地は最悪のはずで、実用一点張り。アメリカ人のセンスのよさ(?)には呆れるが、展示されているのはもちろん旧型だから、新型では改善されているのかもしれない(?)。

161206_07 
 これがマイナーの先端。いい面構えである。

161206_08 
 こちらはシャトルカーの運転席。

 鉄板を曲げただけの座席がやはり米国のセンスか? 二つ向かい合っているのは、往復で進行方向が変るからで、男女の見合い用ではない。 

 さてコンティニュアスマイナーとシャトルカーのコンビも目玉にはちがいないのだが、実はSD採炭切羽方式(自走枠とドラムカッターのコンビ)というのが真打ちで、その現物もここに展示されている。

 ここにその写真を掲載しないのにはワケがある。写真を見てもすぐには理屈を飲み込みにくいのだ。図解が必要だろうと思う。展示館で専門家に説明していただくことをおすすめしたい。

 -まあ、おじいちゃん、説明していただいたんでしょう? 聞かせてよ。

 -それがうまく説明し切れたら、炭鉱の技師が勤まるわい。ではちょっとだけだぞ。

 -そうこなくちゃ。

 -え~、ここに虎屋の羊羹があるな。それはそれは大きい四角の塊だと思ってほしい。

 -?

 -それを一箇所だけかじるのではなく、ひとつの面を端から端まで一定の幅ずつ食おうという寸法だ。ある幅だけ食い進んだら、前進してまた一定の幅を食うのさ。つまり点で食わずに面で食う。これを面食いというな。

 -なんだか、わかったような、わからないような……

 だから展示館へ行くことをおすすめしているのである(笑)。

|

« Daily Oregraph: 夜橋を渡る | Main | Daily Oregraph: とうとう降られた »

Comments

分かりましたよ先輩「SD採炭切羽方式」。羊羹の説明で。ブロンズお姉さん暖め作成で躓いたトニーですが、実は私も瀬戸内海底炭田のあった町の出身者。
 切羽(きりは)が横向きに付いていて何度も往復しながらじわじわと面で削り、横方向に進みながら、終わったら空間ができてて、石炭が惚れてると言う。違いましたかな。

Posted by: トニー | December 08, 2016 at 00:20

炭鉱に大山祇神社ですか・・・まあ、山の神様だから、転じて炭鉱の神にもなるんでしょうね。
ちょいと調べてみたら、三池炭鉱にも、例の軍艦島にもこの神様は祀られているようで・・・

山の神はおっかない嫁さんとばかり思っていたら、古事記では男の神。いつから・・・おっかない嫁さんが山の神に入れ替わったんでしょうなあ?

Posted by: 三友亭主人 | December 08, 2016 at 07:52

>トニーさん

 どうもまずい説明で正確さを欠いていると思います。でもドラムカッターで削った羊羹が胃袋にたまっていくのを想像するとおもしろいですよね(笑)。

 一階展示室には模型もあったのですが、係の方も説明しづらそうでした。たぶん動画にすれば一発でわかるんじゃないかと思いました。

 なお瀬戸内にも海底炭田があったとは知りませんでした。

Posted by: 薄氷堂 | December 08, 2016 at 08:22

>三友亭さん

 炭鉱は危険な職場だけに、神様を大切にするんでしょうね。日本船のブリッジに神棚を祀ってあるのと同じ心理かもしれません。

 細君が山の神というのは、地崩れを起こして襲いかかられたら、亭主はひとたまりもないからでしょう(たぶんつぶれてしまいます)。ちゃんとお供え物を絶やさず、朝晩手を合わせて拝まなくてはいけません。

Posted by: 薄氷堂 | December 08, 2016 at 08:29

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« Daily Oregraph: 夜橋を渡る | Main | Daily Oregraph: とうとう降られた »