Daily Oregraph: なんのふしぎもなけれども
雲がいろんなかたちに見えるのは、なんのふしぎもなけれども、十勝の青空にだれかが達筆でいたずら書きしたらしい。
読めそうで読めないけれど、最後の一文字は「比」、またはアルファベットなら二文字で「tt」というところか。古代の人はこうした偶然に神の意志を感じたのだろう。
え、あなたもお感じになりましたか? 今どきのお方ではありませんね(笑)。
北海道ではキタキツネはユビキタスな存在だから、港に出没したって、それこそなんのふしぎもなけれども、この寒さの中でみかけると、ひときわ哀れを誘うものだ。
どうやら乗組員が昼間こいつに食パンを与えたので、ひょっとしたら……と期待してやってきたらしい。親切のつもりだったのだろうが、ずいぶん罪なことをしたものだ。
惻隠の情なきは人に非ざるなり(だったか?)とはいえ、野生動物にエサを与えるのは御法度である(春採湖には野鳥にエサをやるな、という看板が立っている)。
みなさまから石を投げつけられるのを覚悟でいうと(笑)、タンチョウヅルの給餌だって問題だと思う。あれを美談に仕立て上げるのは、ダブルスタンダードの典型ではないだろうか。
寒さに震えながら、そんなつまらぬことを考えた。とにかく寒い。とても11月とは思えないほどである。
Comments
近所にカラストンビにエサをやる馬鹿親父がおりまして、結果があちこちにフン害を拡散するやら、とまって家や車にキズをつけるやら大変だったのです。
皆から羽交い締めみたいに制止されて、警察沙汰になって止めましたけど。
結果を考えない奴というのは、何処にでも居るようで…
Posted by: Nori | November 25, 2016 22:37
まあ、わが奈良県では鹿にやるせんべえまで売っているくらいですからねえ・・・この件に関しては何とも言えませんね。鹿による食害云々の話もあるのですが・・・なにせ奈良公園中の除草を一気に引き受けてくれてますからねえ。同じことを人を雇えば20億を下らないとか・・・
・・・ということは、その分だけ職を奪われている人がいるってことか・・・こいつは問題だ(笑)。
Posted by: 三友亭主人 | November 26, 2016 07:18
>Noriさん
ご本人はいいことをしたと信じているのだから困るわけです。
タンチョウヅルは絶滅寸前だったという理由はあるんですけど、ぼくはやはり給餌には反対です。ツルは観光資源になるから保護するけれど、もしカラスやモグラやゴキブリが絶滅寸前になったら、はたして保護するんでしょうかねえ(笑)。
人間とはまことに勝手なものです。
Posted by: 薄氷堂 | November 26, 2016 17:24
>三友亭さん
ぼくはエゾシカが運転中の車に飛びこんできたという事件以来、シカを不倶戴天の敵として(笑)きらっています(きっぱり)。
第一シカにはセンベイをあげるくせに、三友亭さんが腹を空かして町を歩いていても、だれもセンベイをくれないというのは、実にけしからん話ではありませんか。
Posted by: 薄氷堂 | November 26, 2016 17:30