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May 12, 2016

Daily Oregraph: おしゃべりの効用

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 本日は写真を撮っていないので、4月21日に相模原市内で撮影したものを掲載。こちらではなじみのない薄紫色の花は、たぶんオオアラセイトウだろう。大変すばらしい散歩道だと思う。

 さて予定どおり本日『ロビンソン・クルーソー』を読み終えた。この小説の実在のモデルについては巻末付録に詳しく紹介されており、それが無類におもしろかった。

 モデルになったのは、スコットランド出身のアレグザンダー・セルカーク(Alexander Selkirk, 1676-1721)という人物で、私掠船(海賊船に近いが、お上公認)の、今でいえば一等航海士である。

  1704年10月、彼の乗った船は、チリの沖合はるかファンフェルナンデス諸島に修繕のため停泊していたのだが、船長が出港しようとしたとき、セルカーク は船の堪航性に問題ありとして反対した。そのため彼は島に置き去りにされ、4年と4ヶ月後に救出されるまで孤独な生活を送ることとなった。

 彼を救った船長の記録によれば、島からボートで救出され、本船に乗り移ったセルカークは、

 言葉を使うことがなかったためすっかり忘れてしまい、まともに話せないらしく、彼のいっていることはほとんど理解できなかった

という。

 セルカーク自身はことばを忘れないために、(聖書を持っていたからだろうが)声を出して祈りを捧げていたらしい。そんな努力をしても、わずか4年4ヶ月でまともにしゃべることができなくなるとは驚きである。

 結局人は会話すべきであって、無駄話はけっしてムダではない、ということなのだろう。もちろん「え、マジかよ」「マジ、マジ」程度で成立する会話がどれだけ役に立つかは疑問だけれど、年中ひとりで部屋に引きこもっていては言語能力が後退するからまずいようだ。

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Comments

>「え、マジかよ」「マジ、マジ」程度で成立する会話がどれだけ役に立つかは疑問だけれど

私は仕事柄若い人たちの会話をよく聞きますが、

「え、マジかよ」「マジ、マジ」

って会話は、まだましですよ。「マジ」という言葉がかみ合ってますからね。

私のようなものには全くかみ合っていないような会話でも彼らは十分にコミュニケーションを成り立たせていますからね。不思議でならないのですが・・・
私が彼らの会話の行間を読み取れないのか・・・其れとも彼らが私たちの思うところの「会話」というものを求めてはいないのか・・・

Posted by: 三友亭主人 | May 13, 2016 at 07:06

>三友亭さん

 話し相手は選んだほうがいいかもしれませんね。

 さて絶海の孤島でなくとも、何年も異国で生活してから帰国すると、母国語の話し言葉が微妙に噛み合わなくなるそうですが、わかるような気がします。

 たとえばひさしぶりに日本に戻って、

 -この刺身、ヤバすぎ!

なんていわれたら、腐っているのかと思いますよね(笑)。

Posted by: 薄氷堂 | May 13, 2016 at 09:43

「ロビンソンクルーソー」は同名のDVDがいくつかあって、
無人島ものとして、おもしろいと思いました。
どうやら、私は無人島サバイバルものが、好きな派です。
「青いサンゴ礁」やら「流されて」など結構、見てますね。

最近、宇宙の無人島もの?「オデッセイ」がみたくて、
DVDを予約しちゃいました。

ちなみに「ロビンソンクルーソー」原作は読んだことが
ありません。(切腹!)

Posted by: しょうちゃん | May 15, 2016 at 01:04

>しょうちゃんさん

 しょうちゃんさんは手作り派のようですから、ぜひ無人島へ(笑)。

 『ロビンソン・クルーソー』は子供向けのはしょったものではなく、原作のほうがずっとおもしろいと思います。

Posted by: 薄氷堂 | May 15, 2016 at 13:01

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