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April 29, 2016

Daily Oregraph: 相模春紀行 (3) 4月19日 寒川神社編

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 本日の07時30分に部屋の窓から撮影したもの。この写真を見てから本日の記事をお読みになると、いっそう味わい深いものがあると思う(笑)。

 他愛のない内容だから、ノンキな散歩につきあう気分でお読みいただきたい。

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 「寒川神社下車」駅という駅名ではない。JR相模線宮山駅である。次の寒川駅で下車するのだとかんちがいする参拝客のために大書しているらしい。

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 ポカポカといい陽気である。神社へ向かう途中渡る寒川大橋から見た目久尻川(めくじりがわ)。菜の花が美しい。

 ずいぶん奇妙な名前の川だが、Wikipedia によれば、「御厨(みくりや)尻川」が転訛したものとも、悪さをする河童の目をくじり取ってしまったことから「目くじり川」になったともいわれているらしい。河童の目説のほうがおもしろいけれど、いかにも作り話くさいと思う。

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 これが寒川大橋。ふつうはこんな写真を撮らぬものだが、ぼくはふつうでないからパチリ。

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 寒川神社到着。神社のHPによれば、これは三の鳥居である。つまり相当規模の大きい神社であることがわかる。

 Aさんのお話では、今日は人が少ないけれど、正月には身動きも困難なほど大勢の初詣客であふれかえるらしい。

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 やがて見えてきたのが神門。この立派な門は平成5年竣工だという。

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 神門をくぐるとご本殿。これまたみごとな建築だが、平成9年の竣工である。

 本殿前の空間の取り方がすばらしく、無信心者のぼくも自然に恐れ入ってしまう。これはたいした神社だと感心させるのは、さすが相模国一宮の貫禄というものであろう。

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 特別サービスとして(?)ご神職が出演してくださった。

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 神社はまた、一般市民向け公園としての性格をそなえたやすらぎの場でもある。この神社も例外ではなく、境内には何ヶ所かこういう休憩所があって、清潔なトイレが用意され、無教養のジジイ向けに灰皿も置かれている。

 神社の開放性には人の心をゆったりさせるものがあり、信心の有無にかかわらず、その価値は認めざるをえないと思う。一服させてもらったお礼として、ぼくはわずかながらもお賽銭をさし上げることにしている。

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 この神社の名物は八福餅。写真で見るかぎり、赤福に似たお菓子のようだ。男二人連れだから甘いものは食べなかったが、お土産に八福餅を一折求めるべきだったかと後悔している。

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 この売店がそば・うどんの元祖とは意外であって、異論続出するのではないかと思う(笑)。よく見ると「寒川そば・寒川うどん」とあるけれど、讃岐には寒川(さんがわ)うどんというのがあるらしく、なんとなく一揉めしそうな感じだ。

 そば・うどんはともかく、燻製たまごと缶ビールというのも悪くはない。しかし少食のジジイになると、それだけで腹一杯になるから我慢、我慢。

 さてご注目いただきたいのが、これまでの写真に見える落葉である。なんの葉かは知らないけれど、ひっきりなしにハラハラと舞い降りてくるのを見ていると、まるで秋の公園にいるように錯覚するのであった。

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 ゆっくりと境内を散歩して、帰りがけに人形奉斎殿の前を通りかかった。どれどれと中へ入ると、人形は一体もなく、壁にぶら下がっている半紙がなんとなく人のかたちに見えたから、居合わせた係の女性に、

 -「ひとがた」ですか?

 -いえ、「にんぎょう」です。

 そこへ絶妙のタイミングで入ってきたのが、人形を手にしたご夫婦。なるほど、ここは人形供養引受け所なのである。世に人形にまつわる怪談は多いから、紙くずといっしょには捨てられないという気持に応える施設なのだろう。

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 たっぷり楽しませてもらって神社を出ると、春の落葉掃除をしている人々がいた。これほどの敷地の維持管理には相当の人手と費用がかかるにちがいない。

 掃除をしている方にご挨拶してすれちがい、ふたたび宮山駅へ向かう。引っぱるつもりはないが、次回へつづく。

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