Daily Oregraph: お上りさんの道
今日は友人が案内をしてくれたので東京見物。お上りさんはお上りさんらしく、やたらシャッターを切りながら歩き回った。
侍に武士道があるように、お上りさんにも守るべき道というものがある。醒めた眼で都市を観察しようなどというのは心得ちがいだ。見るもの聞くものみな珍しく、あれま、おったまげただ。センス・オブ・ワンダー、これに尽きる。
ここにお上りさんがもう一人。じっとカメラを構えて微動だにしない。このあと2分経過しても、おねえさんは彫像のように動かないのである。
はてな、なにを撮ろうとしているのだろうか?
ああ、これか! 察するに、左側にチラリと見えるスカイツリー(だよね?)と、雲のような(人によってはウンチともいう)ふしぎな物体のふたつを美的に配置して撮ろうとしているらしい。
少し見ていたが、切らない、まだシャッターを切らない。ぼくは根負けして通りを渡りながら思った。このおねえさん、只者ではない。お上りさん道と写真道両方の達人にちがいない。
さて無事釧路に帰り着いたはいいけれど、写真の整理にはずいぶん時間がかかりそうである。おねえさんを見ならって、根気よくやるとしようか。
Comments
おお・・・金色のうんち・・・
以前、写真の中段のあたりを横切る高速道路をバスで走ったことがありました。こうやって見ると高速から子のうんちまでは結構距離がありそうなんですが、その車窓からは結構近く感じられて・・・せまってくるものがありましたなあ・・・
Posted by: 三友亭主人 | April 23, 2016 06:57
>三友亭さん
おやおや、三友亭先生までウンチとおっしゃるのですか(笑)。
友人の話だと、あれはビールの泡なのだというのですが、とても泡には見えませんね。
あのおねえさん、傑作が撮れたのかなあ……
Posted by: 薄氷堂 | April 23, 2016 13:50