Daily Oregraph: カシオ EX-ZR3000 を使う (2) 機能編
最初にこのカメラの仕様から、個人的に興味のある部分を抜粋しておこう(撮影モードのちがいによる例外はとりあえず無視)。
画素数 1210万画素(撮像素子は 1/1.7型 CMOS)
レンズ 25~300 mm(35ミリフィルム換算)
F2.8~6.3
撮影距離 6 cm~∞(広角端。光学ズームにより変化)
感度設定 ISO 80~6400
電池寿命 約430枚(静止画)
最大のセールスポイントはなにかというと、
自分撮りに便利な開閉液晶モニターとフロントシャッター
らくちんなスマホへの画像送信
であるらしい。
自撮りは特に若い女性に人気があって、自分を撮った写真をスマホからあちこちに発信して配るのが流行しているそうだから、そこに目をつけたのだろう。広角側が25ミリ相当なのも、カメラ手持ちで自分を撮るには適していると思う(像のゆがみを気にしなければ……)。
しかし残念ながら、ぼくには自分を撮る趣味はないし(笑)、スマホも持っていないから、これら二大特徴にはまったくありがたみがない。第一ジジイの顔なんぞを配ったって、総スカンを食らうのがオチだろう。
チルト液晶はオリンパスの TG-850 にも採用されているけれど、ぼくはこれまで一度も必要性を感じたことはない(ローアングル撮影には有効かもしれないが)。しかしフロントシャッター(つまりシャッターボタンがふたつある)というのはおもしろい発想で、こういうところがカシオらしいのかもしれない。
本機のチルト液晶は、開くと同時にパワーオンになるよう初期設定されている。自撮り用のアイディアとしてはいいのだが、それには欠点もある。ある時ポケットから取り出そうとしたら、なにかの拍子に液晶が少しだけ開いたとたん、レンズがにゅーっと飛出してきたのである。故障の原因にもなりかねないから、自動パワーオンの設定を解除したことは申し上げるまでもない。
そのほか、インターバル撮影した画像を動画にするタイムラプスや、ハイスピード動画という機能もおもしろそうだが、観測記録など仕事に活用する人を別にすれば、たぶん何度か遊んだら飽きてしまうのではないだろうか。
また、まだ試してはいないけれど、シャッターを全押しした瞬間とその前後の画像を一度に記録するトリプルショットというデジタルならではの機能もあって、こちらは案外役に立ちそうだ。
このカメラがたぶん自撮り派おねえさんを主なターゲットにしていることは、メイクアップという機能があることからもわかる。つまり強引に(?)美白ツルツルのお肌にしてしまうわけだ。美白度・ツルツル度は調整可能だが、これまたジジイには無用の機能ゆえ、もちろん設定を解除した。
さて一見おねえさん向けのカメラをジジイが使うとどうなるか? 次回は設定編である。
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