Daily Oregraph: カジカの顔
カジカ。年に一回はこいつの顔を撮らねば気がすまない。
間が抜けているけれど、なんとなく憎めない顔だ。水木しげる的妖怪風味もあって、人語を解しそうな面構えである。
-おめえ、おらを食う気か?
いや、食えばうまいのだが、今日は遠慮しておこう。身の食感はいまひとつだが、実にいいダシが出るし、赤い色の肝は珍味中の珍味。いずれいただくとしよう。
さて釧路へ帰ったはいいけれど、雪の山が待っていた。車一台やっと駐めるだけのスペースは確保されていたものの、腰の痛む奥方にはそれが精一杯だったようだ。
はりきって(?)スコップをふるったが、とても一日では終りそうにない。よくもまあ降ったものだ。
というわけで、明日も雪かき。当然今夜はやけ酒である。
-ハハハ、まあがんばってけろ。
とカジカが申しております。
Comments
カジカは大好きですよ。
なかでもケムシカジカってやつは・・・
わが郷里ではボッケと言うておるのですが、
世間的にはケムシカジカと呼ぶのだそうで・・・
ただ見た目はケムシとつくだけあって、薄氷堂さんの写真のカジカよりもずっとまずい顔。初めてこいつを食べたのは誰だ?と調べたくなるぐらい。
でもうまいんだよなあ。
そういえば今はもうない、網走の水族館に行った時の事このケムシカジカの水槽があって、こいつがごろごろしていました。
けれども関西ではケムシじゃあないやつさえ見当たらないんですよ。
Posted by: 三友亭主人 | January 27, 2016 23:15
>三友亭さん
ケムシカジカとはまたひどい名ですね。ボッケのほうがずっといいです。
> でもうまいんだよなあ。
北海道弁でいえば「みったくない顔」なんだけど、美味ですよね。
見渡せばボツケもカジカもなかりけり
大和盆地の飯のわびしさ
海辺が恋しいでしょう?(笑)
Posted by: 薄氷堂 | January 28, 2016 07:42
>海辺が恋しいでしょう?
恋しいこと・・・恋しいこと。
先日の帰郷で一層その思いは深まりました。
けれども所詮それは叶わぬ夢とあきらめて・・・
ところで・・・
>「みったくない顔」
我が郷里の訛に従えば「みでぐね顔」。どうやら釧路道の方が音声明瞭のようですね。
しかしながら・・・「醜い」といえば、それは客観的な状況を示すことになりますが、「見たくない」となれば、そこには多大なる主観が伴うことになりますね。
これをよりむごい表現と撮るべきか、より優しい表現と撮るべきか・・・・?
Posted by: 三友亭主人 | January 28, 2016 09:40
>三友亭さん
純粋の北海道弁というのはあるようでないように思います。各地の方言が入りまじり、デコボコが平らにならされた結果、音声明瞭(?)になったんじゃないでしょうか。
「醜い」といえば問答無用、バッサリ刀で切りつけるようなものですが、「みったくない」は、個人的にはオブラートでくるんだような感じがします。
あるいは磨き立ての鏡に映すか、やや曇った鏡に映すかほどのちがいがありましょうか。
Posted by: 薄氷堂 | January 28, 2016 20:18