Daily Oregraph: 12月の雨
一日中雨。室内は朝から暗いし、なんとなく気がめいるけれど、雪かきをするよりはずっとマシである。
去年のブログを見ると、17日にまとまった雪が降り、21日には雨。雪になるか雨になるかはお天道さまの腹ひとつという時期のようだ。
緑の濃い時期の雨にはしっとりとした風情があるけれど、12月の雨は陰気くさいだけで、とても昼間から一杯やろうという気分にはなれないものだ。雪かきをせずにすむのなら、雪見酒と洒落こみたいところだが……
面白し雪にやならん冬の雨 芭蕉
さすがは風流の人とほめたいところだが、ちょっと待った(笑)。前書きには「鳴海出羽守氏雲宅にて」とあるではないか。雨が雪に変ったところで、自分は雪かきをしなくてもいいのだから、こんな呑気な句を作るのだ。いやな親爺である。
さてうかうかと時を過ごしているうちに、また一年が終ろうとしている。慣性の法則に従ってずるずるつづけている年賀状にもまだ手をつけていないし……この気の重さは、きっと今日の雨のせいにちがいない。
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