Daily Oregraph: 帯広ちょっとだけ散歩
ごく短時間の散歩を記事に仕立てるのはいささか無理はあるけれど、ネタがないのだからしかたがない。昨日のつづきである。
この建物は無国籍風でおもしろい。といっても首をかしげるお方もいらっしゃるだろうが、「人の好みは説明がつかぬ」とことわざにもあるとおり、なぜかこの種の建物とは波長が合うのである。
赤い傘をさした女性が画面左から右へ向かって歩いてくれれば、絵としては申し分ないけれど、そんな偶然を一日中待っているわけにもいかないから、東の方向、つまり札内川に向かうことにした。
電柱の影からもわかるとおり、画面右手が東に当たる。
札内川沿いの遊歩道。いい道である。
このあたりの景色は釧路のそれとは微妙にちがう。うまく説明しかねるが、木々の種類の組合せの相違によるものではないかと思う。
札内河畔まで下ろうと思ったのだが、予定時間をオーバーしそうだったので断念した。上天気だっただけに残念。いずれ一人で来たときにゆっくり歩きたい。
看板が気になったのでパチリ。
帰宅後調べてみたら、コドモわた株式会社は健在。登鶴酒造は旭川の会社で、昭和61年に廃業したらしい。そのとなりに文字の消えてしまった看板があるけれど、拡大して見ると「マルフク」という文字がうっすら残っている。これはすでに廃業した関西の貸金業者のもの。
地図をごらんになるとわかるが、このあたりは町外れに近い。古くから人家が密集していたとは思えないし、マルフクの看板は表通りに面してはいないから、どれほどの宣伝効果があったものやら疑問である。
犬も歩けばなんとやら、ふしぎなものをみつけた。
なるほどね。時間不足の物足りぬ散歩ではあったが、帯広でしか見られぬものを発見したのは収穫といえよう(笑)。釧路よりもずっと雪深いこの町のすべり止用砂には、薬剤(塩化カルシウム?)が配合されているらしい。
マンネリを打破するためには旅をするのが一番である。帯広や旭川などは歴史のある町だから、泊まりがけでじっくり歩き回る価値がありそうだ。宿題にしておこう。
Comments
昔、コドモわた(世田谷区)のすぐ近くの高校に勤務してました。あれが本社でしょうか。
社屋にこの看板がデカデカと掲げられてましたが、今Googleストリートビューで見る限り、看板はありませんね。
マルフクの看板は何故だか日本中で見ますね。それもきまってうら寂しいところに。
Posted by: 中川@やたナビ | November 06, 2015 23:02
>中川@やたナビさん
コドモわたさんはがんばっておられるようですね。「コドモわた」ではなく、「コ・ド・モ・わ・た」と分れているところに、なんともいえぬ味があります。こどもたちが何人か蒲団の上ではしゃいでいるような感じがしませんか(笑)。
マルフクの看板は釧路にもあったはずなんですけど、ぼくには見た記憶がありません。「うら寂しいところに」あるのは、こっそりお金を借りるイメージからでしょうか?
Posted by: 薄氷堂 | November 07, 2015 08:55
マルフクの看板は奈良でも結構見かけますね。
土地柄か、古い家が多いのでそれらの家の板壁に張り付けてあります。写真のやつよりはもっときれいな状態かな・・・
所で一番上の写真の建物・・・いいですねえ。20世紀の遺産?
倉庫か工場なんだろうけど、なんか通常ん立て方をした建物を建てに刃物かなんかで四つ切にしたみたいで・・・
Posted by: 三友亭主人 | November 07, 2015 09:18
>三友亭さん
三友亭さんのお宅にも看板があるのでは?
> 一番上の写真の建物・・・いいですねえ。
先生、お気はたしかですか? 薄氷堂と好みが似るというのは危険な徴候ですよ(笑)。
というのは冗談ですが、ぼくが映画監督だったらぜひ使いたい建物です。犯罪者の隠れ家とかね。
Posted by: 薄氷堂 | November 07, 2015 17:33