薄氷堂 Smoking Room

　そういえばしばらく旧弥生中学校へ行っていなかった。そこで全国にはたぶん数万人いらっしゃるであろう弥生中学校ファンのみなさまのために、超ローカル紙としての使命を果たすべく、カメラをぶら下げて出動することにした。

　当然のことながら、訪れるたびに荒廃の度を加え、正面玄関右手ではトタン屋根がはがれかかっていた。先日の強風によるものかどうかは不明である。

　壁の時計が取り外され、体育館脇の水飲み場は撤去されて、正面玄関前に置かれている。つまりときどきは市役所の方が見回っておられるのだろう。

 
　海に面した側へ回ってみると、屋根が一部完全にはがれて痛々しい感じがする。

 
　こちらでは広範囲にわたって屋根板が脱落している。内部に雨が浸入していることはまちがいないだろう。

　まさかこの校舎を何十年もこのまま放置することはないだろうけれど、建物が取り壊されるのが先か、ぼくがあの世に行くのが先か、微妙なところである(笑)。

 
　もちろん昔は千代ノ浦漁港は整備されていなかったが、丘からの眺めはそう大きく変わってはいない。石炭列車は今も海岸沿いの線路を走っている。

 
　目を西に転ずれば、画面右側には知人へ向かうぼくの定期散歩コースが見える。

 
　こんな潮風がまともに吹きつける場所にも、畑を耕して野菜を作っている方がいる。なぜかちょっぴり感動してしまった。