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September 30, 2015

Daily Oregraph: 九月の終りに

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 いよいよ九月も今日で最後、ひさしぶりに知人の浜に降りてみた。だれもいない。

 浦の苫屋の秋の夕暮。

 今月は数日さぼったけれど、準ブログ強調月間(?)としてはまずまずか。だけど明日からはもう十月だよ。いやだなあ、年を取るのは。

 『自由論』は42頁にたどりついた。とても小説のようなわけにはいかず、やっと文章の呼吸がつかめてきたところだ。A4の用紙に印刷して109頁といえば、そう長い論文ではないけれど、ミル先生は神童がそのまますくすく成長したという大秀才だから、頭の悪いぼくなんかは、ついていくだけで精一杯である。

 なるほど議論に徹底するとはこういうことかと恐れ入った。鉄壁の構えである。自分のいいかげんさを叱られているような気がする。こういう叡智に溢れる書は、もっと若いうちに読んでおくべきであったと反省しているうちに、日は暮れるし年も暮れる。

 人は反省しつつ老いぼれるものと知った。悲しくてとてもシラフではいられない(笑)。

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September 28, 2015

Daily Oregraph: デジタル・ムーン

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 今日の満月をスーパー・ムーンというらしい。今夜はコンパクト・デジカメ(RICOH CX6)のデジタル・ズームを使って撮ってみた。これは撮ったままだが、結局はカメラ側でトリミングしているのだろう。

 -2.0補正でも明らかに露出オーバーである(中央重点測光に切り替えればよかったかもしれない)。そこで月面の模様をはっきり見るために、あれこれいじってみた。

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 肉眼ではけっしてこうは見えないから、やりすぎは承知の上である。縁が太陽のコロナみたいに見えるのはレンズの限界? しかしカメラのお値段を考えれば文句はいえまいと思う。

 高価な装置で撮影したものとは比べるべくもないけれど、ぼやけた望遠鏡で天体を観測していたガリレオ先生がこれを見たら、ビックリして腰を抜かすのはまちがいない。シャープではないとか、しょせん安レンズではなあ、などと文句をつけるのは贅沢というものである。

 残念ながら、いくら目を凝らしてもウサギは見えなかった。

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September 27, 2015

Daily Oregraph: 名月や

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 夕方にはかなり雲があったけれど、

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めでたく部屋の窓から中秋の名月を拝むことができた……などと、最初から撮影するつもりだったように聞こえるかもしれないが、実はさきほどスコップさんのブログを拝見して気づいたのである。

 一見してシャープさに欠け、安物望遠ズームで撮ったことは歴然としている(望遠端450ミリ相当なのでトリミング)。悲しい(笑)。

  名月やレンズに見えぬうさぎかな  薄氷堂   


 しかし月見酒はオツなものである。満月は明晩だというから、二晩つづけて飲む理由ができたことはありがたい。

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September 26, 2015

Daily Oregraph: 裏庭画報 ハナアブ?

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 小松菜に水をやりにいったら、アブが次々にやってきてキクの蜜を吸っていた。こいつはハナアブの仲間だと思う。かれらは吸血昆虫とちがって性質が穏やかだから、安心してながめていられる。

 そういえばこのキク(エゾノコンギクだと思う)もずいぶん数が増えたけれど、アブの活躍によるものかもしれない。

 間近で見ると、胴体に比較して羽根が小さすぎるように思える。しかも薄っぺらい。こんなペラペラの羽根で飛行するからには、よほど強靱な筋肉を持っているのだろうと感心する。

 ファーブル先生ほどの根気も観察眼もないから、ボーッとして見物するだけというのはわれながら情けないが、花から花へとせわしなく移動する姿は、案外見あきないものである。明日も見物しようかなあ。

 さて本日『デイヴィド・コパフィールド』を読了。岩波文庫なら全五冊というから大長編である。その昔京都の古本屋で大枚五百円を投じて入手以来?十年、本棚を見るたびに気にはしていたのだが、生きているうちに読めたのはなによりであった。

 苦労人ディケンズの自伝的作品だけに、もちろんいろんなことを考えされられたけれど、もう残り時間が少ないから、いちいち感想文など書いているヒマはない。しかしデイヴィド君のハンサムな姿だけはお目にかけておきたいと思う。

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 さて次になにを読むかだが……「自由」民主党の先生たちとはまるで無縁の(笑)、J. S. ミル『自由論(On Liberty)』にじっくり取り組んでみようと考えている。

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September 25, 2015

Daily Oregraph: 裏庭画報 ナナカマドの実

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 いつの間にか大木に成長したわが家のナナカマドは、毎年実のつき具合が大きく変化する。いつだったかは鈴なりになったのだが、まったく実をつけぬ年もあった。今年はぽつぽつといったところだ。

 ナナカマドの仲間には完熟すると実が食べられる品種もあるらしいが、この辺のナナカマドは苦くて吐き出してしまうほどまずい。見た目はうまそうなんだけどなあ。

 果実酒にできると聞いたことがあるし、ひょっとしたらジャムにでも加工すれば食べられるのかもしれないが、そこまでしてこの苦い実を利用しようとは、ふつう思わないだろう。

 しかし秋の彩りとしてはなかなか魅力があるのだから、あまり悪くいうのはよしておこう。たとえ苦くとも、毒がないだけ性悪な美女よりはマシというものだろうしね。

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September 24, 2015

Daily Oregraph: 恐れ入った話

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 連休が終ったのをみはからって、家人のお供をして紫雲台墓地へ行ってきた。

 図々しいカラスにお供え物のお菓子をひとつ奪われたのはくやしかった(笑)。なにしろ目の前でアッという間もなく饅頭をひとつくわえていくのだから、敵もあっぱれ、その電光石火の早業には恐れ入った。

 『デイヴィド・コパフィールド』も、ここ数日はおおいにはかどり、いよいよ残すところ80頁。本日は第55章、途方もない暴風に見舞われた港と、波浪に翻弄される難破船の描写にはすっかり圧倒されてしまった。鬼気迫る、とでもいえばいいだろうか。

 おまえなんかにわかるものか、というのは大まちがいである。わかるもなにも、とにかく有無をいわせずに読ませてしまうのだから、これこそプロの筆力というものだろう。恐れ入りました。

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September 23, 2015

Daily Oregraph: 日没散歩

 今日も暖かい一日だった。釧路の最高気温は 23.3℃というから、夏と変らない。

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  17時00分。今日の日没は17時20分である。のんびり歩けばちょうど夕日を拝めるだろう。

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 しばらく日がどんどん傾いていくのをながめる。17時14分。

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 17時16分。浜に人影を認めて一枚撮ったけれど、望遠レンズではないので、思い切ってトリミングしてみた。釣人だろうか。

 このすぐあと、車でやって来た若いカップルが浜へ降りていった。実にうらやましい(笑)。

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 17時20分。知人の路地から米町へ上る坂道から月を拝む。歩いているうちに少し汗ばむほどだったけれど、やはり季節は確実に変りつつあるのだ。

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September 22, 2015

Daily Oregraph: 釣り日和

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 この連休は好天がつづき、ポカポカと暖かい。

 タバコを買いに出たついでに、南新埠頭に立ち寄ってみた。例のアザミはまだ枯れていなかったけれど、盛りは過ぎたようだ。

 さてわざわざこんなところまでアザミを観賞しに来る酔狂な人などほかにいるはずもなく……

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ふだん人影の少ない岸壁には、釣人が並んでいた。

 ぼくは釣りをしないけれど、釣人を見るのはきらいではない。自分は気が短いものだから、気長に糸を垂れている人々には一種の尊敬の念を覚えるのである。人生の達人とはこういう人たちのことをいうのかもしれない。

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 南新埠頭の反対側へ回ってみると、ここにも釣人が。

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 南埠頭もごらんのとおり。こうも釣人が多いと、釣りをしない人間がずいぶん間抜けに思えてくる。

 天気のいい日に部屋にこもって本を開くのは、たしかに賢明とはいえないかもしれない。じゃあ明日からでも釣りをはじめるかといえば……やっぱりやりませぬ(笑)。

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September 21, 2015

Daily Oregraph: 昔の遊び

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 ひさしぶりにこんなものをみた。昔こういう遊びがあったことは記憶しているが、今の女の子たちも遊んでいるとは知らなかった。

 ルールはとっくに忘れたけれど、地面にチョークか石筆(最近では知る人も少ないだろうが、駄菓子屋で売っていた)で円を描き、円がひとつのところは片足で、ふたつのところは両足でピョンピョン跳びはねるように進むのではなかっただろうか。

 わざわざ「くものすがあります」として矢印があるところをみると、円から足を踏み外したら、クモの巣に引っかかって失格になるのかな? 上のほうにみえる絵はなんだかわからない。実際に遊んでいるところを見物したいものだ。

 左下に描かれている女の子の絵はいかにも現代風だが、いっぺんに半世紀以上も前に引き戻されたような気になった。女の子の遊びには、ほかに「ゴム飛び」(走り高飛びの簡易版みたいなもの)というのもあった。あとは「おはじき」だろうか。

 男の子ならパッチ(=メンコ)かビー玉。釘を投げつけて地面に刺す遊びもあった。やはり地面に線を引いて、ふたつのチームで競う「エス陣」というのもあったが、もうルールはすっかり忘れてしまった。

 みんなまだ貧乏だったから、ガキどもは青ばなを拭った袖口をテカテカ光らせ、ツギの当たった靴下にゴムの短靴をはいていたころの話である。夕方になれば軒先の七輪からはサンマを焼く青い煙がもうもうと立ち上り、こどもたちの甲高い歓声があちこちから聞こえてきたものだ。

 ドブからは蚊柱が立ち上り、ナメクジもめずらしくはなく、天井裏ではネズミが走り回り、木製のゴミ箱からあふれた生ゴミには蠅やウジがたかっていた。ノミ、シラミ、寄生虫も身近な存在であった。

 だれしもいまさらそんな生活に戻りたくはないかもしれないが、それでも(ぼくは幸い知らないが)息苦しい戦時下よりは一万倍もマシだから、こうしてなつかしく思い出すのだろう。

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September 20, 2015

Daily Oregraph: 裏庭画報 雑草地帯

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 しばらく放りっ放しにしていた裏庭へ行ってみると、地面はほとんど雑草に埋めつくされていた。偉大なる葉っぱで自己主張しなければ、ダイコンだって存在がわかるまいと思うほどである。

 ダイコンは白い首が見えてきたから、卸しにしてサンマといっしょに味わえる日も近い。この品種は辛さもほどよく、大根卸しだけでも一杯やれるくらいうまい。スコップさんからはフクひれも別にいただいたから、またひれ酒を飲むのが楽しみだ。

 もう一度くらいは収穫できそうだから、雑草を引っこ抜いて小松菜の種をまいた。そのついでに、すっかり枯れていたサヤエンドウの茎をすべて処分し、そのあとにも小松菜をまこうとして鍬を入れたら、土の中から太いミミズがぞろぞろと姿を現したのにはビックリ。

 釣りをする人ならミミズなど平気かも知れないが、ぼくは大の苦手だから(笑)、今日のところは追加の種まきを遠慮しておいた。もちろんミミズが元気なのは結構なことである。肥料はさすがに燐安などを使っているけれど、完全無農薬だから土の状態がいいのだろう。

 真夏よりも蚊が多いのには閉口。敵は周波数の高い羽音を立てながら群がってくるのである。刺されるのはごめんなので、ズボンと上着を重ね着して作業したら、思い切り汗をかいてしまった。

 当然ビールが飲みたくなる。う~む、飲もうかな、昼間から。

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September 19, 2015

Daily Oregraph: 冷えた心に熱燗を

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 朝から雨降りやまず、寒い一日であった。実はこのときを待っていたのだ。

 先日スコップさんが山口のおみやげにくださったひれ酒である。寒い夜にはピッタリ。熱い酒をゆっくりと味わった。このお酒には怒りを鎮める効果があるらしい。「鰭酒」は冬の季語であるが、あえて祈りをこめた駄句をひとつ。

  ひれ酒の福立ちのぼれ秋の闇   薄氷堂

 ひさびさに『デイヴィド・コパフィールド』を開いた。長編短編を問わず、本来小説とは一気に読むべきものである。へたに間を置くと、気分が乗るまでに時間がかかってかなわない。

 ひどく寒い雪の夜に、デイヴィド君は偶然旧知のペゴティ氏に出会い、パブの一室に誘って積もる話をする。注文したのは暖かい飲み物である。エールを暖炉の火で暖めたとあるから、わが燗酒に近いものなのだろうが、さてどんな味がするのか、真冬でもストーブを焚いて冷たいビールを飲むぼくたちには想像もつかない。

 エールの燗酒などあまり飲みたいとは思わないけれど……おごってくれるのなら話は別だ(笑)。

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September 18, 2015

Daily Oregraph: 腹を立てれば腹が減る

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 電器屋へいったついでに、昼飯としてチャーハンを食べてきた。セットの餃子が遅れて到着したので、これだけパチリ。写真のために待つわけがないよね(笑)。

 やはり政治向きの話よりもメシの話題のほうが気楽でよろしい。そんなことは百も承知しているのだが、最近はご政道の乱れがあまりにもひどすぎるからなあ。

 人間じっとしていても空腹になるのだから、腹を立てればいっそう腹が減る。この野郎、という勢いで平らげましたとさ。勢いがよすぎて口の中をヤケドしたというのは内緒である。

 わざわざ電器屋へ行ったにはワケがある。サブ機として置いてあるデスクトップの LAN ボードが故障したのである。いまのパソコンはインターネットにアクセスすることを前提に作られているから、この手の故障は大いに困る。

 どうしようかちょっと迷ったけれど、無線 LAN の USB 用子機を使ってしのぐことにした。ほかにも二三買うものがあったので、たまには通販を利用せずにお店へ行ってみようと思ったわけ。量販店のゴチャゴチャ感を楽しむのも悪くはないものだ。

 老化による欲望逓減の法則どおり、たいして欲しいものもないから余計な衝動買いなどはせず、きっちり目的の品だけを購入したのは上出来であった。

 問題の無線 LAN 子機だが……へえ、よく出来ているね。速度も十分だし、有線 LAN とさして遜色のないことを確認してから昼寝。チャーハンと餃子の効果であろう。

 しかしこういう時間の使い方をすると、一日中働いている労働者諸君に申し訳ない気持で一杯になる。今夜は大いに反省して一杯やることにしよう。

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September 17, 2015

Daily Oregraph: 童話 白と黒

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 -まあ、お父様、ごらんになって。真っ黒い旗よ! 気味が悪いわ。

 花子さんがそう叫ぶと、大きな黒い旗の下に立っていた、えらそうな顔をしたおじさんがにらみつけました。

 -娘、これが黒に見えるというのか? 純白の旗ではないか。

 お父様は花子さんを引き寄せて、だまっているように合図しましたが、そこはこどもです。正直な花子さんは、

 -だって黒いじゃありませんか。

 -だまれ。わしはえらいのだ。そのえらいわしが白だと確信しているのだから白にちがいなかろう。

 こわいおじさんの回りに並んでいた背広姿の男たちが、ジリジリと花子さんのほうへ近づいてきました。

 するとお父様はペコリと頭を下げて、花子さんをぐいぐいと引っぱりました。男たちになにをされるかわからなかったからです。

 公園を出ると、花子さんはお父様にいいました。

 -私怖いわ。あのおじさん、ちょっと変じゃないかしら?

 -ちょっとどころではありません。ふつうではないのだから、関わり合いになってはいけませんよ。

 そこへ近づいてきたのが、質屋の番頭さんみたいに渋い顔をした、やせたおじいさんです。お父様はその人の顔を知っているらしく、お顔が真っ青になりました。

 おじいさんがニコニコしながらいうことには、

 -お嬢ちゃん、あのおじさまはけっして怖いお方ではありませんよ。気に入った人には、親身に面倒をみてくださいますしね。それに私たちがていねいにご説明すれば、あなたにだってあの旗が白く見えてきますからご安心なさい。

 -まあ、あきれた。どんなに説明したって、黒は黒ではありませんか。ウソをついてはいけないと、学校の先生がおっしゃいましたよ。

 -ハハハ、お嬢ちゃん、その先生のお考えは偏っているのです。白か黒かはお上の決めることですよ。いうとおりにしていれば、あなたも立派な少国民なのです。えらい人に逆らってはいけません。道徳、習ったでしょう?

 そのとき公園の中から「ニッキョーソ、ニッキョーソ!」という、素っ頓狂な叫び声が聞こえてきたので、花子さんはビックリして泣き出しそうになりました。

 お父様は花子さんを抱きしめて、

 -長官、こどものいうことですから、どうかご勘弁を。

 -なあに、こどもには判断力がありませんからな。今後ご家庭でちゃんと教育してくだされば、それで結構です。私たちだって鬼じゃないのですから。では、ごきげんよう。

 そういって、おじいさんは公園に入っていきました。

 -お父様、どうして黒を黒といってはいけないの? それに、あれが白に見える人なんているのかしら?

 -それがいるのです。たとえ白に見えなくとも見えるという人が、たくさんいるのです。

 お父様の体はブルブル震えているようでした。  (おしまい)

 童話ですよ、童話。こどもにもわかる話です。

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September 15, 2015

Daily Oregraph: 美と距離

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 仕事でこんな場所にやって来た。ぼくが No. 1 ファンネル・マークと勝手に認定している郵船の二引きも、これほど近くから見るとさほど魅力を感じないのはなぜだろうか?

 -それはな、距離の問題じゃよ。

 -とおっしゃいますと?

 -一体美が美として成立するためには適当な距離が必要なのだ。もっとも美しく見える距離というものがある。うるわしいディスタンスだな。

 -へえ、そんなものですかね。

 -考えてもみなさい。絵画にせよ、彫刻にせよ、顔をピッタリくっつけて鑑賞するバカはおるまい。その反対に、ハガキ大の写真を五十米も離れて見る間抜けもいまいが。ファンネル・マークなどは離れてながめるから値打ちがあるのだ。

 -ハハハ、でも先生、美女なんかはいかがですか。うんと近づいてよし、少し離れてもよし、適当なる鑑賞距離に幅があるのでは?

 -ばかもの。それだって適正な距離というものがあるわい。第一君などが接近しすぎれば、女に殴られるか蹴られるかするにちがいない。離れているにかぎる。君子女に近寄らず、だな。

 なるほど、この先生、えらそうなことをいっているけれど、常に女性とは距離を置いているのも道理である。向こうからは絶対に近づいてこないし、こちらから近づいていけば逃げられる。鑑賞に最適な距離なんて取れるのかしら(笑)。

 -おや、先生、どうなさいました? お顔の色が……

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September 14, 2015

Daily Oregraph: 大船小船

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 本日の船上セキュリティ・チェックポイント。ファンネルマークはNYKのパナマックス。大船である。船内は整然として一分の隙もない。

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 こちらは小船。一分の隙も……ないわけではないが、これもまたよし。

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 お昼は某店でスパゲティ。こちらは(ぼくではなく)某氏の注文された大船、いや大盛りスパカツである。感動したので思わずパチリ。みごと完食されたのはあっぱれである。

 いささか疲れたので、今日は小学生以下の絵日記とあいなった。

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September 13, 2015

Daily Oregraph: 一枚の荷札から

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 これは once upon a time 倉庫を整理したときにみつけた逸品(?)。捨てられる運命にあったのだが、なんとなく気になったので勝手に頂戴したものである。

 お宝といえるのかどうか(笑)、値段がつくかどうかもあやしいものだが、今となっては珍品といえるだろう。

 横浜から小樽へ向けた託送品の荷札ではないかと推定するのだが、自信はない。時期は昭和30年代と推定すべき根拠があるので、MALAY MARU(馬来丸)について調べてみた。

 推定時期から見て、1956(昭和31)年7月7日竣工の八馬汽船「馬来丸」(7.513総トン)だと思う。釧路に寄港した裏付けとしては、『三ツ輪運輸五十五年史』に下記の記述がある。

 川崎汽船は、北米太平洋岸・加州・ガルフ船として(昭和31年)8月に「和州丸」を、日本郵船は、北米太平洋岸・加州航路として「馬来丸」を配船した。(p. 183)

 同書にはまた、本船の釧路港における積荷はインチ材 49トン、合板 755トン、11月4日に当港を出港し、揚地は Longview, San Francisco およびLos Angeles だったと記されている(p. 185)。

 もしこの船にちがいなければ、日本郵船は新造船を投入したことになる。北米航路なら、たぶん釧路が国内最終港だったのだろう。

 しかしやはり同書にある昭和32年の実績表に馬来丸の名はなく、

 日本郵船は、31年11月に「馬来丸」で始めた北太平洋岸・加州線を35年以降中止し、36年5月よりロスアンゼルス経由の中南米西岸船を寄港させ、更に37年4月から「有田丸」を第1船として加州・ニューヨーク線を開始した。(p. 187)

 残念ながら、昭和33~34年の入港船については一々明記されていないため、馬来丸が釧路港に何度寄港したのかは不明である。一度だけなら写真の荷札は昭和31年のもの、複数回なら昭和31~34年のものということになるだろう。

 現在釧路港からの北米定期航路は絶えて久しい。また今どき貨物船にパーサー(事務長)が乗っているとは聞いたこともないから、まるで夢のような話である。

 いずれにしても半世紀以上前の荷札であるらしい。あなたならいくらの値をつけるだろうか?

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September 12, 2015

Daily Oregraph: 海を見に行く

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 台風が遠ざかって上天気。しかしウネリはまだ残り、風は昨日よりも強まって、水面には風波が立っている。

 三日つづけて事務所の窓からの定点撮影というのもどうかと思う。よろしい、海を見に行こう。見あきたんじゃないかとお思いの方もいようが、ぼくにとっては、港と海ではちょっとちがうんだな。

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 カメラを標準セットに取り替えて出発。おお、波が高いなあ。轟々と耳を聾せんばかりの音がしている。

 線路際を歩いていると、風に乗った波しぶきが頬に当たる。ごく微小な粒である。

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 この区間では波しぶきが直接崖を乗り越え、びしょ濡れになっていた。ここまで濡れるのはめったにないことである。

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 17時03分の知人浜。月末になれば、この時間には夕日が水平線に没する直前のはずである。

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 空には秋の雲。此秋は何で年よる……そのまんまである。

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 厳島神社横の坂。さすがに盛大なゴーストが出たので、こっそりトリミングした(笑)。

 さて塩気を含む海の空気を吸うのは健康にいいらしい。昔の英米の小説を読むと、医者がよく客船での航海を患者にすすめるけれど、理由はそれである。

 だからみなさまもぜひ海へ。残念ながら、盆地に住むお方には無理であろうが……

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September 11, 2015

Daily Oregraph: 雨の夕焼け

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 昨日の写真と見比べれば、防波堤を越える波の大きさがおわかりいただけるだろう。港内の水面の色のちがいからは、大きくうねっていることがわかる。

 沖は大時化にちがいなく、想像するだけで船酔いになりそうだ。事務所は開店休業である。

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 しかし風雨ともに弱く、雨は降ったり止んだり、夕方になって少し風が強くなってきた程度である。

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 雨がパラパラ降っているのに空は夕焼け。つまり天気は回復に向かっているのだろうが、海のウネリはすぐには収まらないから、明朝も船は接岸できない可能性大である。

 つまらない記事になってしまったが、実際つまらない一日だったのだからしかたがない。

 しかし鬼怒川の氾濫のような事態に至らなかったのは幸いというべきだろう。文句をいってはバチが当たる。

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September 10, 2015

Daily Oregraph: 台風前夜

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 風もないし港内にはさざ波が立っているだけなのに、防波堤からは波が乗り越えている。天気予報どおり、台風からのウネリが押し寄せてきたのである。

 午前中に接岸した大型船は、船体の動揺によって係留索が切れるのを恐れて、港外へ避難してしまった。

 台風がもっとも接近するのは明日の夜である。

 よろしい、人々の無事安全を願って、今夜もウィスキーを飲むことにしよう。本当はつらいけれど、これも世のため、致し方あるまい。

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September 09, 2015

Daily Oregraph: 安全を祈って

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 今日の一日一枚。仕事帰りに北埠頭で撮ったしょうもない写真である。

 台風17号がこちらに向かっている。釧路沖を通過するのは11日ということだが、明日からウネリの影響が出てきそうだ。船にとっては雨よりもウネリのほうが怖い。

 今月はめずらしく出勤がつづいているけれど、台風の影響次第では仕事の予定が大きく狂う可能性もある。

 今夜は釧路港と船舶の安全を祈ってウィスキーを飲むことにしよう。これは一種の宗教的行為なのだから、ほめてくれなくては困る(笑)。

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September 07, 2015

Daily Oregraph: 朝を待ちつつ

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 今日の一日一枚。体を使って働く人々の姿は美しい。朝から日の沈むまで働いて、夜は一杯の酒を楽しむ。これだよ、これが男の生きる道だ(女だって同じか?)。

 というわけでもないけれど、典型的な夜型人間であったぼくは、最近なぜか朝型へと大変身を遂げた。読書ももっぱら午前中である。目が弱くなってきたのも理由のひとつではないかと思う。

 だから仕事のある日は本を開こうという気になれないのである。デイヴィド君とドーラ嬢の恋にヤボな邪魔が入り、手に汗握るところだというのに、夕食後は本よりもついウィスキーに手が伸びてしまう。

 かつてあれほど愛した夜も魅力が薄れ、ああ、早く朝が来ればいいと祈りつつ、眠りを求めてウィスキーを飲む。もう一杯飲む。さらに一杯飲む。しかし、ニッカの竹鶴さんではないから、さすがに一本は飲まない……いや、飲めない(笑)。

 夜の長い季節が到来した。ウィスキーがもう一杯増えるかもしれない。困った。

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September 06, 2015

Daily Oregraph: 北緯45度?

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 ひさしぶりに日本のウィスキーを買ってみた。アルコール度数45%に惹かれたのである。やはりウィスキーは40度未満では物足りないのだ。

 かつてウィスキーに「特級」があったころ、度数は43であった。度数が高ければいいというものではないだろうが、40度と43度とではひと味ちがう。

 ではなぜ43度だったかというと、余市がほぼ北緯43度だからというのが、ぼくのいいかげんな推理である(笑)。ついでにいうと釧路もほぼ北緯43度、ウィスキー飲みの聖地のひとつといっていいだろう。

 それならどうしてニッカが45度のウィスキーを発売したのか? それに北緯50度以北のスコットランドはどうなんだ?

 そんなことをぼくに聞かれても困る。理屈をこねずにまあ一杯おやりなさい。

 というわけで、さっそく飲んでみた。ブラックのベーシック版はスムーズすぎて物足りないのだが、さすがは45度、こちらはアルコールの心地よい刺激がゆっくりと鼻に抜けていく。ベーシック版にはまるで感じられない複雑な味わいもあるし、ピートの香りもして、スコッチ好きにはいい感じ。

 千円スコッチが数ある中ではバカ売れはしないと思うが、そちらは40度だから、45度ならちょっと値段がお高めでも納得できるだろう。政府はいずれ消費税10%という暴挙に出るだろうから、その際はちょっぴり水を足し、43度に落として(笑)現在の価格を維持して欲しいと思う。

 え、貧乏人は千円以上のウィスキーを飲むなって? バカもの、次の選挙でどうなるか見ておれ。

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September 05, 2015

Daily Oregraph: 狭いながらも

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 本日の船上セキュリティ・チェックポイント……といってもベンチに乗船者記録簿のファイルが置かれているだけ。

 デッキが狭いからデスクなんぞを置くスペースがないのである。しかし膝つき合わせてよもやま話というのも悪くはなさそうだ。


 暖かい一日だった。今夜は釧路川の花火である。天気がよくてなにより。船の連中は今夜は泊りなので、デッキでビールを飲みながら花火見物だろう。

 ぼくは面倒だから見物には行かない。ドーンという音を聞きながら、スコッチのオンザロックを飲むつもりだ。今日も一日無事生き延びたお祝い、というのが口実。

 孤高の drinker だな。われながらちょいとカッコいいと思う(笑)。

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September 03, 2015

Daily Oregraph: 日没の幣舞橋

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 17時56分。今日の日没時間である。

 21度だから涼しいじゃないか、と思うのは素人の浅はかさ。この時期、この時間にして21度というのは、釧路の基準でいえば「あったかい」のである。

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 味噌買い橋、いや幣舞橋の上では人々が港のほうをじっと眺めていた。さぞすばらしい夕焼けであろうかというと、それがそうでもない。

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 けっしてハリウッド式のスペクタクルではない。なんてことのない景色なのだが、この時間、この気温、この空気の中に身を置くと、なんとなくシミジミとなつかしい気分になるのだから不思議だ。

 ああ、あたりが暗くなるまで、ここでこのままボーッとしていたい……あなたがもしこの場にいたらきっとそうお思いになるにちがいない。これぞ釧路マジック。あなたも味わいたければ、ぜひいらっしゃい。

 じゃあ、あんたもボーッとしてたのかといわれると、実は困るんだ。クールなぼくはさっさと橋をあとにして、友人と一杯飲みにいったのであります。

 でなきゃ、この時間に幣舞橋を歩いて渡るわけがないよね(笑)。

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September 01, 2015

Daily Oregraph: 港の青空

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 デスク付きの船上セキュリティ・チェックポイントがあればもちろん撮るのだが、こういう小型船にはそんな気の利いたものはない。

 船室は狭いし事務室もない。居住環境は劣悪である。よくもまあ堪え忍んで荒海を渡ってくるものだと感心する。

 あのね、庶民が生きていくのは大変なんだよ、アベちゃん(どこのアベちゃんかは知らないけど……(笑))。

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 早朝は多かった雲もどこかへ去って、港は秋の青空である。気温も24度以上になり、風がないから数字以上に暑く感じる。ツナギを着て動き回ると汗がポタポタしたたり落ちてくる。少なくとも政治家の先生より汗をかいたことは確かである。

 九月である。ブログ強化月間を無事乗り切ったので、今月はサボってもいいのだ。うれしい(笑)。お祝いにスコッチを一杯やることにしよう。

 『デイヴィド・コパフィールド』はやっと六割。う~む、こんなことではいかんなあ。

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