Daily Oregraph: 裏庭画報 ナナカマドの実
いつの間にか大木に成長したわが家のナナカマドは、毎年実のつき具合が大きく変化する。いつだったかは鈴なりになったのだが、まったく実をつけぬ年もあった。今年はぽつぽつといったところだ。
ナナカマドの仲間には完熟すると実が食べられる品種もあるらしいが、この辺のナナカマドは苦くて吐き出してしまうほどまずい。見た目はうまそうなんだけどなあ。
果実酒にできると聞いたことがあるし、ひょっとしたらジャムにでも加工すれば食べられるのかもしれないが、そこまでしてこの苦い実を利用しようとは、ふつう思わないだろう。
しかし秋の彩りとしてはなかなか魅力があるのだから、あまり悪くいうのはよしておこう。たとえ苦くとも、毒がないだけ性悪な美女よりはマシというものだろうしね。
Comments
えっ・・・ナナカマドって食べられる種があるんですか。
それだったら郷里にいた頃、あれこれ試してみたらよかったなあ。
親を含め、人生の先達たちが口をそろえて苦いっていうものですから実験せずじまいになってしまいました。なんといっても関西にはナナカマドはありませんから・・・
Posted by: 三友亭主人 | September 25, 2015 23:09
>三友亭さん
それがあるんですねえ。
たまたま辞書で service を調べたら、ふつうのサービスという意味の単語とは別に、「service(-tree) ナナカマド」というのが載っていました。ぼくはナナカマドを rowan というのは知っていたけど、こっちは初めて。
で、service を OED で調べると、学名が rowan とはちがうので、別の品種です。果実は(正確には完熟ではなく)「熟れすぎた状態になれば食べられる」てなことが書いてあります。親切というか、ほんとにおもしろい辞書ですねえ。
サービスの話、お役に立ちましたでしょうか?
Posted by: 薄氷堂 | September 26, 2015 08:46