Daily Oregraph: 裏庭画報 まめに読書
小雨の中裏庭へ行くと、今日もまたサヤエンドウがぶら下がっていた。
五月の上旬に種をまき、実がなったのはたしか七月の半ば頃であったと思う。ごらんのように茎が枯れはじめ、そろそろ収穫も終りに近づいたようだ。サヤをもぐ作業には、まるで宝探しをしているような素朴な楽しみがあるので、来年も栽培するつもりである。
一日中冴えない天気だったから散歩には出なかった。そのかわり読書ははかどり、『デイヴィド・コパフィールド』も半ばを越した。ずいぶんスローペースのようだが、仕事に出た日はめったに本を開かないので、まあ、こんなものだろう。
結婚を間近に控えたエミリちゃんの身に事件が起こった。最初から読み進めた読者にはある程度予測のつく展開ではあるが、この先どうなるかまではわからない。ディケンズさん、あの手この手で読者を引っぱる手際はたいしたものである。
あらかじめ伏線を張って、いくつか謎を残しておくと、それが気になって先を読みたくなるのは人情である。そのプロのわざを応用すればいいのは承知しているけれど、新聞の連載小説風にでもしなければ、ブログで実践するのはむずかしいだろう。どなたかお試しになってみてはいかが?
Comments
>あらかじめ伏線を張って、いくつか謎を残しておく
私がそんなことをしようとすれば、謎が謎のままで終わってしまうのが関の山でしょうね。
まあ、謎と言ったって読んでくださる人がすぐにわかってしまうような底の浅い謎しか考え付かないでしょうから大した問題もないでしょうが・・・・
Posted by: 三友亭主人 | August 23, 2015 09:31
>三友亭さん
> 謎が謎のままで終わってしまう
謎がまた謎を呼び、それがまた別の謎を……というふうにすれば、読者もいずれ最初の謎を忘れてしまうから都合がいいのでは(笑)。
古代史版『点と線』をぜひ。
Posted by: 薄氷堂 | August 23, 2015 13:51