Daily Oregraph: 線路の灯り
天気予報では夕方から雨だったので、今日はめずらしく昼食前に散歩することにした。
最近あちこちでハマナスの実をみかける。
いつだったか実を試食したことがあるけれど、甘味はあっても汁気が足りないから、人間様には不人気だし、腹を空かせたカラスもつつかないようだ。しかし非常食としてはいけることを保証しておこう。
ここ数日ぼくの部屋から石炭列車の音が聞こえる。ブオーンという警笛につづいてガタゴトという走行音がかすかに聞こえてくるのである。
遠くから聞こえる列車の音というのはなかなか風情のあるもので、夜空にポオッと響く蒸気機関車の悲しげな汽笛の音まで、遠い記憶の底から引っぱり出されるような気がする。
列車の運行とともに、先日まで赤錆に覆われていたレールにも少し輝きがよみがえったけれど、この天気では生彩に欠けるのが残念だ。
赤色灯がともっているし、不定期運行だからいつ列車が来るかもしれないので、慎重に歩いたことはいうまでもない。
なんの標識かは知らないが、ここにも灯りがともっていた。
空はどんよりとして、ほとんど風もない。これで気温が高ければ蒸風呂だろうが、そこは釧路のありがたさ、本日の最高気温は23.6度であった。しばらく歩いているうちに軽く汗ばむ程度である。
午後は一時日も射したが、夜になって一雨来た。予報では明日も明後日も曇り。はっきりしない天気がつづきそうである。頭脳が不活発なのはそのせいにちがいない。
Comments